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   2005年3月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
ヤクルト・古田、不惑の誓い
 シダックス・野村克也監督は、私が尊敬する野球関係者の中でも10指に入る人材なのだが、今回の発言だけは首をひねらざるを得なかった。
 先ころ静岡・伊豆市で行われたボール指導者講習会の講演の中でヤクルト・古田敦也捕手(39)の最近の言動にふれ「古田にはがっかりした。ちょっとうぬぼれすぎの感が強い。先輩・目上の人に対しての感謝の気持ちがない」と話したのを耳にしたからだ。
 野村監督は日本を代表する捕手として自他共に許す名手だった。多少の紆余曲折はあったものの、野球人としての存在は万人が認めるところだ。
 その野村監督、ヤクルト時代に「ワシの後継者」として古田を徹底教育したことを、もう忘れてしまったのか。「一流になれたのはだれのおかげか、ということを考えていない。いずれ立ち場が変われば(監督になれば)ワシの気持ちも分かると思うが、いまは自信過剰気味」と切り捨てたのだ。
 私としては、古田は近い将来、野村監督をしのぐ大監督に育ってくれるはず、と大きな期待を寄せている。ひいき目に見ている面があるかもしれないが、野村監督の「感謝の気持ちがない」「自信過剰だ」「うぬぼれちゃいないか」発言は、納得しかねる。思い直してもらいたい。
 古田はヤクルトの中心選手として長い間、チームをまとめ、頑張ってきた。野村監督時代は一選手として、野村野球のすべてを吸収しようと、努力を積んでいる。特に、捕手としての技術を学んだのは野村監督によるところが大きい、といまでも話している。
 野村監督としては、プロ野球選手会会長として球団合併問題、ドラフト見直しなどに対しての一連の古田の言動に対して一流のボヤキが出たのかもしれない。しかし、私はスト決行の前夜、古田が流した涙を見ている。選手会長が古田でなかったら、05年のプロ野球はどうなっていたか。この人の誠実さを知っているからこそ、野村監督の"ボヤキ節"が許せない気持ちになってしまったのか。
 古田は今季2000試合まであと134、1,000得点まであと39、2,000安打まであと16、350二塁打まであと3、250本塁打まであと39、1,000打点まであと32とせまっている。目白押しの記念記録をスンナリ達成して、11回目のゴールデンクラブ賞、そして念願の日本一をぜひ取り戻してほしいと思う。
 1965年(昭和40年)8月6日生まれだから、誕生日が来ると40歳。「選手としても選手会長としても、全力で責任を果たしたい。それと、ことしはどうしてもビールかけをしたい。優勝した01年はテロ問題があってビールかけは自粛したんです。区切りの年に、思いっ切りやってみたい」という古田、40歳、不惑の男。広辞苑によれば「不惑」とは「まどわないこと」とある。

HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
IT'S NO ISOLATED EXAMPLE
(イッツ・ノー・アイソレイテッド・イグザンプル)
それは例外じゃない
 Hi!皆さん。3月になると定期異動で忙しい方も多いと思います。新任地で御活躍を祈念しております。これからは三寒四温で寒が弛んでいきます。もうすぐ春です。
 さて、今回の表現は、“It's no isolated example”「それは例外じゃない」です。Isolatedは「孤立した」という意味です。Exampleは例ですね。他のものから孤立した例ということで、同じではない、例外という意味になります。多様化が進む一方で、皆と同じものを買い、同じものを着て、同じ音楽を聞くという、自分が例外的にならないよう、仲間はずれにならないように考えて行動する若者が増えています。人のまねばかりするよりは、自分の信じることを追求するのも良いと思いますが皆さんはどうおもいますか。個人的には、例外となるのも、ある意味よい選択だと思います。一般に良く使うexceptionは、規則の例外という意味です。使い方に注意してください。
 沖縄でもインフルエンザが流行っています。午前中、元気にしていた人が、突然高熱でたおれ、高熱と頭痛が数日間続くようです。気温の変化がなかなか読みにくい月ですので、十分留意して健康にお過ごしください。
 基本的な「うがい、手洗い」の励行は効果ありです。皆様の健康を祈念しています。それでは、また。See ya!
 (陸幕防衛部 在沖縄米海兵隊司令部キャンプ・コートニー勤務)〈スワタケル〉

雪月花
 群発自殺という言葉を本紙前号の「自殺予防」の記事で防衛医学センターの高橋祥友さんが使っていた。1986年、歌手の岡田有希子さんが自殺すると、その後約2週間のうちに30数人が自殺したというものだ。昨年、一昨年の流れをつないでことしも早々に7人の集団自殺のニュースがあった。かれらはインターネットによる自殺サイトの志願者である。20年前にはなかった現象で高橋さんの言う群発自殺にあてはまるかどうかわからない。東京の中央線や山の手線での「人身事故」という名の飛び込みやマイカーによるダイビングなど単独(?)自殺も年間3万人強、一日に100人近くになるほどの現状である。これはどうみても社会が狂っているとしかいいようがない。かれらは社会の不安、就職難、失業などが原因と推測されるが本当のことは永久に謎だ。ただこれほどひんぱんに発生する自殺、若者のサイト集団自殺に政治がどのように答えているかとみると?だ。自殺防止のためのサイト規制や法律を作る動きもない。「自殺募集」のサイトを立ち上げた時点で取り締ることはできないのだろうか。米国ではバレンタインデーにチャットルームで自殺仲間を募った殺人教唆の男を逮捕している。32人が参加する可能性があったということだ。自衛隊でもこの問題に必死に取り組んでいる。万が一不幸にして自殺が起きたときには第二、第三の自殺を予防するためのケアが必要になる。現在、自衛隊が行っている自殺のアフターケアもこのような趣旨から実施されている(高橋さん)。自殺ということは動物にはなく人間の世界にだけある。動物と人間の違いはここにあると言われている。責任ある行動を取りたい。(所谷)
 参考=ジャパンツディ

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