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   2005年10月1日号
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迫力の航空ショー
秋空に美しい航跡描く
航空自衛隊 佐渡分屯基地 創設50周年記念行事
 新潟県佐渡島にある航空自衛隊佐渡分屯基地(司令・中原基喜2空佐)は9月17日、創設50周年記念行事を開催した。
 朝から絶好の『航空祭日和』となり、基地開放には島内外から約2000人が来場した。山の中腹に位置する基地の外からでも飛行風景は観覧でき、人口約7万2千人島民の多数が同時刻の上空飛行ショーの観衆となったようだ。
 青い空に白いスモークで美しい航跡を描き、松島基地第11飛行隊の「ブルーインパルス」は数々の飛行演技を行った。佐渡の米どころ国仲平野上空での演舞は初めてであり拍手と歓声に基地は包まれた。また入間基地第2輸送航空隊のC−1輸送機が、その大きな機体を軽々と揺さぶりながら飛行する姿は、観衆を驚かせた。そして小松基地第6航空団の迫力あるF−15戦闘機。湧き上がる観衆の歓声も機体後方からのジェット轟音でかき消すほどの飛行をみせつけた。
 グランド中央には、CH−47が展示され、午後からは実際に住民を乗せて体験搭乗も実施。その他、地上では基地使用の雪上車の体験搭乗、F−1戦闘機の展示、警備火器空砲射撃、中部航空音楽隊によるミニ演奏会、「50周年の歩み」パネル展示などのブースも設け、1日を満喫できるプログラムとした。
 キャッチフレーズを「感謝と新たな決意」とした今回の記念行事。野外炊飯訓練いわゆる『炊き出し』のカレーライスと豚汁が来場者にふるまわれ、自衛隊グッズの当たるビンゴ大会や子供向けゲームコーナーなど家族連れも楽しめて大成功だった。
 式典で基地司令は「半世紀の間、佐渡分屯基地を支えてくださった皆さまに感謝します」と述べるなど、自衛隊からの『感謝』の念が伝わり来場者の笑顔となると同時に、近年微妙な日本海防空の『決意』を6カ国協議開催期間中に国内外に示した一日となった。

雪月花
 前にもこの欄で紹介したが、静岡県裾野市でトヨタ自動車のグループ工場を経営する中野新一社長、富士地区日米友好協会会長でもある。県内の自衛隊を積極的に応援する一人。自衛隊と関連のない会社だから見返りを求めるわけでもなく、仕事を有利に進めようとの気持ちはみじんもない、純粋な応援団だ。9月の連休中には富士学校に研修に来ている韓国陸軍の若い三人と家族を熱海市沖合いの初島に招待した。この三人は半年の研修期間を終わり帰国が近づいており日本での思い出を作ってもらいたいというのが中野氏の気持だった。新鮮な魚とまごころのこもった料理に感動した三人はたくみな日本語で挨拶をした。一期一会を大切にしたい、今日の嬉しかったことと富士学校で親切にしてくれたことや厳しく指導していただいたことなどを韓国に帰ったら会う人みんなに話したいなどと―。中野氏も日本だけがよくなるのではなく、韓国だけがよくなるのでもなく世界中が平和で幸せになるように努力してほしいと返した。また三人は杯をほす時には横を向くのはどうして、との質問に目上の人には絶対に面と向かって飲まないのが韓国の教えだと答え、日本の若い人たちでも知らない言葉や立ち居振舞いに一同また感激。とかく騒がしい日本海に理解と友好を進めるのはやはりこの若者たちであり、中野氏のような人なのだろう。(所谷)

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