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   2007年1月1日号
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新春メッセージ
新年あけましておめでとうございます
時代の変化へ的確に対応
陸上幕僚長 森 勉 陸将
 平成19年の初春を迎え、謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中、陸上自衛隊に格別のご厚情を賜り厚く御礼を申し上げます。
 昨年は、約2年半にわたるイラク人道復興支援活動の任務を無事完遂することができました。また陸上自衛隊はインドネシアでの国際緊急援助活動や災害派遣等、国内外の多様な役割に対応した一年でもありました。
 その一方で、武器等紛失事案や航空機事故等、組織の姿勢を問われかねない不祥事を生起させ、国民の期待と信頼に反し誠に遺憾であります。我々は、これらの不祥事を真摯に反省し、全隊員がなすべきことを確実に実行し再発防止に万全を期する考えであります。
 昨年の北朝鮮によるミサイル発射、地下核実験の実施等を踏まえると、我が国を含めた周辺地域は明日いかなる事態が生起しても不思議ではない現状であると認識しております。
また国内においては、今年は防衛庁が防衛省に移行するとともに国際協力活動等が本来任務となります。
 このように国内外情勢が大きく変化している中で、我々陸上自衛隊に対する国民の皆様からの期待は益々大きくなると考えております。
 我々はこのような中、本年は中央即応集団の新編等、新たな体制を着実に整備するとともに、統合運用体制のもと、求められる能力を確実に発揮し得る部隊を築いて、あらゆる任務に対応して参ります。
 陸上自衛隊の本質は「武力集団」であり、その原点は「精強」にあります。心身を鍛え、技を磨き、滾(たぎ)るような情熱をもって全隊員一丸となり任務に邁進する所存であります。
本年が皆様方におかれまして、幸多い、飛躍の年となりますことを祈念申し上げまして、私の年頭の挨拶とさせて頂きます。
「変革」の年を迎え、何事にも積極的に
海上幕僚長 吉川栄治 海将
 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中、海上自衛隊に賜りましたご厚情に対し、厚く御礼申し上げます。
 昨年は、3年に一度の自衛隊観艦式が挙行され、海上自衛隊の偉容を広く国内外に示すことができました。また、6年目となるインド洋における協力支援活動を通じて、国際的な対テロ作戦に対する貢献を続けているところです。
 平成19年は我々にとって「変革」の年です。海上自衛隊は、19年度末にフォースプロバイダー/フォースユーザーコンセプトに基づく、新たな体制への移行を予定しており、円滑な移行に向けての具体的な施策に取り組まなければならない年を迎えました。この「変革」は、近年の厳しい財政状況の中で限られた資源の有効活用を図り、適正な兵力組成、部隊編成をもって各種事態に柔軟に対応することを目指すものです。
 また、昨年は、パソコンによる情報漏洩、無許可海外渡航、大麻、20mm機関砲不時発射、潜水艦と民間タンカーの接触等の不祥事が生起しました。大多数の隊員が高い士気と厳正な規律の下、生命をも賭して任務に邁進している一方で、一部の隊員の不注意、不心得により、今まで諸先輩方が厳しい時代を乗り越え地道に勝ち取ってこられた国民の信頼が一瞬のうちに崩されることを肝に銘ずる必要があります。海上自衛隊としては、これらの事案を重く受け止め、徹底した再発防止に努めてまいります。
 本年は、まさに節目の年であるからこそ、原点に立ち帰り、時代を切り開くという決意をもって、何事にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 最後となりましたが、皆様のご健勝とご発展を祈念し、新年のご挨拶といたします。
国家や国民の期待に応える
航空幕僚長 吉田正 空将
 全国、そして世界各地で活躍中の隊員諸官並びにご家族の皆様、新年明けましておめでとうございます。
 航空自衛隊は昨年、3月に開始された統合運用下において、対領空侵犯措置やイラク人道復興支援活動を着実に継続するとともに、インドネシア・ジャワ島中部地震への国際緊急援助活動やコープ・サンダーやコープノース・グアムといった海外訓練を円滑に行う等、引き続き、充実した一年を過ごすことができました。特に、イラク人道復興支援活動につきましては、陸上自衛隊の部隊撤収後、国連に対する空輸支援やイラク北部の飛行場への運行を新たに開始する等任務を拡大し、イラク情勢の安定化とイラク国民自身による復興を支えるために、イラク国内各地への航空輸送任務を安全確実に継続しております。
 さて、航空自衛隊を取り巻く状況は、昨年一年を振り返ってみても大きく変化いたしました。米軍再編に関する日米間の合意がなされ、航空総隊司令部の横田への移転が盛り込まれました。また、東シナ海における中国による海底ガス田の開発は続けられており、近代化を進める中国空軍の活動も活発化しています。更に、北朝鮮による7月の弾道ミサイルの発射、10月の核実験など、極めて憂慮すべき事案も発生しました。一方で国内においては、防衛庁の省移行が決定されるなど、正に激変の一年でありました。
 この様な情勢下、航空自衛隊は、我が国の防衛に加え、新たな脅威や多様な事態へ実効的に対応し、また、国際的な安全保障環境を改善するための活動に主体的かつ積極的に取り組み、もって、国家や国民のご期待に応えて参ることが肝要であると強く認識しております。
 最後になりましたが、隊員諸官並びにご家族の皆様の益々のご健勝とご多幸を祈念申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。

恒例の餅つき大会開催
「防衛省」推進に活躍した国会議員も招待
《市ヶ谷》
陸海空市ヶ谷3司令と来賓代表が盛大に鏡開き(隊員食堂で)
 防衛庁では毎年地元、市ヶ谷周辺の人たちと餅つきの交流会を行っているが、今年も20日朝から隊員食堂で約300人が参加してつきたてのお餅で一足早い正月を味わった。
午後には「防衛省」の推進役として活躍された自民党の「新しい波の会」の11人の国会議員を迎えての餅つきも行なわれた。
 儀仗広場の会場では隊員、職員らが参加のメンバーと握手したり、餅を勧めたりして感謝の気持ちを伝えていた。
 また、守屋武昌事務次官と齋藤隆統合幕僚長がリーダーの二階俊博衆議院議員に感謝の楯を贈った。
(写真=隊員とともに幼稚園児が元気良く杵を振りおろす)
記念の楯を手にする二階衆院議員
国会議員と高級幹部が力強く初杵(儀仗広場で)

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