防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年10月1日号
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近畿府県防災訓練に参加
《4施団》
会場準備や浮橋の架設など実施
トップレベルの技術を披露
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 第4施設団(団長・山崎幸二将補)は9月1日、ちきりアイランド及び浜工業公園(大阪府岸和田市)で行われた大阪府主催の近畿府県合同防災訓練に参加した。この防災訓練は東南海・南海地震を想定して行われ、自衛隊・警察・消防が協力して人命救助や道路の啓開等を実施。通常の訓練では見られない緊迫感あふれる救助活動や復旧作業が繰り広げられた。
 訓練に先立ち団主力は8月10日から訓練会場に進入、会場準備作業に引き続き練成訓練を積み重ね本番に臨んだ。第4施設団は施設支援部隊として浮橋・橋梁架設、門橋の運航、道路啓開、海難救助者の捜索及び救助等の訓練展示を行うとともに、会場準備隊として特大観客スタンドの構築、VIP用道路の整備、会場の排水及び整地作業等を実施した。特に30日の大雨による排水作業は31日夕方から9月1日の朝まで徹夜で徹底的に行われ、最良の状態で本番を迎えることが可能となった。
 会場準備隊として8月11日から14日の間、第102施設器材隊を主力として大規模な観客スタンドを構築。16日には大阪府職員が見守る中、荷重試験が行われ頑丈なスタンドが構築されたことを確認した。また、16日から団統制訓練が開始。訓練に先立ち訓練隊長・湯前1佐は「厳正な規律と確実な統制」「飽くなき施設技術力の錬磨」「基礎動作の徹底と安全管理」の3点を要望。訓練隊は灼熱の太陽と海からの潮風の下、与えられた任務を確実に達成するため連日朝早くから夜遅くまで黙々と訓練を積み重ねた。
 防災訓練当日は、橋下大阪府知事はもとより福田首相が訓練に臨席するとともに、第4施設団訓練隊が架設・構築した130mの浮橋及び40mのMGBを車両で通過、第4施設団の質の高い訓練及びトップレベルの施設技術を視察してもらうとともに自衛隊の防災対処能力の高さを地域住民にも広くPRした。


34連隊は静岡県防災訓練に参加
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 第34普通科連隊(連隊長・三浦直人1佐)と第4普通科直接支援隊(隊長・猪原卓也3佐)は8月30日から9月1日にかけて、静岡市総合防災訓練及び地方自治体の計画する平成20年度静岡県総合防災訓練に参加し、各機関との協同連携要領及び災害派遣即動態勢の向上を図った。
 訓練に先立ち、本部管理中隊と第4普通科直接支援隊の一部は30日、静岡市浅畑スポーツ広場に集結し宿営地を開設したのち、指揮所の運営を開始、午後に中部地域防災局長等の視察を受けた。翌31日には、9月1日の静岡県内各地における防災訓練に参加する連隊及び4直支隊の車両部隊が広域応援部隊として、現在建設中の新東名高速道路を走行し活動拠点への進出訓練を実施した。なお、第4中隊の一部は同日の浜松市防災訓練に参加した。
 「防災の日」の9月1日は、県下一斉に各機関との連携や自主防災活動の検証を図るために各自治体で防災訓練が展開された。
 静岡県全域を災害派遣隊区とする連隊は分区担当中隊をそれぞれの訓練に参加させ、情報収集、負傷者救出、医療救護、避難所運営、野外炊事、入浴支援などの訓練を実施し、見学に訪れた市民らに平素の訓練の一端を披露し力強く頼れる自衛隊を広報した。今年度は県庁や静岡市役所等の行政機関の集中する静岡市街地などを主会場とした、初の市街地訓練を静岡県知事はじめ政府調査団が視察するなか、本部管理中隊と第4中隊が都市型災害を想定した車両事故救出訓練、道路啓開訓練を実施した。
 また、第1後方支援連隊補給隊が静岡市駿河会場(高松中学校)に設置した野外入浴セット(練馬の湯)には生徒をはじめ地域の住民らが大きな関心を寄せながら入浴を体験した。
 今回の防災訓練に際し、各訓練会場等では自衛隊協力会員らの心温まる激励が隊員の士気を高揚させた。


能力の向上と団結強化図る
必勝期して通信競技会
《32普連》
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 第32普通科連隊(連隊長・下東敏郎1佐)は9月4日、大宮駐屯地で、平成20年度通信競技会を実施した。小雨混じりの大変蒸し暑い環境の中、選手となった隊員は、汗まみれになりながらも必勝の眼差しで競技会に挑んだ。
 この競技会の目的は「基礎動作の確行及び確実な通信の確保を重視して、基盤的戦闘力の一つである通信能力の向上及び団結の強化を図ること」で、連隊長は統裁官として「基礎動作の徹底」「必通の信念の堅持」を要望して競技会を実施した。
 9時15分、統裁官のピストルを合図に第1課題の「通信所の構成」に各中隊は一斉に取りかかった。中隊指揮所の開設と車両無線機の積載、そして中隊指揮系の開所と、組長の適切な指導により迅速な動作で時間内に設置を完了していた。第2課題の「有線通信網の構成」では、高利得空中線の建柱から始まり、選手は制限時間内で構成が完了出来るように作業の優先順位を考慮し、適切な構成指示のもと正確・確実に構成していた。第3課題の「正確な通信」では、通信規則を遵守し、不必要な電波発射もなく短切に交信していた。また、中隊本部は連隊本部からの電報を、正確性を保つために選手相互で確認をしながら電文を書きとめ、その電文をほ小隊長へ伝達し、小隊長は班長に無線で伝達していた。
 結果は、第2中隊(秋元曹長以下11名)が僅差で優勝た。閉会式後は、選手の達成感に満ち溢れた表情と、8月に着任して間もない第2中隊長(田中3佐)の選手に対する労いと終始の笑顔が印象的であった。
 連隊は、今競技会を通じて得た成果を踏まえ、来る10月の戦闘団検閲受閲に挑むことになる。


ゴムボートに興奮!!
キッズサマーフェスタ開催
《阪神基地隊》
800人の家族連れで賑わう
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 阪神基地隊は8月9日、小中学生を対象とした「キッズサマーフェスタ」を実施した。この日は、夏休み期間中の土曜日とあって、約800人の家族連れで賑わった。
 メインイベントは、掃海艇「くめじま」による体験航海と、「まきしま」の処分艇(ゴムボート)によるクルージングだったが、そのほか、手作り飛行機教室を始め、各種イベントが用意されていた。
 神戸は日本有数の港町であるが、港湾整備が進んだことにより、子供達が直接海と触れ合う場所がなくなっており、手の届く距離に海を感じることのできる処分艇によるクルージングでは、子供たちが潮風に髪をなびかせながら、海面を滑るような感触を満喫していた。
 また、ヘリポートでは、輪投げ、ヨーヨー釣り等のゲームが用意され、子供達と隊員が大いに親睦を深めるとともに、模擬店では、隊員の手作りによる海軍カレー、焼きそば、かき氷やフライドポテトが販売され、長い行列ができるほどの盛況振りであった。
 もうひとつの目玉イベントである「手作り飛行機教室」は、「海上自衛隊を励ます会」の全面的な協力を得て開催されたものであり、ゴム動力で飛ぶ模型飛行機作りと自作の飛行機のテスト飛行に多くのキッズが熱中し、歓声と笑顔が会場に満ちていた。また、中には子供に教えるつもりで飛行機作りに熱中してしまうお父さんの姿も見られ、お父さん達にとっても充実した一日となったようである。

身分証明書紛失を防ぐ
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 第41普通科連隊では、最先任上級曹長(寺本准尉)と各中隊先任上級曹長が身分証明書の紛失を防ごうと別府駐屯地営門で「身分証明書脱落防止点検」を実施しており、本年度2回目となる点検を9月5日に行った。
 上級曹長達は、課業終了の午後5時以降に営門に立ち、隊員が歩哨に身分証明書を掲示する際に脱落防止を実施しているかを確認、不十分の隊員に対して指導をした。また、服装容儀についてもチェックするとともに、この日は週末ということもあり、交通安全・外出時の行動についても気をつけるよう呼びかけた。
 この施策に関して最先任上級曹長は、「身分証明書を不注意で落としたり、車の中に放置しないよう常に身体に身につける呼びかけを実施して、これが習慣化するまで今後も引き続き実施したい」と語っている。

人命救助で表彰
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 9月5日、第6地対艦ミサイル連隊本部第3科長、福田浩之3佐と同本部管理中隊所属の酒井幸一3曹に、埼玉県高速道路交通警察隊から人命救助の功績により感謝状が贈られた。
 両名は、8月22日午後4時半ごろ、訓練演習終了により帰隊するため、東北自動車道岩槻付近を走行中、左側走行車線中央に倒れている男性(オートバイ運転手)を発見した。
 男性の意識はなく、2人は速やかに安全を確保するため、福田3佐が応急処置を行いつつ、高速救急隊に通報。その間、酒井3曹は後続車両が追突しないよう交通統制を行い、救急隊が到着するまでの間、安全を確保し二次災害の未然防止に努めた。


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