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自衛隊ニュース   2008年3月15日号
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整備エラー調査分析講習を開催
《空自1術校》
品質管理担当者ら34名参加
ケーススタディを通じて原因解明学ぶ
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 航空自衛隊浜松基地の第1術科学校は、2月27日から同29日まで、整備エラー調査分析講習を開催した。この講習は、「人間はミスを犯すもの」といった、ヒューマンファクターズ的なものの考え方に基づく調査分析手法を修得させることを目的とし、整備エラーに起因する事故防止の一環として開催している。この講習は2回目で、全国の部隊から1術校によるヒューマンファクターズの基礎的な訓練を受講した品質管理担当者ら34名が参加した。
 講習は、エラーを犯した当事者への責任追及や関係者等への注意喚起だけでは再発防止にはならないことを認識することから始まる。そして学生は、エラーの根本的な原因を解明するために1術校が開発した調査分析手法を、いくつかのケーススタディを通じて学んでいく。なお、今回のケーススタディでは、学生間の議論が活発に行われ、予定時間をオーバーする場面がしばしば見られた。
 講習終了後、参加者からは、「全国に普及させるべきである」「実習は大変参考になった。また是非参加したい「今後も継続的に実施して欲しい」などの声が聞かれた。
 第1術科学校は、今後も定期的に同講習を開催し、部隊でのエラー発生時の調査分析手法の普及向上を図っていく予定としている。

針供養で安全祈願
《東北補処》
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 東北補給処(処長・菊池伯陸将補)整備部は、2月8日、針供養を行った。
 この日は、部長、課長、各班長と針を主に使用する被服班、キャンパス班の20名が休暇を取り、総社宮に出向いて昨年使用して折れた針約1500本を針塚に納めた。
 針供養の儀は、今年で41回を数え、毎年事始の2月8日におこなわれるのが慣わしてで、3年前に針塚を陸奥総社宮に移したのを期に毎年出向き、針に感謝の念とともに針仕事の上達と安全祈願をおこなっている。

第3施設団が冬季戦技競技会を開催
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 第3施設団(団長・浅見憲司1佐)は2月7日、南恵庭駐屯地及び北海道大演習場恵庭地区で、団冬季戦技(スキー)競技会を実施した。
 競技会は、団隷下19個中隊、422名が参加し、約6kmのコースを滑走する一般走の部、同コースをアキオ曳行する隊員と背のうを携行する隊員8名で編成して滑走する部隊機動の部及び4人でチームを作り一人2kmを滑走するリレーの部の3種目で順位を競った。なお、採点対象外ではあるが、個人走(団部隊長、中隊長等及び女性自衛官)も実施された。
 今年度は、第3施設団として最後の冬季戦技競技会となるため、各部隊は優勝を勝ち取るため、これまで練成してきた成果を最大限に発揮し、部隊の名誉をかけて戦った。
 優勝を勝ち取ったのは、群等対抗の部では第13施設群、中隊等対抗の部Aグループ(本管中隊等除く)では第361施設中隊(第13施設群)、Bグループ(本管中隊等)では第105施設器材隊本部付隊(第105施設器材隊)、部隊機動の部では、架橋中隊(第105施設器材隊)、リレーの部では第361施設中隊(第13施設群)という結果となった。
 競技会には、恵庭市の自衛隊協力団体をはじめ、各部隊から多くの応援者が駆けつけた。特に、個人走の部では、団長をはじめとする各部隊長及び中隊長等が参加し、隊員からたくさんの熱い声援が送られた。

航空学生23名、羽黒山を駆け登る
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 航空学校宇都宮校は2月18日、栃木県宇都宮市北部に位置する羽黒山で、第46-2期陸曹航空操縦課程羽黒山登山走を実施した。
 この登山走は昭和57年から今年で52回目、全長4.6km標高差258mの難コースを合計1022名の学生達が挑んできた。この日、山頂はやや雪が残り、若干足下が悪いながらも多くの協力者や隊員達の声援を受けて、23名の学生が全力で駈け抜けた。前期課程中、最も気力・体力を要するこの伝統行事を、無事に乗り越えた学生達は、約1ヶ月後、初の飛行訓練を開始する。

一般隊員初のリペリング
《16普連》
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 第16普通科連隊(連隊長・河井繁樹1佐)は2月19日、大野原演習場でレンジャー資格を有しない一般隊員が主体となった連隊初のリペリング訓練を実施した。
 この訓練は、連隊が多くの離島を有する長崎県を隊区とすることからリペリング訓練を実施し、隊員の空中機動能力及びリペリング技能の向上を図ることを狙いとして行われた。レンジャー塔による事前訓練の当初は、隊員達は恐怖心からなかなか飛び出すことが出来ずにいたが、レンジャー有資格者の指導者から降下する際のコツを教わり、反復演練した結果、事前訓練三日目には、スムーズに降下できるようになった。実機による本番当日は、晴天にも恵まれ、UH-1・2機の支援を得て、約130名の隊員がチャレンジした。訓練は、地上での訓練予行に引き続き実施されたが、上空はものすごい強風で、機体は激しく揺れ、ヘリコプターの轟音により声も聞こえず、事前訓練の時とは状況が大きく違ったため、隊員達の緊張は高まる一方だった。しかし隊員達は、降下長の手信号に合わせ、勇気を振り絞って降下していった。事前訓練での成果が実り、全隊員が無事にリペリング降下を成功させた。
 リペリング訓練に参加した隊員達は「今後、災害派遣等の際、この訓練成果を活かせたらいいと思った」「貴重な体験が出来て、自分に自信が持てた」と感想を述べ、満足感に満ちあふれていた。

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