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   2005年3月1日号
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「見て聞いて触れて、あなたも体験」
海自YS-11で飛ぼう
南国土佐の青空の下でYS-11の前に整列、記念撮影
 摩天楼を眼下に都心をひとっ飛び??。あるいは黒潮洗う南国の海岸に颯爽と参上??。神出鬼没の海自・厚木第61航空隊、YS-11から支援をうけて、各地連で絶景を楽しむ体験搭乗が実施された。
 長野地連(部長川口博司1陸佐)では2月5日、空自入間基地で海上自衛隊YS-11(厚木基地・第61航空隊)による体験搭乗を実施した。
 県内に陸自1個駐屯地しかない"海なし県"の長野において、海・空自衛隊への正しい認識と理解を図ることを目的とし、最も近傍の海自厚木基地と空自入間基地の協力を得て毎年実施している。
 回転翼による体験搭乗については、松本駐屯地で毎年4〜5回実施しているが、固定翼による体験搭乗は年1回のみ。都心の景色を上空から十分満喫出来ることで人気があり、県内から84名が参加した。
 当日は天候に恵まれ、飛行コースとなった都心では、新宿高層ビル群や四方に広がる交通網が眼下に広がり、参加者達は普段見ることの出来ない光景に感動していた。
 「YS-11には初めて乗るのでワクワクしました。都心上空は絶景でした。貴重な体験が出来て本当に良かったです。また機会があれば乗ってみたいです」と参加した入隊予定者は話していた。
“海なし県”の長野では、海空自への理解とPRが大事

天気快晴、視界良好!
 高知地連(部長・水嶋達人1陸佐)は2月6日、厚木の海自第61航空隊(司令・木下雅敏1海佐)の支援を受け体験搭乗を実施した。
 南国土佐とはいえ北風の冷たい中、高知龍馬空港から親子連れや、中・高校生等体験搭乗者40名を乗せYS-11は快晴の空へ飛び立った。
 切り立った断崖を黒潮が洗う海岸を眼下にした後、坂本龍馬像が太平洋を臨む桂浜上空を低空で経由して安芸市上空へ、早朝の土佐上空での散歩を終え、高知龍馬空港へ降り立った。
 あまりの天気の良さと視界の良さで飛行時間は10分延長され、搭乗者はいつもよりゆっくり上空からの観覧ができ、高知の景観の美しさに感激していた。
 体験搭乗終了後、YS-11をバックに全員で記念写真。「また機会があったら乗せてくださいね」「ぼくもパイロットになりたい」などと学生が航空機搭乗員を取り囲み質問攻めで、体験搭乗は大成功だった。
 山口地連(部長・吉松卓夫1空佐)ではこのほど、航空自衛隊の大型ヘリコプター・CH-47Jの体験搭乗を支援した。
 航空自衛隊春日ヘリコプター空輸隊の支援で行われた体験搭乗は、3便に分けて実施。晴天の体験搭乗日和とあって、搭乗者はヘリの窓からくっきりと目に映る海岸線や瀬戸内の島々を上空から見入っていた。
 山梨地連(部長・竜嵜哲事務官)はこのほど、入間ヘリコプター空輸隊(隊長・谷脇2空佐)の支援を得て、雲一つない澄みきった青空の下、米軍キャンプ富士でCH-47の体験搭乗を実施した(写真)。
 1回20分のフライト時間だったが、搭乗者は上空から見る富士山に感激した様子で、「富士の頂上を自分の目で見ることができ最高でした。これと同じタイプのヘリコプターが新潟の災害で活躍したと聞き、実用性がよく分かりました。今後は自衛隊の役割についても考えてみたいと思います」など、自衛隊への関心を寄せる言葉が聞かれた。

宮城地連から北方部隊を研修
 宮城地連(部長・石下義夫1陸佐)は、2月2日と3日の2日間、退職者雇用企業主等10社を招へいし空自千歳基地と真駒内駐屯地の部隊研修を実施した。
 参加企業は宮城県自衛隊退職者雇用協議会に加入し、平素から自衛隊に対し深い理解を示している協力企業であり今回は普段見る事のない北方での隊員の活躍を研修してもらうのが目的。
 初日は空自千歳基地で、F15戦闘機・政府専用機の研修と基地司令との懇談などを実施した。
 翌日は、完成間近の大通公園の雪像造りを見学した。研修者は早朝から黙々と製作に携わる隊員の姿に感銘を受けていた。
 その後、真駒内駐屯地を訪問し、極寒の地で練成中の「師団らっぱ隊」の演奏を見学した。寒気に響き渡るらっぱの音色は練度の高さを感じさせた。

<地連 東西南北>
県内 大学生ターゲットに奮闘
岩手地連、PR作戦
 岩手地連(部長・豊嶋吾郎事務官)では、このほど盛岡大学で開催された「平成16年度盛岡大学・盛岡短期大学部企業合同オープンガイダンス」に参加した。盛岡大学就職センターが主催し、運輸業、警備、サービス業をはじめ、各業種から企業31社が参加して行われた。
 岩手県の雇用は大変厳しく、有効求人倍率は0.6倍という雇用情勢の中での開催に、参加した学生たちの多くが地連のブースに殺到した。それも女子大生がほとんど。人気の秘密は??。
 学生たちの声を聞いてみた。「女性自衛官と言えば世間に対して見栄えが良く、制服姿がカッコいい」「男子と同じ給料がもらえるからやり甲斐がある」「看護学生や防衛大学校の学生は、働きながら給料をもらえて、しかも国家資格免許がとれるから最高!!」などといかにも現代っ子らしい反応を示した。
 学生の多くは、地元就職志向が強く、「職種は陸・海・空、問わないが、できれば地元で働きたい。岩手には陸上自衛隊しかないのが残念」と言う声が大多数だった。
 時間ぎりぎりまで来訪者は絶えず、対応した広報官たちは看護学生、曹学、補士等について説明を行うとともに、パンフレット、願書なども配布し、次年度募集への十分な手応えを感じつつガイダンスを終了した。
 ◇ ◇ ◇
 1月24日には、岩手県立大学で実施された「現代とメディア」の講座で「日本の国際貢献について学ぼう」とイラク派遣隊員を招いて開催された講義を支援した。
 講師は、第3次イラク復興支援群で活躍した副群長(第9師団第1部長)の福永正之2陸佐で、サマーワでの支援活動の現状について約1時間半講義した。
 この講義は、総合政策学部の徳久勲教授のゼミの学生が中心となって発案・実現したもので、岩手県内の大学で現役自衛官による講義が開かれたのは今回が初めて。開催を聞きつけた県内のテレビ・新聞各社が取材した。
 企画した学生達は「日本が国際貢献をどのように行っているか、実際に携わった方から実情を聞きたくてこのような企画を思いついた。日本の国際貢献がどのようになっているのか、徳久教授のゼミを借りて、自分たちの視野を広げたい」と熱い思いを語り、約50人が受講。地連部長やイラク復興支援に参加した岩手駐屯地隊員3名も同席した。
 福永2佐は「イラク復興支援の現実」との演題でプレゼンし、現地で撮影したビデオを使いながら、「サマワ住民の日本の自衛隊に対する評価は高い。イラク国民は自国復興への日本の支援を強く望んでいる。また、他国でもまれない政府やODAなどと連携した活動は絶対不可欠」と強調した。
 受講した女子学生は「自衛隊のイラク派遣は憲法上、問題があると思っていたが話しを聞いて印象が変わった」「過酷な現地での活動状況が手に取るようにわかった」「危険と隣り合わせでの支援活動にあたった自衛隊員の苦労などを実感した」などの感想が多数聞かれた。

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