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   2005年5月15日号
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初の「叙勲合同祝賀会」を開催
受章者31名にエールを送る
 春の気配が感じられる3月17日夜、グランドヒル市ヶ谷で「叙勲合同祝賀会」が盛大に開催された。
 同祝賀会は防衛庁・自衛隊50周年を機に、今日の防衛庁・自衛隊の礎を創られ、その発展に努められる等多大な貢献が認められ、叙勲の栄に浴された先輩諸氏の功績を讃えるとともに、防衛庁・自衛隊の今後の益々の発展を願って内部部局の見習い会有志と事務官等の上級研修修了者の親睦団体である淡水会有志の呼びかけで開催されたものである。
 当日はまだ肌寒い時節にもかかわらず、遠く北海道からの参加を含む31名の受章者の皆さんと、お祝いに駆けつけた先輩・後輩等総勢200名が久方ぶりの再会に肩を抱き合いながら喜び合う姿が見られる中、祝賀会はスタートした。
 受章者お一人お一人が司会の鎌田明良秘書課長から紹介された後、受章者を代表して見習い会1期生の上野隆史元調本長、淡水会零期生の高島美智雄下防医大総務部長がそれぞれ在任中の貴重な体験談や苦労話、後輩への先輩ならではのメッセージが込めながらご挨拶が行われた。次いで守屋武昌事務次官から思い出話を交えた懐かしさと先輩・後輩の一体感が感じられる温かな祝辞が述べられ、向良一淡水会長の声高らかな乾杯で会場の雰囲気は一気に最高潮に達した。
 この様な叙勲合同祝賀会は防衛庁・自衛隊有史以来、前例が無く、会場の至る所で思い出話の輪が幾重にも広がり、皆入庁・入隊意当時の青年の顔に戻ったように生き生きと談笑する光景が随所に見られた。
 その後、受章者全員が微笑みの中、現役時代を彷彿とさせる背筋をピンと伸ばした姿で記念撮影に臨み、最後は北原巖男長官の音頭で参加者全員から受章者の皆さん一人一人に対する熱烈エールが送られて閉会となった。
 参加者全員、皆健康で再会することを誓い合い帰路についた。

<話題の新刊>
オヤジたちの国際貢献
JMAS(日本地雷処理を支援する会)発行
 本書はJMAS『特定非営利活動法人・日本地雷処理を支援する会』のメンバーである元自衛官達が現在カンボジア、アフガンの地で行っている国際貢献活動の生々しい報告である。彼等は、カンボジアでは、不発弾、地雷、地雷の処理作業等のため危険と隣り合わせの処理活動に、また、アフガニスタンでは新国軍建設のために行われている地方軍閥の武装解除の現場において、テロ、ゲリラ等襲撃の恐怖に晒されながら監視活動を行っている。
 本文では、活動現場の元自衛官達が記述しているが、カンボジア、アフガニスタンの復興のため貢献しているなどと気負ったところがなく淡々と語られている。
 本書の主役達は30数年間の国防の任務を終え定年退職し、その後、民間の会社等に勤務し2度目の仕事も無事務めあげた60年代半ばの人達がほとんどである。悠々自適の隠居生活でもおかしくない年齢であろう。日本と比べて、生活環境が違う異国の地、自ら苛酷な任務にとび込む『オヤジたちの』その思いは何であろうか?老いても、朽ちる事のない青春、情熱、生きがいの探求か…。厳しい環境の中で、彼等をして生き生きと活動させる根源は、「自衛隊員しか有しない特異な技術を活かし、国家に奉仕する使命感の中で培った元自衛官の誇り」であろうか。
 いまや自衛隊の国際貢献活動は日本の外交活動にも不可欠の重みをなしてきたが、現役自衛官の活躍に劣らず、国際貢献の一翼を担うJMASの自衛官OB達の姿は、現役に対する力強い応援メッセージでもある。
 本書は、カラー写真を多くし活動の状況が判りやすくなっている。また、弾薬とは?など、地雷・不発弾等に関し、学問的に解説した箇所もあり専門的にも理解しやすい。国際貢献ボランティア活動等に関心を持たれる方にとっても示唆に富む内容である。
 自衛官現役、OBはもちろん、一般の方も是非一読を。
 <購入先>特定非営利活動法人 JMAS 日本地雷処理を支援する会(〒162-0845東京都新宿区市谷本村町4の1市ヶ谷会館内 TEL 03-5228-7820)定価 2200円(税込)

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