防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年8月15日号
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千葉地本
護衛艦「やまゆき」一般公開
来場者に笑顔広がる
各種催しも大盛況

 自衛隊をもっと身近に感じてもらおうと千葉地本(本部長・伊藤元万1海佐)が開催したイベント「マリンフェスタ2011in木更津」が7月23、24の両日、木更津市新港岸壁で行われた。護衛艦の一般公開・体験航海をはじめ、自衛隊車両の試乗や高射学校音楽隊による演奏など千葉県所在の各部隊による盛りだくさんの催しに多くの親子連れらが楽しんだ。特に第31普通科連隊の高機動車体験は試乗希望者の列が途切れることがないほどの盛況ぶりだった。
 今回のイベントは東日本大震災での自衛隊の活動について大きく広報されたことが特徴。写真パネル展示では被災地で活動を行っている隊員の姿を紹介し、来場者の興味をひいた。また、第1ヘリ団や空自第1補給処が展示した装備品は、被災地で活躍した水トレーラーや炊事車だけでなく、災害派遣用資材として救助用簡易画像探索機、レスキューライト、倒壊家屋などに閉じ込められた人を救出する際に使用するエンジン・カッターなどが並び、被災地でどのように使用されたのかなど隊員たちが丁寧に説明していた。
目玉は体験航海
 イベントの目玉だったのは海自第11護衛隊所属の護衛艦「やまゆき」の体験航海だ。約1時間半の航海中には艦橋の中や速射砲などを見ることができ、甲板では隊員がラッパ演奏やファッションショーなどで来場者を笑顔にした。途中、第21航空群のSH—60K哨戒ヘリが護衛艦上空を通過する迫力の展示飛行もあり、乗艦者を飽きさせない体験航海となった。24日に「やまゆき」の艦番号である129番目に乗艦した福田涼太君(7)は、「自衛隊の人が優しくて楽しかった」と感想を話してくれた。
一日艦長 華を添える
 千葉地本が開催したマリンフェスタでは、両日とも芸能人や市民などを招いて一日艦長が任命された。24日に行われた体験航海では、予備自衛官補の山口愛さんと京葉銀行の平島里見さんが選ばれた。2人は艦上で行われた催しに参加したり、来場者とともに記念撮影するなどイベントに華を添えた。
 山口さんは東日本大震災での自衛隊の活躍を見て予備自衛官補となったばかり。「色々知ることができて、これから予備自衛官補としても頑張っていこうと思いました」と今後の意気込みを語った。自衛隊とは普段は接点の無い平島さんも「一日艦長をやらせていただくことができて光栄でした。防衛省の方々の仕事が理解できました。とても大変な仕事でしたが、楽しく過ごすことができました」と感想を述べるなどイベントを満喫していた。


協力者への部隊研修
香川地本
自衛隊への理解さらに深める

 香川地本(本部長・萩庭賢了1陸佐)は7月25日、自衛隊協力者26人に対して善通寺駐屯地研修を実施した。この研修は東日本大震災災害派遣状況の説明及び同関連装備品展示により、自衛隊に対する更なる理解と協力を得る目的で行われた。
 参加者の応募にあたっては、自衛隊協力者から「ぜひ参加したい」との申し出が殺到した。研修当日は気温30度を超える真夏日になり、クマゼミの鳴き声が更に暑さをかき立てる中、参加者はハンカチとペットボトルを片手に研修が行われた。災害派遣状況の説明では、隊員が人命救助活動、瓦礫撤去及び生活支援活動にひたむきに取り組む姿に誰もが感謝の念を抱いた。また、災害派遣装備品の見学で、参加者は現地での生活や人命救助及び瓦礫撤去に使用した装備品をそれぞれ手にし、連日報道された映像に思いを重ね合わせ感慨深い面持ちになっていた。特に、災害派遣中に隊員が宿泊していた天幕の小ささや、簡易な寝具を目の当たりにして改めて災害派遣現場の過酷さを実感するとともに、その任務を淡々と遂行した自衛官の逞しさに「市民の生活や財産を守るための活動が理解できた」「災害派遣の姿に頼もしく感謝の気持ちでいっぱい」などの言葉が寄せられた。参加者は乃木資料館見学を最後に善通寺駐屯地を後にした。
 香川地本では、今後もこのような研修を実施し、協力者の拡充を図っていくとしている。


職業体験イベントに参加
愛媛地本
自衛隊ブースでPR

 愛媛地本(本部長・池田一敏1陸佐)は7月24日、松山市青少年センターで行われた「きっずニア松山2011」を支援した。このイベントは松山市小中学校PTA連合会が主催し、同市の親子ふれあい事業の一環として開催された。
 5200人の応募者から抽選で選ばれた1000人の子どもとその保護者が参加、それぞれ希望する職業から3社選び25人1組で50分間の体験・見学を行った。
 自衛隊ブースを設置した地本部員は、自衛隊の主たる任務や陸・海・空のそれぞれの役割の紹介、東日本大震災での自衛隊の活動状況を説明した。参加した子どもたちには特典として、ミニ制服を着用して写真撮影を行い、その写真を缶バッジ貼って作製したものを記念に手渡した。また第14特科隊の支援を受け防災ブースを設置し、防災関係の装備品やパネル展示を実施した。このブースは自由見学者に人気があり、ジープに乗車したり、東日本大震災のパネルを見ながら隊員の説明に真剣に耳を傾けていた。
 愛媛地本では、このようなイベントに積極的に参加して、防衛省・自衛隊のPRに努めていくとしている。


高校生250人に講話
災派活動など説明
滋賀地本

 滋賀地本彦根地域事務所(所長・栗原則久1海尉)は7月13日、第4施設団から講師派遣の協力を得て、彦根工業高等学校の生徒約250人に対し、「東日本大震災の現状と活動報告」と題し、講話を行った。
 この講話は同校からの依頼により実現したもので、第4施設団(=大久保)で広報室長として勤務し、実際に被災地で災害派遣活動に参加した西英二1陸尉を講師として招いた。
 当日は災害派遣活動での体験談と自衛隊の活動についてスクリーンを使ってわかりやすく講話を行い、参加した生徒たちは興味津々で聴き入っていた。講話の最後には、大きな可能性を秘めている学生に対し、「いつ災害があるかわからないので、人と人との出会い、思いやりを大切にしてください。そして高校生活は3年間しかないので、いまやるべきこと、勉強やスポーツに真剣に頑張って取り組んでください」とエールを送った。
 滋賀地本では「今後も募集成果へつなげていくことはもちろんのこと、自衛隊の魅力をPRし、多くの優秀な人材を確保できるよう、自主志願の誇りを持って引き続き心の通った募集業務を推進していく」と話している。


小学校教材として"南極の氷"を贈呈
大分地本

 大分地本(本部長・末安雅之1陸佐)は7月8日、砕氷艦「しらせ」が採取した南極の氷を、地球環境の教材として中津市の三保小学校(児童102人)に贈呈した。
 最初に、児童代表へ氷を贈呈した後、南極の気候や氷には数万年前の空気が閉じ込められていることなどを説明。その後、普通の氷と南極の氷をコップに入れて配ると、児童は空気がはじける音を聞いたり、においをかいだりと、その違いを確かめた。
 参加した児童は、氷の入った水筒を大事そうに両手でかかえ「帰ったら、両親にも音を聞かせてあげたい」と、うれしそうに語っていた。最後に、児童代表から「貴重な体験をさせていただいてありがとうございました」とのお礼の言葉があり贈呈式を終えた。


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