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   2004年7月1日号
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中音定期演奏会2,000人の聴衆を魅了
最高のステージをありがとう!!
圧巻のチャイコフスキー交響曲第五番
 陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・野中図洋和1佐)の第53回定期演奏会が6月13日、東京・池袋の東京芸術劇場大ホールで満員の聴衆約2,000人を集めて盛大に開かれた。
 全国各地で年間120回を超える中音のコンサートの中でも定期演奏会は、ファンの期待が最も高く、その実力が存分に試される特別なステージなのだという。
 今年、まず選曲されたのが「チャイコフスキーの交響曲第5番」。近年の定期演奏会で、新しい吹奏楽作品の発掘に勤しんできた中音にとっては久々のクラッシック。音楽隊従来の活動の中心であったクラッシック作品の大作に改めて挑むことで、もう一度原点に戻るという意味合いを込めて構成された今回のプログラム。他に、吹奏楽の原点とも言える世界的に有名な「イギリス民謡組曲」、クラリネット奏者なら必ず一度は練習するという「コンチェルティーノ変ホ長調」が盛り込まれた。特に「コンチェルティーノ」では野口雄二1曹の独奏がクラリネットの魅力をあますことなく表現し、前半の聞きどころとなっていた。
 そして、もう一つの目玉がこの日初演の「蒼の華燭」。中音専属作・編曲者である松木敏晃2曹の新作披露は、オープニングにふさわしく、聴衆を一気に中音の世界に引き込んだ。
 「クラッシックは人間の感情、愛情をメロディーにして表現するとても人間的で親しみやすい音楽。悲しみ、喜び、怒り、楽しみを感じながら聞くだけでいい。初めての人も難しく考えずリラックスして楽しんでほしい」と野中隊長。
 エンディング後、会場はすばらしい音楽の感動に包まれ、「ブラボー!!」の歓声と割れんばかりの拍手がいつまでも響いていた。
 初めて訪れたというクラッシックファンの男性は「完成度の高さに非常に驚いた。最高のステージですべてに満足」と興奮冷めやらぬ様子だった。

ひがしねさくらんぼマラソン
神町駐屯地起点に市民で賑う
 神町駐屯地近傍のさくらんぼが色付き始め、スカイブルーの青空と見事なコントラストを描く6月6日、女子マラソン界の育ての親と言うべき小出義雄さんとアトランタ五輪メダリストの有森裕子さんをゲストに迎え、『第3回果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会』が、駐屯地を起点にして開催された。
 今年で3回目と、すっかり定着した大会では、参加者に美味しいさくらんぼと記念Tシャツが配られるとあって、全国からおよそ3,000人が参加。佐田重夫駐屯地司令はじめ、20連隊からは、福田築連隊長以下、隊員約300名とその家族多数が参加し、ハーフマラソンと5?、親子で走る3?に、それぞれ降り注ぐまぶしい光を全身に浴びながら、一生懸命に自己記録に挑戦した。
 特に、親子で参加した隊員の、子供と手をつなぎながらのスキンシップのランニング姿に、ほのぼのとした親子の絆が満ちあふれ、沿道を埋める市民から鳴りやまない応援の拍手が贈られていた。また、昨年優勝した4中隊鈴木勇司3曹は、100分の数秒差の僅差で2位に甘んじ、優勝者に贈られるホノルルマラソン切符を逃した。
嶽石3曹(東北補給処)は7位に入賞
 東北補給処(処長・亀田津治男陸将補)調達会計部・嶽石朋子3曹は、5?の部に出場し7位入賞(23分3秒)に輝いた。ほとんどが平坦コースで、真夏日を迎えての大会となったが、嶽石3曹は、ゲスト出場した有森裕子さんに折り返し付近で激励の言葉をかけられ、奮起。歯を食いしばりながら力走し、最後は1人抜いての7位入賞を果たした。

はつゆきで「黒船祭」を支援
<横地隊>
 5月14日から16日の間、静岡県下田市で「第65回黒船祭」が行われた。
 この祭りは1854年のペリー来航にちなみ行われているもので、横須賀地方隊(総監・斎藤隆海将)は、例年艦艇と音楽隊を派遣、今年も護衛艦「はつゆき」と音楽隊を派遣しこの祭を支援した。今年は、下田開港150周年で、市内ではそれぞれ特徴のあるイベントが繰り広げられた。
 初日は、日米音楽隊が下田市民文化会前で、演奏会を行い、2日目には、下田公演で行われた記念式典において音楽隊が演奏する中、花輪奉献が行われた。式典終了後、下田公演から市内をオープンカーに乗った下田市長や横総監をはじめ、横須賀音楽隊、「はつゆき」乗員による行進隊、下総カラーガード隊等がパレードを行った。また、夜は海辺の野外ステージで行われた「黒船サンセットコンサート」に音楽隊が参加し、大勢の市民で賑わった。

プロの技術者指導でみるみる上達
舞鶴音楽隊が中学校で講習会開く
 舞鶴音楽隊(隊長・樋口好雄1尉)は5月15日、舞鶴市立城北中学板で「初心者基礎奏法講習会」の技術指導を行った。これは、舞鶴市内をはじめ近隣に所在する中学・高校の吹奏楽部1年生を対象に、専門的な指導を受ける機会を与える、音楽への興味をより深めるため、舞鶴市吹奏楽連盟から依頼を受けたもの。
 この日参加したのは、4月に初めて楽器を手にした生徒達で、楽器の持ち方から音の出し方といった基本的なことを主に学んだ。まだまだ器用に楽器を操れないものの、隊員の音色や技術に近づこうと熱心に耳を傾け、中にはメモをとる生徒の姿もあり、疑問に思うことは積極的に質問し、隊員もこの熱意に応えた。
 さらに今後も指導を受けたいと、隊員の連絡先を聞き次の約束を交わす生徒も。
 わずか3時間の講習会だったが、生徒達は多くの事を学び満足した様子で学校を後にした。指導にあたった13名の隊員も、丹後地区の吹奏楽がさらに盛んになりレベルアップにつながるなら、これからも協力したいと意気軒昂であった。

航空電子整備チームが男女優勝
海自3術校体育競技会(駅伝)
学生・職員ら40チームが健脚競う
 海上自衛隊第3術科学校(校長・山崎郁夫将補)は6月9日、基地内周約2キロのコースを使用した平成16年度学生隊体育競技会(駅伝)を実施した。
 この体育競技会は鍛錬活動の一環として、学生隊の各分隊内の融和団結及び学生の気力、体力の向上を目的として年間を通して実施され、6月は駅伝競技会が毎年恒例となっている。
 3術校では、海自の航空機整備員や航空基地員の養成を行っており、この日は学生隊各分隊及びオープン参加の職員が日頃鍛えた自慢の健脚を競い合った。
 当日は、梅雨前線の影響による曇り模様で天候が心配されたが、学生及び職員の熱い思いが通じて駅伝には絶好のコンディションとなり、午後3時25分、学校長のスタート合図のもと、幹部学生(2)、平均年齢43歳の海曹上級(V)過程(3)、海曹士分隊チーム(25)、オープン参加の職員チーム(5)女子チーム(5)の合計40チームが一斉にスタートし、8区間(女子は5区間)合計約16キロの距離で白熱した競技が展開された。
 男子チームでは、21分隊Aチーム(航空電子整備)が第1区からトップに立ち、じわりじわりと差を広げてそのまま独走態勢となり、2位に1分07秒の大差をつけ優勝を勝ち取った。2位は22分隊Aチーム(航空電子整備)が入った。分隊毎のグループ対抗では、31分隊(航空基地)がA、B及びCチームとも上位を占め、グループ優勝に輝いた。
 女子チームでは、航空電子整備の分隊Aチームが男子チームに負けず劣らず快走を続け、2位に4分以上の大差をつけて優勝し、圧倒的な強さが光った。その後、学生や職員の大きな声援や応援ラッパの響くなか、続々と各チームがゴールし、学生の気力と日頃の鍛錬の成果が大いに発揮された。
 職員チームでは、学校長率いる「脚に実力、心に自信チーム」は、第1区で学生隊長が第4位で第2区の教育第1部長にたすきを渡すなど健闘した。副校長、各部長とたすきを繋ぎ、最後は学校長がアンカーとして健脚を発揮した。若さあふれる学生チームの中、平均年齢約50歳でありながら日頃の体力維持の成果を十二分に発揮し、男子35チーム中、総合28位という好成績?を収めた。
 3術校では、今後とも「腕に実力、心に自信」を合言葉に、専門術科の教育のみならず各種の鍛錬行事を通じて、学生の気力、体力の向上に努めていく。

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