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   2005年4月15日号
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伝統と「医師の誓い」胸に
防衛医大・第26期卒業式
将来の"成長"を固く約束
 桜のつぼみがほころび始めた3月26日、防衛医科大学校医学科第26期学生の卒業式が埼玉県所沢市の同校体育館で行われた。式には、大野功統防衛庁長官をはじめ先崎一統幕議長、森勉陸幕長、齋藤隆海幕長、小鹿勝見空幕副長(吉田正空幕長代理)、各機関・部隊の長、衆参国会議員、各国駐在武官、父兄ら関係者多数が出席した。
 午前10時半すぎ、大野長官が臨場、同校儀仗隊による栄誉礼を受けたあと、陸自中央音楽隊の伴奏で全員で国歌を斉唱した。次いで鳥瀉親雄校長が登壇。54名(うち女子10名)の卒業生一人ひとりに卒業証書を授与し、固く握手を交した。引き続き、大学評価・学位授与機構長代理から学位記の伝達が行われ、卒業生全員で「医師の誓い」を声高らかに唱和した。
 鳥瀉校長が式辞に立ち、国内外で活躍し高い評価を受けている先輩医官を紹介しながら「これまで以上に一日一日を大切にし、医師として、幹部自衛官として、また社会人として、りっぱに成長していって欲しい」と激励した。また、大野長官は訓示の中で、自衛隊医官としての心構えやイラクなど国際貢献活動について触れ「退院が能力を最大限発揮できるのは、医官の支えがあってこそ。自衛隊の大黒柱として今後とも肘研鑽を」と要望した。
 来賓を代表して、日本医師会会長代理が「自衛隊に対する国民の期待が高まっている中で、国民医療の担い手として共に頑張っていきましょう」と祝辞を述べた。
 次いで、在校生代表が「卒業生の意志を引き継ぎ、母校の発展のために努力していく」ことを誓った上で「何事においても初志貫徹を」送辞。これに応えて卒業生代表が6年間にわたる関係者の指導に感謝するとともに「学生生活で学んだものを糧として、誇りある任務に邁進していく」と答辞を述べた。最後に全員で校歌を斉唱し、卒業式を終えた。大野長官をはじめ来賓、関係者が退場したあと、卒業生は会場2階の父兄席を仰ぎ見て、代表者が、これまで育ててくれた父兄への感謝やお礼の言葉を真心を込めて述べると、まさかそのような温かい言葉があると予想していなかった父兄の中には、感極まって目頭を押さえる姿も。「26期生は永遠に不滅です!」の鬨の声で一斉に母子を投げ上げると同時に会場外へと駆け出し、全身で卒業の喜びをかみしめていた。
 任命・宣誓式は、本館正面玄関前広場で行われ、暖かい春の日差しのもと、森陸幕長が陸上要員35名、齋藤海幕長が海上要員11名、小鹿空幕副長が航空要員8名を曹長に任じる任命書を読み上げたあと、陸海空各代表者がそれぞれ力強く宣誓、式を終えた。

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(防衛ホーム英語教室)
LET'S TALK OVER A CUP OF TEA!
お茶しながら話そうよ
 Hi皆さん。お元気ですか。沖縄から東京にもどりはやくも1週間が過ぎました。東京は、4月にしては寒い日が続いています。民家の庭先から沈丁花の甘い香りが朝の寒気の中にただよっています。ふと見上げると白いこぶしの花がさき、寒つばきの紅や桃色が朝日に映えています。桜前線も日に日に北上を続け、東京では五分咲きです。今週末には満開で、お花見客がドット押し寄せることでしょう。
さて、今回の表現は、“Let's talk over a cup of tea!”「お茶しながら話そうよ。」です。気軽にお茶に誘う時に使えそうですね。家と職場の往復だけではなく、たまには街の喫茶店で紅茶や珈琲を楽しみながら語り合うのも必要な時間かも知れません。夫婦、家族、友人どんな関係であれ、ちょっとした憩いの時間を作ってみるのも生活に刺激があって良いかも知れません。どうでしょうか?Let's talk over a cup of tea! お酒好きの人は、a mug of beer(ジョッキ一杯のビール)に変えていっても良いでしょう。ジョッキは、英語のjug からきていますが、もともと注ぎ口のついた水差しのことです。花見のシーズンでお酒の機会も多くなると思います。飲み過ぎには御注意を。

まだまだ寒い日が続くと思います。花粉も多く飛散していると思います。疲れを残さないように適度の運動とゆっくりと睡眠をとって体調を調えて下さい。それでは、また。See ya!
(市ヶ谷 中央資料隊)<スワタケル>

雪月花
 産経新聞連載中の小説、秋元康さんの「象の背中」が面白い。不動産会社の部長が医師から「余命六ヵ月」を告げられた。「残りの人生を自分らしく生きたい」と延命治療を断り、四十八年間の人生で関った人たちにもう一度だけ会うことを彼は思いついた。このことは妻や娘にも知らせず長男には男同志として話した。まず最初に会ったのが中学時代の初恋の相手、そして高校の時喧嘩してその後一度も口をきかなかった男友だち、若い頃彼のせいで会社をつぶされた元会社々長にも会って謝った。もう五人に会っている。私も自分なら─と考えてみた。切迫感がないせいか、そのような人が浮かんでこない。会えば嬉しいだろうし喜んでもくれるだろう人も何人かは浮かんできた。だが本当にもう一度会いたいと思う人は残念ながら全員他界している。原稿を真っ赤なインクで書き直したり写真の構図をあきずに教えてくれた人。行き詰った時、こんな時にはあなたならどうしますかといつも顔を想い出す恩師。するめを肴に居酒屋で何時間も夢を語り合った友人。いろんな人にお世話になったこと、いっぱい迷惑をかけたことを改めて感じる。今、はやりの自分史やエンディングノートを書こうかという気にもなる。人に読んでもらわなくても、自分自身の歴史を自分で確認できるのではないかと思う。そして少しだけ子どもに知ってもらいたいという気持ち。でもまだ書けそうにもない、まだまだこんなに生ぐさくては。「象の背中」では女性の登場が多くなっているが自分にはそのような人物は登場しそうもない。強いて言えば妻かもしれない、初めて会った時の─。(所谷)

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