防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2010年6月15日号
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寄せ書き

夢に向かって
第13旅団(海田市) 1陸士 永山佳奈
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 「自衛官になりたい」そう思ったのは、私が中学2年生の時でした。メディア等を通じて一生懸命に誰かの為に働いている自衛官を見てそう思うようになりました。その日からこの仕事について調べるうちに本気で就きたいと、思うようになりました。
 高校に入学し、毎日剣道三昧で過ごすうち、しだいに気持ちも変わっていき、大学に行って剣道を続けたいと思う様になっていました。
 そんな時、弟が少年工科学校に合格したのです。そのことで両親や親戚はとても喜んでいましたが、私は悔しくて素直に喜べませんでした。私も高校3年生の時に自衛隊を受験しましたが、残念ながら不合格でした。一時は諦めようとした事もありましたが、弟には負けたくないという気持ちから、高校卒業後、1年間公務員専門学校で猛勉強し、翌年合格し、念願の女性自衛官教育隊に一般陸曹候補生として入隊しました。駐屯地の門をくぐった時は喜びと不安でいっぱいでした。はじめは何をしていいのか分からず、言われたことをやるのに精一杯でした。初めて小銃を手に持った時は、銃の重さと同時に、責任感の重さや使命の重さを感じ、少し恐怖を感じました。前期教育では、基礎的な事を学びました。中でも私が好きだったのが戦闘訓練でした。班で突撃したり射撃したりして、チームワークがとても高まりました。最後に突撃する頃には息が上がり苦しかったけれど、班全員で目標を奪取したときは、最高に嬉しかったです。区隊や班、居室の同期とは今まで味わった事のない「絆」の深さを感じることができ、心からお互いを信頼し尊重しあえる仲間が出来た事が前期教育での私の最大の成果です。後期教育は、第46普通科連隊の重迫班に配置されました。重迫はチームワークが大事で、一人では成り立たないという仕組みを知りました。検閲において実弾を撃たせてもらい、その事を強く実感しました。終わった瞬間は達成感があり、重迫班で良かったと思いました。後期教育も修了し、第13旅団司令部付隊に配置され、まだまだ分からないことばかりですが、自衛官としてのスタートラインに立つ事が出来ました。
 私の次なる夢は、一日も早く陸曹になり、女性自衛官教育隊の班長になることです。自衛隊に入隊し、前期の班長に出会って、私は強く感銘を受けました。班長は一から丁寧に、時には厳しく教えて下さいました。私は指導に熱く、班員の事を第一に考えてくれる班長の姿にとても憧れ、将来私もそんな風に、一人でも多くの新隊員に感銘を与えられるような班長になりたいと思っています。

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手榴弾投擲
第7普通科連隊(福知山) 3陸曹 東坂泉澄
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 3月初旬、あいば野演習場で実施された、第4次射撃野営に参加し、手榴弾投擲訓練を実施した。
 手榴弾は、小火器と比べて訓練機会は少ないが、近接戦闘、特に近年では市街地戦闘に効果的な威力を発揮できる個人が装備する武器の一つである。
 過去に、私の経験上、新隊員教育隊において、緊張と不安のあまり投擲に戸惑う動作をする隊員がいた。今回機会の少ない訓練を経験したが、手榴弾の特性上その使用には十分な注意が必要であるため、安全確実な訓練を行うには、特性・諸元・安全管理事項をしっかりと教え、模擬手榴弾の投擲訓練を徹底させなければならないと感じた。
 今回この訓練を通じて私自身の投擲技術、指導能力の向上と平素の訓練においても実弾の意識を堅持し、じ後の訓練に反映させることが大切であると感じた。

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今を将来の基盤に
第8普通科連隊(米子) 陸曹長 佐々木和彦
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 私は4月1日付をもって第91期一般幹部候補生に指定され陸曹長に昇任致しました。2年前幹部になりたいと自分の心の中で決めたその瞬間から幹部とは何か、困難な状況下においても力を発揮できる幹部になるには何が必要なのか、様々なことを自分の頭の中で張り巡らせました。中堅陸曹までの知識・経験だけではまだまだ足りない自分に今できることは何であろうかと悩み続ける日々です。現在は部内で勤務していますが、現場で隊員と苦労を共にできる貴重な勤務であり、「志は高く、目線は低く」毎日充実しております。
 先日、職種学校の機関誌を読んでいますと、「若手幹部時代の知識、技能、経験が将来重要な財産になる」という記事がありました。その文面を読み、私の中で一筋の光が見えた気がしました。それは自分の明確な目標を立て一歩一歩努力精進をしていき、今現在の一瞬一瞬を大切にしていくことが重要であり、知識、技能、経験を一つ一つ積み重ね将来の基盤とすることができるということです。従って目標への近道は着実な努力の積み重ねであるということです。「普段の努力」と「不断の努力」を怠ることなく目標に向かって前進していきたいと思います。
 全国各地にいる私と同じ境遇の一般幹部候補生の皆様と9月に幹部候補生学校で会えることを楽しみに引き続き努力をしたいと思います。

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自慢のお父さん
坂本明日香(第43普通科連隊=都城、坂本信幸2陸曹次女)
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 私のお父さんは、私にとって自慢のお父さんです。
 お父さんは、いつも仕事が終わった後、疲れているのに柔道を教えてくれたり、稽古がない日は遊んでくれたりします。
 他にも私とお姉ちゃんが喧嘩した時も公平にしっかりと怒ってくれるし良い事をした時は誉めてくれます。
 私は誉めてもらった時すごく嬉しくて、「また良い事をしよう!」と思います。
 でも直してほしいことが自慢のお父さんでも一つあります。
 それは、毎日のようにお酒を飲むことです。私はお父さんが病気になることが心配なので、一週間に二日はビールを飲むのを休んでほしいと思います。
 そしていつまでも元気で、柔道もいっぱい教えてほしいと思います。
 私は、そんなお父さんをみて将来は、女性自衛官になって、国を背負って行ける様な立派な大人に成りたいと思います。

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大好きなお父さん
澤田彩乃(第36普通科連隊=伊丹、澤田貴之3陸曹長女)
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 お父さんは朝早く仕事に行って夜遅くに帰ってきます。毎日朝早く行って眠たくないのかなあと思います。
 私はバレーボールを習っています。お父さんはいつも一緒に遊んでくれるし、バレーボールの練習もしてくれます。試合の時に時々来て応援してくれます。私はまだレギュラーではないのであまり試合に出れません。だからもっと練習をして応援してくれるお父さんのためにも頑張ってレギュラーになりたいです。
 私のお父さんは仕事の弱音を一回もはいていません。そんなお父さんを私は尊敬しています。
 お父さん、自衛隊の仕事これからもがんばってね。いつもありがとう。


活躍するOB シリーズ
「頑張っています」新しい職場
自衛官のブランドを大切に
学校法人米子幼稚園  平田 清貴
平田氏は平成22年3月、西空警戒管制団第7警戒隊を1空尉で定年退職。54歳
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 ОBと言っても退官からの日が浅いため、苦労話や現役の皆さんへのアドバイスなど、おこがましくお話できる程の立場ではありませんが、再就職後の新鮮な気持ちを綴っていただきたいとの依頼がありお受けしました。
 私は、残念ながら履歴書に記載できる程の資格を持ち合わせておらず、強いてあげれば職業訓練で取得した大型自動車運転免許くらいでした。しかし、援護担当者のご尽力により、その「唯一の資格」を有効に活用できる職業を斡旋していただき、今の仕事に就くことになりました。
 職務概要は、園児用スクールバス運転と園内の修繕、環境整備、行事支援等で、就労時間の約半分はバスの運転に従事し、その他の仕事も常に体を動かすことばかりで、現役当時のように机に向かってキーボードを打つ事など無く、元々体育系の自分には打って付けの業務内容となっており大いに喜んでいます。
 3月31日生まれの私は退職日の翌日(4月1日)から実践躬行となりましたが、免許取得後に大型車両の運行は殆ど無く不安で一杯の状態でした。しかし企業にとっての「安全」は生命線であり「園の看板を背負って走る」ことの重責を初日から痛感したことは言うまでもないことで、運転を職業としている以上は「運転のプロ」として見られるわけで、自らもプロ意識を高揚させ「運転技量は二流か三流であっても安全意識は常に一流」を肝に銘じてハンドルを握る毎日です。
 後輩の皆さんへのアドバイスと言える程ではありませんが、民間企業は営利を追求するため、ひとりひとりの「存在価値力」が業績に直接影響することから、先ずは「各人の健康な肉体と健全な精神」が絶対条件となります。それ故に退官後は、現役の時よりも一層の健康管理が必要となり、それを最優先にしなければならないことをしっかりと認識しておいていただきたいのです。
 企業は、自衛隊を定年まで勤めた人には「健康・忠義・自律」の要素が確立されているものと判断しているでしょう。それ故に、再就職に向けて現役の時から健康管理はもとより、その他の自衛官ブランドも大いに磨いて、企業の求人に応じられる「人財」となるよう準備しておいてもらいたいと思います。


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