防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年11月15日号
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空港キッズ体験を支援
《小牧管制隊》
『空の日』、小・中学生ら100人が基地訪問
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 小牧管制隊は9月28日、愛知県が主催した空の日行事「空港キッズ体験」を支援した。
 これは9月20日の空の日にちなんだイベントで、普段は立ち入ることのできない県営名古屋空港区域(航空自衛隊小牧基地のエリアも含む)を回るバスツアーや名古屋空港に所在する航空機を間近で見学できる内容となっている。
 空の日の行事は県が毎年実施しているが、管制塔など自衛隊施設の公開は今回が初めて。小牧基地は県営名古屋空港と滑走路を供用しており、密接な関係にある愛知県から協力を依頼され、支援することとなった。
 当日は事前に抽選で選ばれた小・中学生を中心とする約100人の家族連れが管制塔やレーダー室を見学した。管制塔では実際に管制官が無線により航空機にテキパキと指示を出す姿を見て、小学生の一人は「空の交通整理は難しそうだけど、管制官がしっかりと仕事をしている姿を見て、これから飛行機に乗るときは、今まで以上に安心して乗ることができます」と話していた。

MU-2 ラストフライト
《浜松・新田原》
盛大にセレモニー
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 10月22日、浜松基地から新田原基地間でのMU-2のラストフライトが行われるとともに、それぞれの基地でセレモニーが行われた。
 セレモニーにはOBやメディアが多数訪れる中、航空救難団の隊員に加え、浜松基地や新田原基地の隊員がMU-2の最後の勇姿を見守った。
 MU-2は、昭和42年に、空自初の本格的な捜索機として導入され、計29機が就役した。MU-2が就役した約40年間で総飛行時間は22万時間を超え、航空救難、災害派遣等の任務遂行に多大な貢献をした。
 しかし、この間、4件の航空大事故があり16名の尊い人命が失われた。最後の機体となった28号機は、新田原基地において今後は地上展示機として勇姿を披露する事となっている。航空救難団司令・滝脇博之空将補は「4件の航空大事故の内うち、2件が新田原周辺で起きた。最後のMU-2が新田原基地に置かれることは、それらの事故の教訓を風化させず、航空救難団の気高い精神を伝統として継承するシンボルとして、意義深いことである」と送別の訓辞を述べた。

「たかしま」命名・進水式
平成22年3月就役へ
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 9月29日、ユニバーサル造船京浜事業所で、中型掃海艇395号の命名・進水式が挙行された。
 命名進水式では国歌斉唱後、「たかしま」と命名された。海上自衛隊を代表して横須賀地方総監(半田謙次郎海将)が手渡された斧で勢いよく振り下ろし支綱を切断すると、艦首のシャンパンが見事に割れるのと同時にくす玉が割れ、大きな拍手が沸き起こった。横須賀音楽隊が演奏する「軍艦マーチ」が流れる中、紙吹雪やリボンを流しながら「たかしま」は、滑台とともに海上へ一気に滑り出る。隊員や関係者に見守られ「たかしま」は無事進水した。
 その後、祝賀会が行われ、ユニバーサル造船(株)代表取締役社長(三島愼次郎氏)の挨拶に続いて、横須賀地方総監は「『たかしま』は、『ひらしま』型の3番艇として新型の機雷探知機、新型の処分具を装備して平成22年3月に自衛艦旗を授与され、海上自衛隊の最新鋭の戦力としてこれに代わる運びとなっています。掃海艇に関する歴史と長い伝統を有しており、卓越した技術と経験に裏打ちされたユニバーサル造船京浜事業所におきまして、、海上自衛隊木造掃海艇の最後の艇として有終の美を飾って頂き、また、立派な掃海艇として仕上げて頂きまして、私どもに引き渡していただきたいと思います」と挨拶した。
 「たかしま」は佐賀県松浦市にある「鷹島」に由来があり、720年前の元寇の際の戦場となった場所である。その際に神風が吹き、鷹島の周囲に敵の4400隻もの船が沈んだという歴史のある島である。
 「たかしま」の名が付けられた艦艇はこれで3代目になり、初代は特務艇、2代目は平成13年に除籍された同じ掃海艇である。
 【主要項目】基準排水量570t、全長57m、全幅9・8m、深さ4・4m、出力2200PS、最大速力約14ノット、乗員約40名。

東音、オータムコンサート開催
ロビー演奏も大好評
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 海上自衛隊東京音楽隊(隊長・熊崎博幸2佐)は10月13日、すみだトリフォニーホール(東京都墨田区)で「Autumn Concert<INLINE NAME="本文1段10行" COPY=OFF>」と題して定例演奏会を開催した。開演に先立つロビーコンサートでは、クラリネットアンサンブルが「ジブリ・メドレー」などの楽しい曲を演奏し、子供たちが思わず曲に合わせて歌いだすなど、楽しい空間を演出していた。
 第1部は「ジョン・ウィリアムズ特集」と題して、長岡英幸2尉の指揮により演奏された。オリンピックイヤーにちなんで、ウィリアムズがロサンゼルスオリンピックのために作曲した「ファンファーレとテーマ」で幕を開けた第1部は、「インディ・ジョーンズ」「E.T.」「シンドラーのリスト」「ハリーポッター」「スーパーマン」と、多くの人が一度は映像を目にしたことがある作品ばかり。聴衆は、その音楽の魅力を余すところなく表現した東京音楽隊の力強い演奏には、聴衆は大感激、ウィリアムズが多くの映画を魅力あるものにしたこを再認識していた。
 北村善弘1尉指揮による第2部では、東京音楽隊のソリストたちが次々と登場。式典演奏では耳にすることの出来ない美しいソプラノサックスとまろやかなフリューゲルホーンの音色、4人のクラリネット奏者によってハーモナイズされた軽妙なメロディ、珍しいテューバの独奏など、個々の楽器の魅力を十分に楽しめる内容となっていた。バラエティに富んだプログラムは、「マンボ・ジャンボ」でのラテンパーカッションの熱い演奏と、全員による強烈なサウンドで締め括られた。
 万雷の拍手に応え、アンコールは秋にふさわしいスタンダードナンバー「枯葉」。そして行進曲「軍艦」の勇壮な演奏で終演を迎えた会場は、さらに大きな拍手と興奮に包まれた。
 東京音楽隊の第48回定期演奏会は21年2月22日に、東京オペラシティで開催される。

協力団体と親睦会
《鹿追駐屯地》
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 上士幌自衛隊協力会(長屋光男会長)と鹿追駐屯地(司令・鴻上富男1佐)との親睦交流会が、9月28日上士幌町航空公園パークゴルフ場ほか上士幌町内で行われ、駐屯地から広報隊区担当中隊の第5戦車隊第2戦車中隊(中隊長・伊藤1尉)の隊員15名が参加した。
 この日は初秋を思わせる晴天に恵まれ、パークゴルフ大会では、日頃の仕事の疲れも忘れ、協力会会員と和気あいあいとプレーを楽しんだ。
 パークゴルフ終了後、場所を上士幌町内に移し、焼肉に舌鼓をうちながら、協力会会員と隊員は、絶えることのない笑談の中、親睦を深めた。協力会の参加者からは、「今日は本当に楽しいひとときでした。今後も自衛隊さんと多くのイベントを共に開催しながら、より一層交流を深めていきたい」とお互いに親交を深め、盛会裡に終了した。

お帰りなさい「オオハクチョウ』
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 オオハクチョウの飛来地として知られる第25航空隊正門前の芦崎湾に、今シーズンも第一陣が姿を見せた。10月16日の早朝、2羽が長旅の疲れを休めるかのように、ゆったりと泳いでいるのが確認された。オオハクチョウは例年、10月中旬から3月下旬にかけて当地で越冬するために飛来する。今年の初お目見えが、くしくも昨年と同じ日となった。翌17日には、さらに3羽が舞い降り、先来の中間と一緒に干潟で餌をついばんでいた。
 羽を広げると2mを優に超えるオオハクチョウは、青森県の天然記念物に指定されており、県内で毎年、約3000羽が越冬するといわれている。このうち芦崎湾では数百羽が羽を休める。小柄で羽毛が紅葉を始めた周囲の木々の色に似ているため気がつかなかったが、300羽ほどのカモも飛来しており、芦崎湾は一挙に賑やかになった。第一陣の飛来を耳にした住民が子供の手をとり、さっそく懐かしい鳴き声や華麗な姿を求めて訪れている。「オオハクチョウが飛来すると冬が来たなと感じます」と、目を細めて見つめていた。
 優雅なオオハクチョウの姿を待ちわびていたのは25空の隊員も同様で、「お帰りなさい。長旅、お疲れさま」と、愛着ある冬の使者を静かに見守っていた。また今春、八戸基地から移駐してきた大湊航空分遣隊の隊員は、間近で初めて目にするオオハクチョウに感激の様子で、驚きの声をあげながらも優しい眼差しを送っていた。

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