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   2006年8月1日号
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富士学校 富士駐屯地
開設52周年を祝う
迫力の観閲行進を披露
精強隊員2000名が整列する中、厳粛に行われた記念式典
 富士学校・富士駐屯地開設52周年記念行事が7月23日、同駐屯地で盛大に行われた。同校の開設記念行事には毎年全国から多くのファンが訪れ、今年も入場者数約15000人を数えた。
 記念式典は総合訓練場で10時から行われ、隊員約2000名、戦車、装甲車、自走砲など車両約250両が参加した。富士学校長兼富士駐屯地司令・直海康寛陸将は式辞の中で、隊員に向けて「富士学校、富士駐屯地が『陸上自衛隊精強化の原動力たるために今こそ何をすべきか』ということについて、今一度本校の建学の精神に立ち返ってしっかり考え、与えられた任務に情熱をもって真剣に取り組むことを期待する」と要望し、隊員たちは改めて身を引き締めた様子だった。続いて、元防衛庁長官・斉藤斗志二議員ら来賓から祝辞と激励の言葉が贈られ、記念式典に華を添えた。
 次いで行われた観閲行進では、250の車両が一斉に始動。エンジンを唸らせ、降りしきる雨のなかにライトを浮かび上がらせた勇壮なその姿に、会場から大きな歓声が上がった。戦車や装甲車など迫力の行進に観客は惜しみない拍手を送った。
 予定されていた模擬戦闘は天候悪化により途中で中止となったが、戦車体験搭乗、資料館公開や装備品展示などの催しには長蛇の列ができるなど、駐屯地各所は終日賑わっていた。

中学生職場体験を支援
《神町》
 神町駐屯地(司令・松川将補)は7月3日から7日までの間、キャリア・スタート・ウィーク(中学生職場体験)を支援した。
 これは5日間連続の職場体験で、支援した部隊は5個部隊。主に基本教練(20普連)、ロープの連結(6施)、通話法(6通)、救急法(6後支)、洗濯作業(神業)などの職種訓練を体験させ、参加した中学生6名も日替わりに体験する様々な訓練に戸惑いながら、終始興味津々の様子だった。
 特に、日ごろ学校や家庭で体験することのない救急法及びロープの連結訓練は、慣れない手つきで精一杯頑張っていた。

富士を背に
曹学野営訓練を実施
《117教大》
30km行進など内容は多岐に
曹候補学生が野外での厳しい訓練に挑む
 第117教育大隊(大隊長・佐藤2佐)は7月5日から12日までの間、東富士演習場で第31期一般陸曹候補学生前期課程の野営訓練を実施した。この間、戦闘訓練の組戦闘、野外勤務の歩哨・斥候・行進及び宿営、野戦築城の小銃用掩体構築と盛りだくさんの内容で訓練が行われた。中でも7月10日には教育団長の訓練視察を受け、一所懸命訓練にまい進している隊員たちの姿を見守った。
 7月11日には富士山を仰ぎながら30km行進が行われ、色々な状況が入るなか、30km先の目標を目指して行進は続いた。

雪月花
 今度の北朝鮮によるミサイル発射事件では、国民総軍事評論家になった感がした。当然のことながらニュースソースは、テレビや新聞からのようで、飛翔体の具体的な性能に及ぶものは少なかった。しかし、日本がおかれている軍事状況については多くの国民がびっくりしたのではないだろうか。ギリシャ神話に「ダモクレスの剣」がある。繁栄に浮かれていると何時なんどき、馬の毛一本で吊るされた剣が頭上に落ちてくるか分からない、というものだ。まさしく今の日本がこの状態である。警告を鳴らしてくれた国にお礼を言いたい。だいぶ前から日米をはじめ各国が情報を握り警戒態勢はつづけていたことを多くの国民は知っていた。専門家もそれなりの対応はしていたようだから国民も安心していたはずだ。しかしミサイルが7発も発射されるとびっくりするのが当然である。意識して関係省庁が周辺国の軍事情報を隠していた様子はないが、国民の多くは北の飛翔体の実力をほとんど知っていなかったようだ。テポドンの大気圏再突入時の速度はマッハ20(空自のF―15は約2・5マッハ)を超えテポドン2でもハワイ沖に達するし、推測される3段式のテポドン3だと飛行距離は15、000kmになる。それを迎撃することは×2になるわけだから相対速度40マッハで撃つことになり、小銃から発射した弾を小銃で撃つような曲技になる。この事態を受けて政府はMD計画(ミサイル防衛)を前倒しにするとも報じられている。ノドンは米国には届かないが日本の標的には確実に命中する可能性があることなど、より多くの国民に実態を知ってもらうことが必要だろう。

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