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自衛隊ニュース   2008年11月1日号
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49団体、81個人が受賞
防衛大臣感謝状贈呈式
防衛協力・自衛官^募集で多大な功績
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 平成20年度防衛大臣感謝状贈呈式が10月18日、グランドヒル市ヶ谷で行われた。これは、自衛隊記念日行事の一環として防衛協力や自衛官募集で功績のあった方々を表彰するもので、今年度は49団体、81個人が受賞した。
 式では、防衛省・自衛隊の高級幹部が陪席する中、浜田靖一防衛大臣が受賞者一人ひとりの席を回って直接賞状を手渡したあと、受賞者の日頃の尽力に感謝しながら「今後とも一層のご支援、ご協力を」と挨拶した。最後に、受賞者を代表して山本芳朗氏(兵庫県)が自らの戦争体験を語りながら心温まる謝辞を述べ、式を終了した。
 防衛大臣感謝状受賞者は次のとおり(敬称略、順不同=未公表分は除く)
 〈防衛協力功労(一般功労・団体)〉▽入間航友会(埼玉県)▽(株)IHI航空宇宙事業本部(東京都)
 〈同(一般功労・個人)〉▽阿保建司(青森県)▽有村勉(鹿児島県)▽井上忠雄(茨城県)▽今西恭晟(大阪府)▽入佐貫一(宮崎県)▽岩倉博文(北海道)▽海野透(茨城県)▽大田嘉弘(広島県)▽長田開蔵(静岡県)▽甲斐利幸(熊本県)▽川崎泰司(静岡県)▽川島勝弘(岐阜県)▽川畑キヨ子(沖縄県)▽黒川平司(宮城県)▽小西千春(京都府)▽小西久年(北海道)▽小林公平(大阪府)▽小室良子(神奈川県)▽島田穣一(茨城県)▽下平千鶴子(愛知県)▽鈴木英俊(石川県)▽芹澤敏弘(静岡県)▽曽野綾子(東京都)▽田中耕三(山口県)▽次井雪雄(新潟県)▽辻本弘道(北海道)▽寺本義也(東京都)▽中司實(山口県)▽中村克介(長崎県)▽中村重雄(大分県)▽新居綱男(徳島県)▽野坂篤司(青森県)▽野澤久人(東京都)▽野村芳照(静岡県)▽福島弘芳(青森県)▽水木儀三(愛媛県)▽宮城篤実(沖縄県)▽守屋長光(宮城県)▽山口幸太郎(北海道)▽山本芳朗(兵庫県)
 〈同(就職援護・団体)〉▽医療法人聖心会三沢聖心会病院(青森県)▽愛媛綜合警備保障(株)(愛媛県)▽学校法人無憂樹学園(静岡県)▽(株)あんしん(沖縄県)▽(株)関東つくば銀行(茨城県)▽(株)損害保険ジャパン(東京都)▽(株)損害保険ジャパン九州本部(福岡県)▽(株)南日本銀行(鹿児島県)▽三州製菓(株)(埼玉県)▽新都市熱供給(株)(東京都)▽太平ビルサービス(株)(青森県)▽東京海上日動火災保険(株)北海道損害サービス部(北海道)▽中信総合サービス(株)(京都府)▽日本通運(株)仙台支店(宮城県)▽八十二ビジネスサービス(株)(長野県)▽広島ガスサービス(株)(広島県)▽丸紅(株)(東京都)
 〈同(就職援護・個人)〉▽大竹和夫(新潟県)▽佐々木雅昭(北海道)▽豊田義継(埼玉県)▽下田穰一郎(福島県)
 〈同(予備自衛官等雇用・団体)〉▽大津産業(株)(宮城県)▽(株)セノン北海道支社道央営業所(北海道)▽(株)誠建設(鹿児島県)▽(株)南日本警備保障(沖縄県)▽(株)メンテック(広島県)▽合銀ビジネスサービス(株)(島根県)▽札幌センコー運輸(株)(北海道)▽セントラル警備保障(株)沼津支社(静岡県)▽第一商事(株)(岩手県)▽東亜警備保障(株)(栃木県)▽楢木建材(株)(岡山県)▽NIXX(株)南アルプス事業所甲府工場(山梨県)▽日本通運(株)青森支店(青森県)▽日本通運(株)福岡支店(福岡県)▽マツダ(株)防府工場(山口県)▽明和ゴム工業(株)(群馬県)▽若松クレーン(株)(高知県)
 〈自衛官募集功労(地方自治体)〉▽佐賀県唐津市(佐賀県)▽佐賀県神埼市(佐賀県)▽北海道石狩市(北海道)▽山形県新庄市(山形県)
 〈同(学校)〉▽青森県立むつ工業高等学校(青森県)▽学校法人加計学園(岡山県)▽学校法人西海学園西海学園高等学校(長崎県)▽学校法人時任学園樟南高等学校(鹿児島県)▽熊本県立翔陽高等学校(熊本県)▽北海道静内高等学校(北海道)▽北海道函館水産高等学校(北海道)▽宮崎県立妻高等学校(宮崎県)▽明桜高等学校(秋田県)
 〈同(募集相談員等)〉▽淺野キヨ(新潟県)▽足代達紀(大阪府)▽新井和三(群馬県)▽石黒嘉明(富山県)▽石橋昭二(京都府)▽市川哲夫(東京都)▽上田裕穗(愛媛県)▽鵜川多加司(兵庫県)▽臼田祐三(群馬県)▽江良松雄(北海道)▽大野定子(徳島県)▽小原良英(秋田県)▽鎌倉多賀二(長野県)▽川久好一(静岡県)▽草場薫(三重県)▽久保園敏(鹿児島県)▽齋藤善孝(神奈川県)▽佐伯英司(大分県)▽佐々木憲一(岩手県)▽笹谷峰雄(兵庫県)▽佐藤優(新潟県)▽清水正彦(静岡県)▽庄子忠憲(宮城県)▽白石惠一(東京都)▽白木稔(北海道)▽平義勝(大阪府)▽滝澤興識(愛知県)▽谷崎博志(和歌山県)▽豊澤安男(奈良県)▽永田喜代志(沖縄県)▽西山敬眞(東京都)▽平田三雄(愛知県)▽平畑易子(東京都)▽福岡絢子(大阪府)▽宮部隆幸(山口県)▽矢部九州男(福岡県)▽山田晴通(神奈川県)

厳粛に中央追悼式
新たに7柱を顕彰
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 平成20年度自衛隊殉職隊員追悼式が10月18日、防衛省慰霊碑地区(メモリアルゾーン)で厳粛に行われた。今年度新たに顕彰されたのは内局1柱、陸自5柱、海自1柱の計7柱で、警察予備隊以降の顕彰者数累計は1798柱。
 式には、麻生太郎首相、浜田靖一防衛大臣をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、遺族会等部内外関係団体の長や来賓など約300人が出席した。
 午前10時、国歌斉唱に続いて陸自中央音楽隊の荘厳な演奏の中、浜田大臣が新殉職隊員7柱の名簿を奉納した。次いで、陸自第302保安警務中隊(中隊長・矢古宇 努3佐)による特別儀仗隊の捧げ銃とともに参列者全員で拝礼、黙祷を行った。
 麻生首相は、追悼の辞の中で「御霊は、我が国の平和と独立を守るという崇高な任務に志を抱き、自衛隊に奉職され、任務を遂行中に不幸にして、その職に殉ぜられました。この度、新たに祀られた御霊は7柱であります。御霊は、自衛隊員としての誇りと使命感を自らの行為によって示されました。御遺族の方々の悲しみに思いをいたす時、お慰めの言葉もありません。私達は、このような不幸な事態が再び起こることのないよう、今後とも最善の努力を尽くさなければなりません。また、私たちは御霊の尊い犠牲を無にすることなく、その御遺志を受け継ぎ国際社会の中で我が国が、その国力にふさわしい責任を果たし、信頼される国家となることを目指し、世界の平和に全力で貢献してまいります。最後に、ここに重ねて御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、御霊の御冥福を衷心よりお祈り申し上げます」と述べた。
 また、浜田大臣が「防衛省・自衛隊は、国家存立の基本にかかわる我が国の平和と独立を守るという崇高な任務を全うするとともに我が国が国際社会で求められている責任と役割を着実に果たしてまいりました。現在、防衛省・自衛隊は、我が国を取り巻く安全保障環境の下で、その果たす役割はかつてなく広がっており、新たな脅威や多様な事態に実効的に対応することが求められるようになりました。そのような中にあって、本日顕彰させていただいた方々をはじめ幾多の方々がたゆまぬ研鑽努力を積まれ、強い使命感を抱きながら任務の精励に努め、志半ばにしてその職に殉じられた事実を決して我々は忘れることがあってはなりません。隊員諸官は『事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応える』ことを宣誓いたしており、私はそのような諸官の志を大切にし、これに応えていきたいと思います。そのような誓いのもと、任務の達成に務めたかけがえのない方々を失ったことは、御遺族の皆様はもとより、防衛省・自衛隊、ひいては国家にとって誠に大きな痛手であり悲しみに耐えないところであります。私どもは、このような不幸な事態を再び起こさないよう、今後とも最善を尽くしてまいります。そして、御霊の偉業を自衛隊員の鑑として永く顕彰するとともに御遺志を受け継ぎ、防衛省・自衛隊の任務達成のため、更なる努力を尽くすことをここにお誓いするものであります。本日の追悼式にあたり、御霊の御功績をたたえ、謹んで御冥福をお祈りするとともに御遺族の皆様には、できる限りのお力添えをさせて頂く所存でございますので、お心を強く持たれ、一日も早く悲しみから立ち直られ、そしてご健勝であられますよう祈念いたします」と追悼の辞を述べた。
 引き続き、麻生首相、浜田大臣、新遺族、遺族会会長等、防衛省・自衛隊の高級幹部、歴代大臣、国会議員が順次献花したあと、遺族代表が挨拶を述べ、最後に、特別儀仗隊による弔銃斉射が行われ、殉職隊員のご冥福をお祈りした。

麻生首相訓示
《航空観閲式》
日本の平和と繁栄享受の礎に
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 航空観閲式に臨み、自衛隊の最高指揮官として、訓示をします。諸官の、気力溢れ、規律正しい姿に接し、誠に心強く思います。
 我が国の繁栄と発展のためには、我が国の独立と平和が守られ、国の安全が確保されていることが、必要不可欠です。
 自衛隊の活動は、非常に多岐にわたります。昼夜を置かず、怠ることのできない、警戒監視。何時起きるかわからぬ、災害への対応。ペルシャ湾での掃海活動。カンボジアや、東チモールなどでのPKO活動。そして、津波支援などの国際緊急援助活動。
 現在も、はるか中東の、ゴラン高原や、イラク、インド洋、ネパールにおいて、自衛隊は、国際社会のため、そして、我が国の国益のために、汗を流しております。 そして、間もなく、アフリカのスーダンにも、隊員が派遣されることになります。 私は、ご家族と遠く離れ、厳しい環境の中で、任務に真摯に取り組む諸官を、誇りに思います。
 我が国の安全保障にとって、日米同盟は基軸です。今日の国際社会は、伝統的な国家間の問題から、テロ等への新たな脅威や、多様な事態に至るまで、さまざまな課題に、直面しています。
 これらに対処するために、まず、日本自身の防衛努力を行うとともに、日米同盟を強化していかなければなりません。ミサイル防衛をはじめとする、日米防衛協力を推進し、在日米軍再編を、着実に実施し、日米安全保障体制の信頼性を、一層向上させていくことが重要であります。
 また、我が国は、国際社会の責任ある一員として、国際社会の平和と安定のため、人的貢献をしていく必要があります。航空自衛隊によるイラク復興支援活動は、国際社会から、高い評価を得ております。私自身は、平成18年8月、外務大臣として、現地部隊を視察しました。現地の空輸活動は、砂塵が突然舞い、視界が遮られるという、厳しい環境の中で、大変な緊張を強いられるものであるということを、身をもって感じたところでもあります。こうした中で、みなさんは、平成16年3月から約4年7か月、大きな事故一つなく、任務を全うしています。大変素晴らしく、誇りに思っているところでもあります。これらの実績を踏まえ、今後とも「テロとの闘い」をはじめとする国際平和協力活動に、主体的・積極的に取り組んでいく必要があります。
 特に、インド洋では、海上自衛隊の諸官は、気温70度にならんとする甲板の上で、正確無比に、事故もなく、給油活動を実施しています。この補給支援活動は、日本が、日本の国益をかけ、日本自身のために行ってきたものです。
 そして、多くの国が、尊い犠牲を出しながら、アフガニスタンへの関わりを、むしろ増やそうとしております。来年早々、この活動の期限を迎えますが、国際社会の一員たる日本が、この活動から手を引く選択は、ありません。
 諸官は、隊員となる際、「強い責任感をもって専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる」と宣誓をしました。私は、自衛隊の最高指揮官として、諸官と心を一つにし、我が国の独立と平和を守るという、崇高な使命を果たす決意であります。
 諸官においては、日本が、長く平和と繁栄を享受できるように、その礎として、常に国民とともにあり、国民を守り続けていく使命を常に自覚し、任務に精励されることを強く希望して、私の訓示とかえます。
(10月19日)

防衛弘済会が殉職隊員肖像画を贈呈
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 平成20年度自衛隊殉職隊員の肖像画贈呈式が10月16日、衆院特別委員会に出席中の浜田靖一防衛大臣にかわって増田好平事務次官に、小澤毅防衛弘済会理事長(元防衛施設庁次長)から目録が贈呈された。
 式には、防衛省側から渡部厚人事教育局長、道鎭雄二内局厚生課長、本橋稔彦海幕厚生課長、勝井省二陸幕家族支援班長(陸幕厚生課長代理)が、また、防衛弘済会側から小野寺平正(元第3師団長)、竹村訓(元舞鶴総監)の両常務理事と赤堀正憲公益事業部長(元空幹校主任教官)がそれぞれ陪席した。
 殉職隊員の肖像画の贈呈は、昭和46年3月に全日本肖像美術協会から防衛庁長官あてに贈呈したい旨の申し込みがあり、以後毎年実施されている。
 なお、これまでの肖像画受領数合計は1710柱となっている。

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