防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年8月1日号
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盛大に北京オリンピック壮行会
《体育学校》
代表6隊員を励ます
関係者一同が壇上のオリンピック代表隊員に対して「北京で日の丸を」と激励
(7月13日、朝霞市民会館で)
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 自衛隊体育学校(校長・鈴木義長陸将補)の6隊員が北京オリンピック代表に選ばれたことに伴い、その壮行会が7月13日、朝霞市民会館(ゆめぱれす)で行われた。
 代表6隊員は▽山下敏和2陸尉(ライフル射撃、徳島県出身、中央大学卒、31歳)▽村上佳宏3海尉(近代五種、静岡県出身、日本体育大学卒、31歳)▽加藤賢三2陸尉(レスリング・グレコ96kg級、愛知県出身、大東文化大学卒、27歳)▽高桑健2陸曹(水泳200m個人メドレー、静岡県出身、鹿屋体育大学卒、23歳)▽川内将嗣2陸曹(ボクシング・ライトウェルター級、佐賀県出身、専修大学卒、22歳)▽堰川康信3陸曹(ウエイトリフティング56kg級、青森県出身、八戸工業大学第1高校卒、28歳)で、この日は米国合宿中の高桑2陸曹を除く5隊員が壮行会に出席、富澤實体校後援会長、内山皖司五輪後援会長、小林正勝校友会長、衆参国会議員、泉一成東方総監をはじめ部内外の300人を超える来賓・関係者からの温かい声援と激励の言葉などを受けていた。
 これに対して代表隊員は一人ひとり壇上に上がって、山下2陸尉が「最大限の集中力、精神力を発揮し、3種目でメダルを狙う」、村上3海尉が「自分にとって北京五輪が集大成となるので、今日という日を精一杯悔いのないように頑張る」、加藤2陸尉が「北京五輪はレスリング人生の集大成。上位入賞目指し頑張る」、川内2陸曹が「五輪でメダルを獲ると決意し毎日練習してきた。自分の持てる力を出しきれば、メダルに近づけるのではないか」、堰川3陸曹が「年齢的にも最後のチャンス。今までやってきたことを全て発揮して悔いの残らないよう全力でトライする」とそれぞれ力強く決意表明した。
 なお、各代表6名が出場する8月中の第29回北京オリンピック競技日程は▽射撃・山下2陸尉(11、15、17日)▽近代五種・村上3海尉(21日)▽レスリング・加藤2陸尉(14日)▽水泳・高桑2陸曹(13、14、15日)▽ボクシング・川内2陸曹(14、22、23日)▽ウエイトリフティング・堰川3陸曹(10日)となっており、各代表選手のメダル獲得が期待されている。

過酷な気象を克服
新隊員32名、25km行進果たす
《48普連》
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 第48普通科連隊教育隊(教育隊長・十河2佐)は6月12日、新隊員32名に対し25km徒歩行進訓練を実施した。
 この訓練は、相馬原駐屯地周辺の標高差200mの起伏の激しい地域で実施された。
 朝8時、肌寒さを感じる濃い霧と小雨の中、駐屯地司令に見送られて行進を開始した。演習場に上って箕郷町を下り、箕郷梅林に上った約10kmを過ぎた辺りから雨も上がり、気温も上昇してきた。蒸し暑さで疲労もピークを迎えつつあった頃、大休止地点に到着した。そこには、榛東村と箕郷町の自衛隊協力団体約70名が、冷たい水なとを用意しており、また新隊員を激励、そのお陰もあり新隊員達は一気に元気を取り戻した。
 今回、新隊員は一人も脱落することなく全員が完歩した。
 訓練終了後、教育隊長が「全員合格!」と訓示で述べると、新隊員達は達成感でいっぱいの様子だった。


サミットで警戒態勢
―防衛省・自衛隊―
要人輸送など実施
陸自スーパーピューマから降りる福田首相
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 防衛省では7月7日から9日までの3日間にわたって開催された北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)に対して▽要人輸送(スーパーピューマ、CH―47等により、新千歳空港、洞爺湖地域などの間を要人空輸)▽警戒監視(護衛艦やAWACSなどの航空機を常時、数隻・機配備して北海道周辺海空域で所要の警戒監視)▽駐屯地等の警備(駐屯地等で警備を強化)▽不測事態対処(不測事態に対処するため、道内で化学防護部隊の待機態勢を強化するとともに被害対処にあたる部隊の待機態勢を強化)をそれぞれ実施した。
 また、議長国としてG8をはじめ関係22カ国との会合を取り仕切った福田康夫首相が、政府専用機(B747)で羽田空港と新千歳空港を往復した。

みどりタクシー
海上自衛隊を定年退職後に故郷で始めた福祉タクシー
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 海上自衛隊を定年退職したのを機に中村幸夫さん(56)は、2007年4月に出身地の宮崎県都城市で福祉タクシー「みどりタクシー」を開業した。
 自衛隊へは1970(昭和45)年に入隊した。佐世保や呉などを経て、最後の勤務地は舞鶴だった。いずれの土地でも家族を伴っての赴任だ。その舞鶴の街で初めて、身体の不自由な人を乗せる福祉タクシーを目にした。この出会いが、定年後に出身地の宮崎で始める仕事を決めることになる。夫人のひろ子さんはヘルパーをしていたし、3人の娘は介護・福祉の仕事に就いていた。それだけに福祉タクシーは身近に感じられた。
 「経験がなくてもできる」と直感したという。早速、インターネットで日本福祉タクシー連合会を探しあて、電話をかけた。
 連合会の担当者は舞鶴まで足を運んでくれた。開業に必要なイロハを聞き、福祉タクシーを株式会社で運営することにした。まず、会社設立に向けての勉強を始めることになった。
 約半年後、中村さんは具体的な開業への準備のため、40年ぶりの地元の土を踏んだ。
 その3ヶ月前に同じ市内で初めての福祉タクシーが運行を始めていた。ライバルというよりも、初めて体験する仕事だっただけに、心強い先輩のような存在であった。今では相談に乗ってもらったりする、いい仲間である。
 車は連合会が推薦してくれた、車椅子を乗せることが出来るトヨタの「ラクティス」を1台購入した。
 福祉タクシーといっても、都城市ではまだ知らない人も多い。夜、居酒屋から一般タクシーと間違えて「1台お願い」と、電話がかかってくることもある。「丁寧に説明してお断りしている」と中村さん。
 開業当初は、手作りしたチラシを配って「福祉タクシーを利用して」と呼びかけた。それでも最初は反応が少なく、予約してくれる常連客が5人といった状態だった。「辞めたい」と弱気になったこともある。
 しかし「親切、丁寧をモットーにした仕事がお客様に喜ばれている」といった中村さんの評判は、徐々に口コミなどで広まり、今ではお客は140人まで増えている。
 同業者も4社に増え、徐々に地域へも浸透しつつある。
 福祉タクシーの利用は、基本的にすべて予約制だ。利用客の多くは通院目的だが、それ以外の人たちもいる。買物へ一緒に行ってとか、役場に行きたい、また墓参りや入院患者の見舞い、法事にといった具合に、実に様々である。
 福祉の名前が付くタクシーだが、さすがに「カーテンを閉めに来て」とか「窓を開けに来て」など、業務の枠を外れているような要望もある。でも、それらにも誠実に対応してきたという。
 ただ断らざるを得ない場合もある。「夜中の2時ごろに電話がかかってきて、今から迎えに来てと言われるんです。この時は丁寧に、明日朝に行くからね、と言って電話を切ったこともあった」
 自衛隊で鍛えただけあって、体力には自信がある中村さんだが「1日、5、6件の仕事が限界」だという。帰宅すると疲れが出ることもあるが、「それ以上に、お客様に喜んでもらったという満足感のほうが強い」と屈託がない。
 中村さんは今後、車両と人(運転手)を増やして客に「ちょっと待ってください、と言わなくてもいいようにしたい」と、夢を膨らませている。

活躍するOBシリーズ
「頑張っています」新しい職場
東京海上日動火災保険(株) 野又定見
野又氏は平成20年1月5日、第9特科連隊本部(岩手)を2陸尉で定年退職。54歳
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 定年退職を迎え再就職するにはいくつかの希望があり、雇用の条件に対して、私個人として希望業種、勤務体制、勤務時間、金銭面等々沢山の希望がありました。しかし、その個人の希望を全てクリアする雇用条件などあるはずがないことは少なからずわかっています。そのクリアできない雇用条件は、今までの職場で実践陶冶してきた職責を完遂する覚悟があれば何とかなると挑戦的(楽天的)な思考をもって望むべきと考え現在の職場を紹介して頂きました。
 定年退官後の翌日から東京海上日動で交通事故賠償主任として、5ヶ月が過ぎました。
 当初自衛隊との相違点はどのようなものかと自分なりに分析しましたが、平素の国民(お客様)への信頼を得ることは自衛隊と同じであり健全で誠実さが求められていると思います。職業としての大きな違いは、収益性・成長性を備え、組織として大きくさせる理念があることです。更に強く感じたのは、非常に高いコンプライアンスの徹底と個人情報に関する事は、自衛官の心構えや行動規範を肝に銘じていれば遂行できるものと確信しています。
 これまでの人生で感じることは、誠実で努力することが大切だと思います。
 きつかけを大切にこの仕事に生きがいを持って今ある現実をしっかり受け止めまなざしを高く、志を大きく、自分の決めた道へ自信を持って前進しようと思っています。そして、何よりも大切なものは健康であり、健康管理をしっかりして第二のチャンスを成功するよう頑張っております。

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〈防衛省発令〉
事務官に任命、大臣官房付(財務省関税局監視課長)
 財務事務官 増田 義一
財務省に出向=関税局調査課長へ(経装局施整課長)
 書記官 宮澤 直幸
(7月10日)
厚生労働省に出向=厚生労働省大臣官房付→国立長医療センター運営局長へ(人教局衛生官)
 書記官 野田 広
書記官に任命、人事教育局衛生官(厚労省保健局医療課医療指導監査室長)
 厚労技官 阿部 重一
(7月11日)
国土交通省に出向=北海道運輸局長へ(官房審議官)
書記官 尾澤 克之
書記官に任命、大臣官房審議官(国交大臣官房付)
 国交事務官 岸本 邦夫
(7月15日)
大臣官房付の兼務を解く、兼ねて防衛省改革本部防衛省改革統括官(地協局次長)
 書記官 山内 正和
大臣官房付の兼務を解く、兼ねて防衛省改革本部防衛省改革副統括官(統幕報道官) 空将補 尾上 定正
(7月18日)


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