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自衛隊ニュース   2009年10月1日号
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鳩山新内閣スタート
16年ぶり非自民政権誕生
新防衛大臣に北澤氏(民主党)
「専守防衛」「シビリアンコントロール」を確保
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特別儀杖隊の栄誉礼を受け、巡閲する北澤新防衛大臣(9月17日、儀杖広場で
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 9月16日、特別国会が召集され、衆参両院本会議の首相指名選挙で鳩山由紀夫衆院議員(民主党代表)が第93代、60人目の内閣総理大臣に選出された。鳩山首相は直ちに官邸に入って17人の新閣僚を任命。同日夜、皇居での首相親任式と閣僚認証式、初閣議などを経て、正式に民主、社民、国民新3党連立の鳩山新内閣が発足した。非自民内閣は細川内閣以来16年ぶりで、総選挙で野党(民主党)が単独過半数に達し政権を獲得したのは戦後初めて。これに伴い、新防衛大臣に北澤俊美参院議員(民主党、長野選挙区、参院当選3回、71歳)、新副大臣に榛葉賀津也参院議員(民主党、静岡選挙区、参院当選2回、42歳)、新政務官に長島昭久衆院議員(民主党、衆院東京21区、当選3回、47歳)と楠田大蔵衆院議員(民主党、衆院福岡5区、当選3回、34歳)がそれぞれ就任した。

 防衛大臣離着任行事が翌17日、防衛省A棟2階講堂や儀仗広場などで行われた。
 浜田靖一前防衛大臣はメモリアルゾーン内にある自衛隊殉職者慰霊碑に献花したあと、午前9時半すぎからA棟2階講堂で、防衛省・自衛隊の高級幹部、職員多数を前に離任式に臨んだ。浜田前大臣は離任の挨拶の中で「政権が代わろうとも、吾住の精神を持って国防の任にあたるよう」また「防衛省・自衛隊の皆さんは国の宝であり、誇りである」ことを強調、「更なる発展と進化を」と激励した。これに対して中江公人事務次官が浜田前大臣の在任中のソマリア沖・アデン湾での海賊対処法成立などの功績を称えながら「大臣の熱い思いを受け継ぎ、直接ご指導いただいたことを財産に、今後も全職員一丸となって職務に邁進していく」ことを誓った。次いで、浜田大臣はA棟前儀仗広場で、第302保安警務中隊と陸自中央音楽隊による特別儀仗隊の栄誉礼を受け、巡閲したあと、沿道に立ち並ぶ大勢の職員の見送りを受けながら正門へと移動。盛大な拍手の中、女性職員から花束を贈られ、防衛省をあとにした。
 北澤新防衛大臣の着任行事は午後2時から始まり、A棟前儀仗広場に初登庁した北澤新大臣を防衛省・自衛隊の高級幹部多数が出迎えたあと、北澤新大臣は特別儀仗隊の栄誉礼を受け、巡閲した。メモリアルゾーン内の自衛隊殉職者慰霊碑献花に続いて、北澤新大臣はA棟2階講堂で着任式に臨んだ。防衛省・自衛隊の高級幹部や職員多数を前に、北澤新大臣が「専守防衛の原則に基づき、シビリアンコントロールの確保」など、鳩山首相指示に基づき「我が国の平和と独立を守り、更には我が国が国際社会で求められている責任と役割を果たすとともに、国民の負託に応えるため全力を尽くす」と初訓示した。また、若山牧水の「今日もまた、心の鐘を打ち鳴らし、打ち鳴らしつつあくがれてゆく」の歌を紹介しながら、「自らの初心の思いを大切にして、日々の誠実な取り組みの積み重ねである我が国の防衛という任務に邁進していくよう」要望した。これに対して中江事務次官が「北澤大臣をお迎えし、その高いお志に触れ、職員一同、改めて士気を高くし、心持ちを新たに諸般の課題に取り組むとともに全力を尽くして大臣を補佐していく」と答辞した。
 次いで、大臣室で浜田前大臣と北澤新大臣がお互いに固く握手を交わしながら事務引き継ぎを行った。
 また、同18、24、25日の3日間にわたって北村誠吾前副大臣、武田良太、岸信夫両前政務官の離任行事と榛葉新副大臣、長島、楠田両新政務官の着任行事が順次行われた。
 なお、24日には初の政務三役会議が大臣室で行われ、北澤新大臣、榛葉新副大臣、長島、楠田両新政務官が今後の防衛政策に対する意思の疎通を図った。


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