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   2005年7月1日号
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地連東西南北
海自・第41掃海隊
伊勢湾クルージング
<三重地連>
 三重地連(部長・鈴木紳一1陸佐)では、5月14日から15日の間、三重県鳥羽市中之郷岸壁において海上自衛隊第41掃海隊「すがしま・のとじま・つのしま」による艦艇広報を支援した。
 これは、県民・市民に広報し、自衛隊に対し、より一層の理解と認識を深めて、防衛基盤を拡充することを目的に毎年実施しているものであり、約2000人が体験航海や一般公開に参加した。
 5月14日午前、地元協力会会員等の出迎えを受け鳥羽港中之郷岸壁に入港。その後、岸壁において、南勢地区防衛協力諸団体主催による入港歓迎行事が行われた。
 主催諸団体を代表し鳥羽防衛協会副会長の亀川清彦氏が「みなさんの入港をお待ちしておりました。心から歓迎いたします」と挨拶し、引き続き、鳥羽市長木田久主一氏が「みなさんがこの機会に鳥羽市民と多く触れ合い楽しんで頂ければと思います」と歓迎の言葉を述べた。その後第41掃海隊司令の小松秀二3海佐に対し自衛隊協力会僚友会会長野口好子氏から花束、自衛隊父兄会三重県支部連合会鳥羽・志摩支部長上谷安太郎氏、自衛隊父兄会三重県支部連合会伊勢支部長の尾畑岑生氏から激励品が贈呈された。司令は「このように皆様に歓迎して頂きとても嬉しく思います。掃海艇“すがしま”の名もこの鳥羽市菅島から頂き、とても光栄に思います。入港期間中、皆様と共に楽しく過ごしたいと思います」とお礼を述べた。
 入港歓迎行事終了後、一日艦長任命式が行われ、すがしま艦長に山本絵美さん(南勢・志摩県民局)、のとじま艦長に林さとみさん(鳥羽市対象者)、つのしま艦長に垣内光峰君(受験予定者)が任命され、海上自衛隊の真白な制服に身を包み、司令からの任命書を受け取り、艦長としての指揮を執った。三人は「最初はとても緊張しましたが、隊員の皆さんがとても親切に教えてくれたので楽しかったです」と感想を話していた。
 体験航海は両日とも天候に恵まれ、特に15日午後からの体験航海には乗艇チケットを手にした人が早くから岸壁を訪れ、乗艇を待つ長蛇の列となった。
 体験航海中は、機関銃の操作展示、手旗信号・発光信号による各艇との交信。隊員による海上自衛隊制服・作業服のファッションショーなどが行われ、工夫を凝らした艇内のイベントに参加者は、「普段なかなか見られないものが見られて大変貴重な経験です。制服にもいろいろ種類があって、いつか息子にも着させたいと思います」と話していた(=写真)。
 体験航海終了後一般公開が行われ、常時長蛇の列で賑わい、掃海艇の性能及び装備品などの説明に熱心に耳を傾けていた。見学者の中には「隊員の皆さんがとても優しく親切で、何より制服姿が凛々しく格好いい。これからも任務など大変ですが頑張って欲しい」と隊員にエールを送っていた。
 15日夕方には、地元協力会会員及び、体験航海に参加した人達等大勢に見送られ2日間のイベントを終えた第41掃海隊「すがしま・のとじま・つのしま」は鳥羽港を出港した。

「列島最後の桜まつり」
帯広地連 まだ肌寒い釧路町で
 帯広地連(部長・長谷川儀蔵1陸佐)は、5月30日「釧路町桜まつり」会場で、自衛隊の活動などを紹介する一般広報を実施した。
 釧路町桜まつりは、「日本列島最後の桜まつり」と銘打って行われているもので、この日は気温13度とまだまだ肌寒い天候にもかかわらず沢山の家族連れで賑わっていた。
 イベント会場の中央に設けられた地連コーナーには、短大生や家族連れなどが大勢訪れ、自衛隊の様々な活動を紹介した写真パネルに見入っていた。また、希望者にはF−15戦闘機等の写真を提供し、自衛隊の装備について関心を促した。

募集相談員118名を委嘱
<和歌山地連>
 和歌山地連は、4月12日から22日の間に県内市町村長との連名による自衛官募集相談員委嘱式を実施した。
 今回、委嘱を行った相談員は新規・再委嘱合わせて118人となり昨年より78人も多く、連名委嘱を行った自治体は、和歌山市をはじめ43市町村となった。
 特に、今年は各首長本人と地連部長の同席委嘱を目指し、早期から調整を開始した。その結果、募集相談制度に対する首長の理解も浸透し、委嘱式は、各募集事務所管内ごと合同で実施したが、35市町村長は、業務多忙の中にも拘わらず自ら足を運び、地連部長、首長同席による手交を実施することができた
 また、出席された田辺・新宮市長はじめ自治体代表者から、委嘱を行った方々へ「募集相談員の任務の重要性」等を含めた激励の言葉があり、改めて職務の重要性を出席者一同再認識した。

那覇ヘリコプター空輸隊
<沖縄地連>
120人が上空へ
 沖縄地連(部長・小川祥一1陸佐)は、5月21日に那覇ヘリコプター空輸隊(隊長・米満啓二2空佐)の支援のもと、募集対象者、援護協力者ら120人の体験搭乗を実施した。
 沖縄では、梅雨入りしているこの時期、曇り空ではあったが、視界も良好で無事体験搭乗が実施できた。搭乗した人たちは、普段見慣れている沖縄を眼下に眺め、短時間の遊覧飛行を楽しんだ。搭乗後もその余韻に浸り、にこやかな笑顔で満足しているようであった(=写真)。
 また、搭乗までの時間も、可搬式展示パネル(沖縄の自衛隊の紹介や福岡西方沖地震での災害派遣活動等)を見るなど、自衛隊の活動に対する理解を深めた。

関心高い“テロ対策”講義
<福井地連>
第10化学防護隊が消防学校で
 福井地連(部長・千田健一1海佐)は、福井県消防学校(校長・松原喜憲氏)からのテロ災害対策の講義要請を受け、第10化学防護隊(隊長・中村勝美2陸佐)に講師派遣を依頼、6月8日、9日の両日、消防学校において実施された「テロ災害及び対処要領」についての講義を支援した。
 この講義は、消防学校の専科教育「特殊災害科」の講義として昨年11月に引き続き実施されたもので、今回は学校側の要望であった「除染者等機材を使用した地域除染要領の展示」も行われ、特殊災害科学生21名のほか県内の各消防署からも31名が参加するなど、県側の本講義に対する関心の高さを示すものとなった。
 8日、中村隊長による座学では、「生物・化学テロの基礎知識と対応要領」として化学兵器使用の歴史、各化学剤の特徴及び検知方法、被災者の取扱等についての講義に始まり、「国民保護法と地方公共団体、消防」では、他国からの武力攻撃等を受けた場合、消防の責務として「国民の生命、身体及び財産を武力攻撃による災害から保護し、その災害を防除し、及び軽減しなければならない」とある国民保護法第97号にも触れ、地域での消防活動の重要性ならび国と地方公共団体との緊密な連携がいかに大切かが語られた。
 また、中村隊長自らが「地下鉄サリン事件」の際「築地駅」構内にてサリン除去作業に従事した経験談も語られ、緊迫状態にあった当時の状況について受講者は皆真剣な面持ちで聴き入っていた。
 9日、会場を屋外駐車場に移し、除染車3型、94式除染装置、化学剤検知器AP2C等といった機材の説明が行われた。
 特に昨年の「福井豪雨」の災害派遣でも使用された94式除染装置や、消防・警察が保有していないマスタードガス等に対応するガス検知器2型には関心度が高く、休憩時間も展示品の周りに多くの受講者が集まり手にとって装備品を確認していた。
 そして、第10化防隊除染班鷹田2曹以下7名による「地域除染作業の展示」が実施され、除染地域の検知、特定に始まり、除染車3型による地面の除染、94式除染装置を使った除染車及び班員に対する除染作業が手際よく行われた。消防署員たちは間近に見る除染作業ということもあり、各器材の操作方法や除染の手順について熱心に見学していた。
 最後に再び中村隊長の講義があり、除染作業を実施する上で剤の特性に関する十分な理解や対処機材の準備、自己能力の的確な把握が必要不可欠であり、「最初に現場に駆けつけるのはまさに消防署員であり、正しい知識・情報があってこそ正しい行動がとれる」との言葉に、受講した消防署員はテロ災害での地域除染に対する認識をさらに強めていたようであった。なお、県消防学校側からは「大変有意義な講義であった。今後とも是非本講義を継続していただきたい」との要請があった。

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