防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   2010年7月15日号
-
1面 2面 4面 5面 8面 10面 12面

寄せ書き

将来は炊事班長に
第32普通科連隊(大宮) 陸士長 石川利春
-
 私は、4月26日に実施された、平成22年度連隊炊事競技会に、初めて選手として参加しました。
 中隊配置は、昨年の10月で、まだ半年しか経っていなく、まして、炊事の経験が全くといっていいほど無いのに、本当に炊事要員が務まるのかと、緊張とプレッシャーが私を襲いました。献立は「酢豚」「マカロニチーズサラダ」「ワンタンスープ」そして「白飯」の4品。擬装網を展帳しての炊事所の開設、作業台や洗い場の設置・調理など全員が3時間全力で戦います。
 私に与えられた任務は、「炊事所の開設」と「洗米と酢豚の揚げもの補助」でした。制限時間との戦いの中で、一切気の抜くことのできない重要な任務を、果たして自分にできるのか?と不安になりました。競技の前に、炊事班長から「基礎動作の確行」と「隊員間の意思の疎通」を要望されました。私は、それを実現するにはどうすれば良いのか、何をすべきかを悩み考え、経験のある先輩達に質問し、私なりにやるべき事をイメージしました。諸先輩方の熱心な指導のおかげで、競技会当日は無駄に時間を費やすこともなく、3時間の時間制限をフルに活用し、作業に集中することができました。
 競技会の結果は、前年度に引き続く優勝。微力ですが、中隊の優勝に貢献できたことを誇りに思います。
 今回はまだ、先輩の豚を揚げることの手伝いでしたが、次回の競技会までに調理の練成を重ね、腕を上げて、「これはお前に任せた」と言われるようになり、中隊の3連勝に貢献したいと思います。
 私は、炊事とは有事の際、緊張を強いられ消耗した隊員や、災害の被災者の体力の回復と、心を癒すことのできる、非常に重要な仕事であると考えています。
 これからも炊事要員としての誇りを持ち、将来の炊事班長を目指し、練成していきたいと思います。
-
陸曹昇任への抱負
第304施設隊(出雲) 陸曹候補生 佐藤晃司
-
 7月1日付をもって3等陸曹に昇任します。
 自衛隊に入隊して6年目になります。
 新隊員後期教育が終わり第304施設隊に配属された頃から陸曹になりたいと思っていました。
 そして今、陸曹教育隊、施設陸曹課程を修了し、3曹昇任を待つ私は、新隊員教育隊の頃を思い出しました。
 今から思えば、新隊員課程の前期・後期は自衛隊生活での大きな基盤になりました。
 私は、今まで後輩隊員に厳しく指導する事が大事だと思っていました。
 しかし、それだけでは駄目だということに気づかされました。
 本当に思っているからこそ指導してやり、また、良いところを認めてやり、さそれに感化され、良い信頼関係を築けていけたらいいなと思います。
 新隊員の班長等を積極的に希望し、自衛隊生活の良い基盤となるように良い影響を与えられる班長になりたいと思います。
 これから苦難や困難にぶち当たると思いますが、良い先輩に助けられながら頑張っていきますので宜しくお願いいたします。
-
柔道で学んだこと
第6特科連隊(郡山) 陸士長 青戸啓晃
-
 中学時代に柔道を始め、現在まで13年間続けています。始めたきっかけは、強くなりたかったからです。
 また、犯罪者などに襲われたときや、喧嘩などになった場合に物や人に頼るのではなく、自分の力だけで困難な状況を乗り切る自信のような頼もしさが欲しかったからです。
 実際には思うようにいかず、辞めるか考えました。しかし試合で勝って成績を残してからという気持ちもあり継続していきました。柔道を続けていくうちに、礼儀作法の大切さを知ったように思います。それは試合で勝ってうれしいときや負けて悔しい場合も、相手がいるから勝負が出来るといった、相手を敬う気持ちが大切であることを礼に始まり、礼に終わるというところから学びました。
 やってきた成果を形として表すために、試合で成績を残さなければならないと思います。そのために目標を立て努力することが肝心になってくることを学びました。また、指導していただく監督や教官に感謝するということで、人に感謝の気持ちを持つ大切さを知りました。これらを職務や訓練の面で生かしたいです。
-
わたしのお父さん
中尾 楓(第37普通科連隊=信太山、中尾晋2陸曹長女)
-
 わたしのお父さんはちょっとこわいけど、やさしいです。子ども会の会長で、かいだしにも行きます。じぶんのへやで子ども会の紙を作っている時もあります。おにいちゃんのソフトボールにも行きます。ふだんは、じぶんのへやでパソコンをしています。おにいちゃんのサンパツにも行きます。
 あさは、おきるのがすごくはやいです。子ども会の会ぎにも行きます。月曜日から金曜日まではしごとです。でもたまに、土日もしごとのときがあります。
 ソフトでいっぱいうてるように、家の前にタイヤで作っていました。足もはやいです。きょうだいもいます。5人きょうだいです。お父さんのじっかは家のちかくにあります。
 ねているときにいびきもかきます。力もすごくつよいです。タバコもいっぱいすいます。バタピーといかピをいっぱいたべます。なつはプールに行ってくれます。ビールもいっぱいのみます。子ども会のよていとかも考えます。
 お父さんのへやには、わたしとおにいちゃんが小さかったころのアルバムがあります。ふた子のおじさんとにているからよくまちがえられます。せも高いです。山にとまってしごとをすごくがんばっています。お父さんのへやには、本がたくさんあります。
 お父さんのへやには、かいちゅうでんとうがあります。お父さんのくつはすごく大きいです。お父さんのへやにあるいすも大きいです。
-
自転車ロードレース
宮城地本霞目援護班長 2陸尉 福田秀美
-
 5月晴れの絶好のコンディションの中、蔵王連峰刈田岳(1758m)の山頂を目指し、標高差1334mを駆け上がる自転車ロードレース大会「日本の蔵王ヒルクライム・エコ2010」が宮城県蔵王町の蔵王エコーラインと蔵王ハイランドで開催されました。
 全国から集まった精鋭約860人が18・7kmのフルクラスと中腹までの6・5kmビギナークラスに挑戦し、残雪の雪壁の続く道コースを息を切らしながら、ゴールを目指しさわやか汗をかいた。
 私事、何事にも好奇心旺盛な性格であり時には無鉄砲なところもあり、過去何度も痛い目にあっていますが、月日とともに痛み・辛さを忘れやすく全く学習能力がないと自分でも反省しています。
 過去にサロマ100kmマラソン、仙台〜八戸までの420qを徒歩帰隊、オフロードバイク4時間耐久レース等の参加をした経験がありますが、今回の標高差1334mのヒルクライムも私の好奇心を煽るには十分なものであり早速、大会内容を確認・理解する事もなく「何とかなるだろう」といつもと同じ軽い気持ちでエントリーしてしまった事に、今は若干反省をしています。妻も同様のコメントをしていました。
苦しみを楽しさに!
 ロードレースの内容を若干紹介しますと、参加者の使う自転車の品質が私の愛車と全く異なり、どれも数10万円程度の高級車ばかりで私の譲り受けた1万円の愛車は返って浮いて見え恥ずかしい限りでありました。自転車のグレード負けを体力でカバーと思いきや練習不足とヒルクライムをなめてかかったつけが確実に表れ、後半の殆どを押して登るという結果となってしまいました。レース後1週間経った今では後悔の気持ちが大分薄れてきています。むしろ次回こそはと復讐に燃えた気持ちが強くなってきました。
 ゴール後、一息入れての山下りは正に地獄から天国であり、蔵王連峰の景色を満喫する事ができ最高の気分でした。
 皆さんも仕事の他に楽しみ(苦しみ)を見つけてそれぞれのライフワークを楽しんでみてはいかがでしょうか。
-
お城まつり毛槍隊
第7普通科連隊(福知山) 3陸曹 上田与嗣
-
 平成22年4月3日・4日に実施された福知山お城まつり支援で毛槍隊として初めて参加しました。福知山駐屯地には毛槍保存会があり、毎年お城まつりでは広報支援として参加し、協力しています。練習期間は2週間であり前年に比べると短期間ですが、皆の協力により披露できる練度まで向上できました。
 毛槍は「奴頭」の統制の元に「箱持ち」、「毛槍持ち」、「傘持ち」が声を張り、動作を合わせなければなりません。日々何度も号令調整や個人練習、パート練習を積み重ねました。
 また、毛槍隊は他のアトラクションに比べると地味に感じてしまい、本番が近づくにつれ観客に受け入れてもらえるのだろうかと不安と緊張が高まりました。 本番当日、福知山市内の商店街を巡る際に多くの人が集まり拍手を送ってくれました。小さい子供は一緒に踊ったり、年配の方はお辞儀をしてくれる等、受け入れてもらえた実感が湧きました。今回のお城まつり支援を通して、一緒に練習した仲間との出会いがあり、見にきていただいた市民の方々に喜んでもらう事ができ、とても有意義な支援ができたとともに、改めて伝統・文化の継承のすばらしさを肌で感じました。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOB  シリーズ
東京海上日動火災保険(株)函館損害サービス課 渡辺 浩
渡辺氏は平成20年6月、海自松前警備所を1海尉で定年退職。56歳
-
 平成20年6月に海上自衛隊松前警備所を最後に定年退職し、地元函館の「東京海上日動火災保険(株)」に再就職致しました。
 再就職に際しましては、函館基地隊援護室及び自衛隊函館地方協力本部援護室の方々の絶大なるご支援とご尽力を賜り、深く感謝しております。
 現在、私は東京海上日動火災保険交通事故賠償主任として、主に交通事故で人身事故に遭われた契約者様に対し、安心品質の提供を第一に心がけ、事故受付から示談解決までの一連の業務を行っております。
 当初は、不慣れな専門用語や手続きなど不安な面もありましたが、職場の上司の親身なご指導にも助けられ、2年が経過しました。また、職場には、私以外に5名の自衛隊出身者(陸3名、海1名、空1名)の同僚がいたことも大きな支えになったように思います。
 この仕事で一番大変なことは、いろいろな性格と考え方を持つ人たちに対応していくので、一定の対応方法では解決できないことが多く、相手に合った対応を行わなければならないことです。もちろん100パーセント解決できるものではなく、我々の手から離れ、調停、裁判へ発展することもあります。
 当課は北海道の中では降雪量は比較的少ない地域ですが、最も遠いところでは片道3時間位かかるところもあり、面談のためには1日がかりになることも珍しくありません。体力的に厳しいこともありますが、現役時代に鍛えた強靭な身体をもって乗り越えることが可能です。特に、冬期間の運転は、路面凍結・降雪による視界不良等、交通事故に遭遇しないため、安全運転には万全の覚悟で臨んでおります。
 確かにこの仕事は精神的にストレスの多い業務ではありますが、私のストレス解消法は定年1年ほど前から始めた社交ダンスです。ダンスを週に3回することにより、精神的に癒され、仕事のオン・オフができ充実した楽しい毎日を過ごしています。
 再就職は大変ですが、再就職の準備は早ければ早いほど社会を知る機会も多く、退職までどんな準備をすればよいのか見えてきます。そのためにも、地区の就職援護室の協力と支援をいただくことが最短の方法と考えます。また、会社では健康で規律正しい前向きな人材が求められております。定年前までには体調を整え健康診断では最低でもB評価が得られるように、早い時期から体調を整備し万全な身体で再就職に望まれることが大切だと考えます。再就職での職種は、多種多様ありますが、自衛隊で培った知識・経験を発揮し、前向きな考えで臨めばどんな職種も対応可能だと確信しております。
 最後に男性も人生80歳の時代です。50代半ばは世間ではまだまだ青年です。自衛隊の定年は人生の通過点にしか過ぎません。もう一度「青春チャレンジ」で行きましょう。そして夢中になれる趣味を持ち、悔いのない人生を送られることをお祈りしております。

12面へ
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2014 Boueihome Shinbun Inc