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自衛隊ニュース   2008年4月15日号
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指揮官の補佐体制強化
陸自上級曹長制度
試行を開始
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 陸上自衛隊は4月1日から「上級曹長制度」の試行を全部隊で開始した。これは、大隊・連隊以上に「最先任上級曹長」、中隊レベルには「先任上級曹長」を配置して指揮官の補佐体制を強化することを目的とするもので、20年度から3年間の試行を予定している。
 これに先立つ3月21日、陸幕会議室で、初代陸自最先任曹長・鈴木弘雄准尉の離任行事が行われ、鈴木准尉が折木良一陸幕長に腕章を返納した。折木陸幕長は鈴木准尉に対して、これまでの労をねぎらいながら「誇りをもって13連隊で一層の活躍を」と激励した。また、鈴木准尉が、離任の辞の中で「陸曹魂」(別掲)について触れながら「チームワークの重要性」を強調するとともに周囲の協力に対して感謝の言葉を述べた。
 次いで、同31日、第2代陸自再先任上級曹長に就任した下浅勝雄准尉の着任行事が陸幕会議室で行われ、折木陸幕長から腕章が交付されたあと、下浅准尉が着任の辞の中で「意識改革」と「熱意」の2点を要望、「陸曹間の深い絆をもって任務に邁進していく」と決意表明した。
中方でも交代行事
 中部方面総監部では3月19日、方面隊最先任上級曹長交代行事を実施した。行事は、平成19年度後期定期異動(3月23日付)に伴い、初代方面隊最先任上級曹長・伊藤兼保准尉と第2代方面隊最先任上級曹長・池本正美准尉の交代・引継を披露するもので、中川義章幕僚長により執り行なわれた。
 岩田清文、山下裕貴両幕僚副長及び各部長等の陪列の下、総監部勤務准曹を前にして、幕僚長から両名の紹介、上級曹長制度検証に対する慰労及び制度試行に向けての激励の言葉が述べられた。続いて伊藤准尉から制度検証間における理解と協力に対するお礼、新任の池本准尉から制度試行間における所信の一端及び指導・協力の依頼を順次述べた後、上級曹長腕章の引き継ぎが行われた。
 ◇ ◇
 〈陸曹魂〉 (1)我ら陸曹は、古き良き歴史と、優れし多くの伝統を継承する日本国民であることに誇りを持て (2)我ら陸曹は、多くの先人達が築き上げた伝統を継げることを誇りとし、その部隊で仕事をした自分が居たことを栄光に思え (3)我ら陸曹は、「絆」を重んじ、プロ意識を持つ専門分野の戦士であることを自覚するとともに、上級陸曹は豊富な経験を持って活模範を示し隊員育成、中級陸曹は部隊の骨格、初級陸曹は陸士の見本となる戦士としてそれぞれ任務に邁進せよ (4)我ら陸曹は、任務遂行にあたり、情熱と信念を持って臨めば、全て成功(不可能なし)に繋がることを信じて行動せよ (5)我ら陸曹は、それぞれの地位・役割により、「組織のために何が出来るか」「部隊のために何が出来るか」そして「仲間のために何をしなければならないか」を常に考えて行動せよ (6)我ら陸曹は、活力ある勇敢さの中にも、日々誠実にして謙虚さを持ち合わせていなければならない (7)我ら陸曹は、一身の利益と一身の安全を得るために、一身の階級や地位を利用してはならない。

13旅団が改編即応近代化へ
〈第13対戦車中隊が廃止、第47普通科連隊は方面混成団へ〉
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 3月20日、第13対戦車中隊(中隊長・松木昭彦3陸佐)の廃止行事が出雲駐屯地で実施された。
 行事には、自治体、協力団体関係者参列の中、隊旗返還式を行い、佐藤修一旅団長が訓示の中で、「第13対戦車中隊の廃止は、第13旅団の即応近代化を推進し、その組織の効率化・近代化を図ろうとするものであり、戦力の質的向上に必要不可欠のものである。昭和37年対戦車隊として創隊されて以来46年間築き上げられてきた歴史と伝統を終生の宝として継承してもらいたい」(要旨)と述べた。
 引き続き記念碑の除幕式が行われ、松木中隊長の手によって幕が下ろされた。
 これまで、第13対戦車中隊(常備自衛官定員80人)は、中隊本部及び4個の対戦車小隊から編成され、対舟艇対戦車誘導弾発射装置を装備し、出雲駐屯地に配置されていたが、今般の第13旅団の改編に伴い、第13対戦車中隊を廃止することとなった。
 出雲駐屯地では、第13対戦車中隊の廃止及び第304施設隊の縮小改編を実施する一方、新たな脅威や多様な事態へ実効的に対応するという観点から、旅団の情報収集機能の強化を図るため第13偵察隊が増強改編される。

47連隊も隊旗返還
 また、25日には佐藤旅団長に、第47普通科連隊(連隊長・森川建司1陸佐)が連隊旗を返還する式典が厳かに行われ、26日付をもって方面混成団の隷下部隊となった。


「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
「会社が必要とし、会社に貢献できる」社員に…
近畿環境サービス(株) 井上 貴
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 平成19年8月に海上自衛隊を任期満了退職し、舞鶴地方総監部援護業務課にお世話になり、現在の職場に再就職して半年が過ぎました。
 私の勤務する近畿環境サービス(株)は、警備保障業、廃棄物収集運搬業、環境測定分析、清掃業、機会設備機器管理業、電気工事業、自動車運搬業等を業種としています。
 私は、機械設備機器管理に在籍し、舞鶴火力発電所を主な仕事場としていますが、入社した時は、入社時期と1号機の定期点検工事の開始時期が重なり、現場は人で溢れていました。もちろん、今まで経験した事のない仕事ばかりですので、初めは全く仕事になりませんでした。工具や機器の名前、発電所内の場所の名称などを覚えるのにも時間がかかり、苦労の連続でしたが、自衛隊生活で培った「負けん気と体力」で、4か月続いた定期点検工事も「無事故」で終えることができました。
 火力発電所の仕事は、常に「安全第一」を優先に指導されます。薬品を扱う仕事や高所作業、重量物運搬など危険を伴なう仕事が多く、事故の未然防止のため、毎朝現場に入る前に危険予知MTを行い、仕事に携わるメンバーで作業内容の確認と、作業を行う際に考えられる危険、その危険をどうしたら回避できるかといった事を話し合い理解してから作業を始めます。小さな事故であっても、一歩間違えば死に直結する大事故につながるため、毎日の安全に対する意識の積み重ねが大切であると日々実感しています。
 現在、仕事を覚える事と、資格取得のための勉強で多忙な毎日ですが、大変充実した日々を送っています。目標は、「会社が必要とする」「会社に貢献できる」社員になることです。そして、その目標に少しでも早く到達できるよう、日々精進していきます。
 最後に、これから再就職を考えている方は、自分に合った一生の仕事を見つけるためにも、少しでも多く援護業務課に足を運び、担当者と納得のいくまで調整する事が大切だと思います。


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