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   2004年11月15日号
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大野長官が災派部隊視察
<新潟県中越地震>
被災者から感謝の声
 10月23日午後5時56分に発生した新潟県中越地震による被害は、死者39人、負傷者約2,600人にのぼり、今なお4万人以上の住民が余震におびえながら避難所などでの生活を強いられている。新潟県知事からの災害派遣要請を請けた自衛隊は、11月3日までに延べ人員約3万9千700名、車両約1万700両、航空機約550機を派遣、▽食料・約79万食、毛布・約7万枚を輸送▽約1,770名を救助▽約34万食を給食▽約920トンを給水▽約4万3千名を入浴▽約1,150張、利用人員約4千人の天幕設営などの支援活動を懸命に続けている。
入浴支援中の隊員をねぎらう大野長官(長岡大手高校で)
余震や寒さに耐える避難住民を励ます大野長官(中央)
 大野功統防衛庁長官は11月3日、先崎一統幕議長、北原巖男官房長ら高級幹部を伴い、新潟県中越地方の被災地で災害派遣活動を続けている部隊を視察し、直接隊員に声をかけて激励した。
 同日早朝、大野長官は防衛庁ヘリポートから大型ヘリで下総基地に向かい、新潟空港を経て、空自新潟救難隊に到着。災害派遣活動に従事中の隊員を激励するとともに状況報告を受けた。引き続き、新潟県庁に移動、松永敏12旅団長の案内で県知事を表敬し、被災者への支援対策などについて意見交換した。次いで、長岡市、山古志村、小千谷市、川口町などの被災地を順次視察、避難所などで給食、給水支援、風呂や天幕の設営にあたる隊員に直接声をかけ激励するとともにその労をねぎらっていた。
 また、大野長官が避難所で力強く被災者を励ますと、被災者からは「牛丼、お粥、味噌汁などの温かい食事を自衛隊が提供してくれて本当にありがたい」「風呂は必ず必要なもので、非常に役に立っている」「自衛隊に助けてもらった人は大勢いる。自衛隊は命の恩人だ」などの感謝の声があがっていた。
新潟地連も支援
 新潟地連(部長・中野陽一郎1陸佐)は、「新潟県中越地震」の災害派遣部隊に対し、支援活動を行っている。
 10月26日朝、中部方面隊第2混成団(善通寺)広報室長(榎園3陸佐)から「第15普通科連隊の隊員の活動を確認し、写真の提供をお願いしたい」との依頼の連絡があり、早速、部隊が集中炊き出しの活動を展開している新潟スタジアム(ビックスワン)に移動、記録及びスナップ写真を数点カメラに収め、電子メールでタイムリーに対応した。
 その後、榎園広報室長から「ありがとうございました。迅速な対応に感謝いたします。混成団長に隊員の活動の報告ができます」との連絡を受けた。
 新潟地連では、各派遣部隊への支援を忘れず、今後も、派遣されている各部隊の活動状況について、情報を提供して行きたいとしている。

インド洋、クウェート、イラク派遣部隊
大野長官、テレビ電話で隊員励ます
 大野功統防衛庁長官は10月27日、中央指揮所で長官就任後初めて、テロ対策特措法やイラク復興支援特措法に基づき、インド洋(海自)、クウェート(空自)、イラク(陸自)に派遣されている各部隊の指揮官と衛星テレビ電話システムを利用して会談し、厳しい環境の中で任務に励む現地派遣隊員を激励した。=写真
 初めに、大野長官は、インド洋で米英など各国艦艇に燃料補給している海自部隊の指揮官・深田卓夫1佐と会談、隊員の健康や活動状況を聞いたうえで「皆さんの活動は国際的に高く評価され、国際貢献の証となっている」と励ました。
 次いで、クウェートの空自派遣輸送部隊の指揮官・永井昭雄1佐と会談、大野長官は「暑いようだが、皆さん元気ですか?」と呼びかけると、永井1佐は「40度以上あった気温が、最近は35度に下がり、朝晩も20数度で、かなりしのぎやすくなっています」と現状を報告した。
 引き続き、大野長官は、イラク南部・サマーワ宿営地の陸自イラク復興支援群長・松村五郎1佐と会談、大野長官は「ムサンナ県のハッサーニ知事は自衛隊を家族、友人と同様に思って歓迎していると話していたが、現地ではどうですか」と尋ねると、松村群長は「住民とは笑顔で話し、協力関係も大変うまくいっています」と近況を報告した。
 大野長官は、3指揮官それぞれに「安全と健康に留意して任務に励むよう」激励してテレビ会談を終えた。
 なお、この会談に、今津寛副長官、北村誠吾、柏村武昭両政務官、先崎一統幕議長、森勉陸、古庄幸一海、津曲義光空各幕僚長、大古和雄運用局長も同席し、それぞれ現地指揮官を激励した。

殉職隊員 12柱 肖像画を贈呈
<防衛弘済会>
 平成16年度自衛隊殉職隊員肖像画の贈呈式が10月27日、防衛庁大臣応接室で行われた。これは、例年、防衛弘済会が殉職隊員の肖像画を防衛庁に贈呈しているもので、今年度は、陸自9柱、海自2柱、空自1柱の計12柱。
 午後2時すぎ、大臣応接室に陸・海・空の各1柱の肖像画が展示される中、大野功統長官に夏目晴雄弘済会会長(元事務次官)が目録を贈呈した。
 この式に立会したのは、防衛庁側から西川徹矢人事教育局長、豊田硬内局厚生課長、日高政広陸、田尾輝雄海、廣中雅之空の各幕厚生課長、防衛弘済会側から草津辰夫理事長(元防研所長)、小野寺平正(元3師団長)、竹田治朗(元11師団長)の各常務理事で、懇談のあと大臣室に移動、肖像画を掲げながら全員で記念撮影し、贈呈式を終えた。

香川地連『奮闘記』
 香川県として、また香川地連にとっては、平成16年度の上半期は、新たな局面を経験した日々であった。本県の一大行事として、5月にサンポート高松グランドオープン(海岸エリアの大規模開発)と10月の天皇・皇后両陛下の行幸啓である。
 県民にとって忘れられないのは、近年まれにみる台風16号(8月30日)による高潮災害、それに伴い地連も災害派遣を実施し、連日県庁及び高松市役所の対策本部へ連絡幹部の派遣等を実施した。
 地連の上半期の動きを回想すれば、香川県下ではじめて香川県報道支局長等と第2混成団・地連が一体化した会議等を開始(5月)、海上自衛隊呉地方隊創立50周年を記念して実施された大阪湾での観艦式に協力者をご案内し感動していただいたこと(6月)、イラク人道復興支援に伴い、香川県隊友会等が実施した黄色いハンカチ運動の請願が県議会で採択された日の喜び(7月)、10月の天皇・皇后両陛下来県に際してと列の実施により、より多くの県民の皆様に地連の存在感を認識していただいたことなど、16年度上半期は香川地連にとって勉強にもなり良い意味での新風が吹いた6ヵ月間であった。
 さらに、本県から大野功統防衛庁長官(66代)がご着任されたことにより、より一層士気を高めて業務に取り組んでいく所存である。他に地連創立48周年記念行事、高松募集案内所の移転等下半期も話題は尽きないことから、情報発信基地ならぬ情報発信地連として、引き続き活動状況を報告していく予定である。(地連広報室)

駐留軍等労働者 240名を永年勤続表彰
防衛施設庁、在日米軍共催
 10月14日、防衛施設庁と在日米軍の共催で、東京防衛施設局管内の東京都及び埼玉県内に所在する米軍施設に勤務する駐留軍等労働者の永年勤続者表彰式が、昭島市内にあるフォレスト・イン昭和館で行われ、末永純司・東京防衛施設局長と各軍の司令官等から被表彰者に表彰状及び記念品が手渡された。=写真
 永年勤続者表彰では、20年勤続者が陸軍6名、空軍74名、AAFES(陸軍・空軍の物品の販売、サービスの提供などを行う組織)4名、10年勤続者が陸軍9名、海軍13名、空軍111名、AAFES23名の合計240名が表彰された。
 式典で、末永施設局長が「永年勤続者の在日米軍施設における長年にわたる勤務に対する苦労と努力に敬意を表し、豊富な知識と経験を生かして一層活躍されることを期待するとともに、職場における日頃の交流を通じて日米両国の架け橋として、更に貢献されるよう期待する」と式辞したあと、各軍司令官等は「永年勤続者の長年にわたる献身的な働きにより職場はもとより、日米の文化交流、平和、繁栄、安定のために多大な貢献をされてきたことに感謝する」と式辞を述べた。
 これに対して、被表彰者の代表は「永年勤続者表彰を心の糧として、長年にわたって培った知識や経験を生かし、これからも在日米軍施設の職務の遂行に励み、日米両国の架け橋としての役割を果たしたい」と答辞を述べた。
 被表彰者の中には和装に身をつつみ、厳粛な面持ちで、式典に臨んだり、被表彰者それぞれが永年にわたる基地等での勤務をあらためて振り返っている様子もうかがえた。
 なお、この式典は、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構横田支部及び横田基地人事部等の支援により開催の準備を整え、横田防衛施設事務所首席労務対策調査専門宮と同事務所通訳の事務官の司会で、厳かにかつ順調に挙行された。
 その後、懇談会が催され、被表彰者は和やかな雰囲気の中で友人や職場の上司らとあらためて喜びを分かち合っていた。

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