防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   2011年6月1日号
-
1面 2面 3面 4面 5面 8面 9面 10面 12面

スポーツよもやま話
根岸直樹
「頑張れ!ユウちゃん」
市民ランナーから日本代表へ
8月大邱(韓国)世界選手権「死んでもいい」覚悟で挑む

 最近、3人の"ユウちゃん"がスポーツ界で話題を提供してくれている。ひとりは日本ハムの斉藤佑樹投手(23)。もうひとりはオリックスの西勇輝投手(21)。そして最後のひとりはマラソンの川内優輝選手(24)だ。
 残念なことに斉藤ユウちゃんは左脇腹を痛め、戦列を離脱中。オリックスのユウちゃんも、開幕3連勝の後つまずいてしまった。となると、ここは日本マラソン界のユウちゃんに、何としても頑張ってもらわなくてはならないのだが、その期待の"マラソンのユウちゃん"までが、5月中旬に行われた岐阜清流ハーフ(高橋尚子杯)で13位と出遅れてしまった。
 「高橋さんに激励されて大感激だったのに残念。力不足でした」と話していたが、8月の大邱(韓国)世界選手権まで6月の隠岐の島ウルトラマラソン(50km)、7月の札幌国際ハーフなどで「自分なりの調整」を積み「本番」を目指す。
 それにしても「ボクは落ちこぼれランナー」を自認しながら、一流スターランナーを相手に一歩も引かない走りっぷりに、見る人はいつも感動する。2月の「東京マラソン」は特に圧巻だった。2時間8分37秒。自己記録を約4分もちぢめた走りで、世界選手権日本代表の切符を手にしてしまったのだからすごい。
 川内は、それまでにマラソンを6回走っていたが、いわゆる"市民ランナー"で、これだけの記録を残したことに、関係者は一様に驚きの目を向けている。埼玉・春日部東高から学習院大学に進み昨年4月、公務員試験に合格して埼玉県庁職員となり現在、春日部高定時制職員。
 だから練習は「勤務時間の合間をぬって…」月約600kmほどしか走っていない。実業団選手が「総て会社負担」で「月間最低でも1000kmは走るし合宿、遠征なども多い」というのに職業柄、企業のサポートは受けられない。練習メニューは自分で作り、費用はB級指定選手として日本陸連からの年間150万円で総てまかなっている。
 それでも本人はまったく気にすることもなく「その分、何事でも集中してやれる利点もある」といってのける。「大学で2回、学連選抜として箱根駅伝に出たし、いい思い出も多い。マラソン9回中6回は、走りきった後、医務室送りだったけど"ああ、これでやっとベッド(医務室の)で寝られる"とホッとするんですよ。走ってるとき? やっぱり"死んでもいい"と思って走ってるからですかね」と笑い飛ばすのだ。
 「常識はずれといわれるかもしれないけど、これまで同様、自分なりの調整でやっていきます。頑張れば必ずいい結果につながると思ってますから…」と、世界選手権での自己記録更新を目指す口ぶりだ。
 陸連の坂口泰・男子マラソン部長も「苦しくても足を動かせる。ペースを変える力。それがマラソンのスピードなのだ」と"大舞台"での快走に大きな期待を寄せている。
 「頑張れ!ユウちゃん」の声が全国マラソンファンの間から、次第に高まってきた。


HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
Go forward!!!
ゴウ フォワード
前進!!!

 Hi! How are you doing? 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。職場では先週から「クール・ビズ」が始まりました。今年の夏休みは、夏の電力消費を抑えるために連続2週間と通知が出されました。今年限りの処置だということですが、驚きですね。クール・ビズになった途端、気温が下がるというのも自然の面白いところですね。被災地で大活躍された部隊も原隊に戻り始めていますね。お疲れ様でした。新たなる防衛の任務に邁進してください。
 さて、今回の表現は、"Go forward!"「前進!」です。仕事や計画が進むこと、進めることです。小平学校で英語課程の主任をしてたときは、毎朝学生に唱和させ、動機付けと士気の高揚を図ったものです。最近、教え子が各地で英語教官として「ゴウ・フォーワード」を士気高揚に利用していてくれていると連絡をうけています。教官冥利ですね。「貴官らの将来は光り輝いている。」と思わず口に出てしまいます。頼もしい限りです。また、心からご活躍を祈念しています。この言葉には非常に強いパワーがあります。皆さんも、落ち込んだときに、口ずさんでみてください。勇気と希望が湧いてきますよ。
 今回は、もうひとつ紹介があります。防衛ホーム当号の「活躍するOBシリーズ」に、小生が紹介されています。時間がありましたら、ご笑覧ください。私もあと4年をかけて新しい研究に取り組もうと考えています。「赤門の内側」は、すばらしい教育環境が整っています。その成果を少しでも紙上に反映できればと考えています。とにかく「前進!」ですね。毎日をストレスの少ない陽気で明るく過ごしていきたいですね。それでは、皆さん。See ya!〈スワタケル〉


防衛ホーム 俳句コーナー

噴煙の雲を捲き込み青嶺這ふ 岩崎清子
哲学の道に落ちゐし落し文 天本宏太郎
花菖蒲風を選びて揺れだせる 畠中草史
薔薇咲けば薔薇の励ます試歩の径 晴山雅之
エプロンから莢豌豆を貰ひけり 青木余利乃
明易や万象ゆすり列車来る 工藤青樹
裔の守る水軍の島薔薇の島 本吉のぼる
御田植の炊き出しの釜噴きをりぬ 三根香南
朝涼の火山灰掃かれあり登城橋 早坂洋子
迷ひなく一途に伸びし今年竹 高木智念
万緑にロープウエーの吸ひ込まれ 菊池 緑
梅雨深し吾が手に馴染む母の傘 伊能政子
父の日や添へ文もなく酒届く 佐藤牛歩
箱入りのものより甘し庭の枇杷 古賀芳川
寂れたる白子干場の月見草 木通佳子
草苺籠に溢らせ孫を待つ 脇田登志子
遅足は母譲りなり街薄暑 小田切松枝
   選 者 吟
白菖蒲揺れ止むたびに翳纏ふ 成川雅夫
(「栃の芽」誌提供) 


NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2014 Boueihome Shinbun Inc