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   2004年2月1日号
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スポーツよもやま話 根岸直樹
"Qちゃん"をアテネへ
 年が明けてもう一カ月にもなるというのに、気になることがある。ノドの奥に小骨が引っかかったような違和感が、なかなか納まらない。"小骨"主は、昨年暮れに行われたアテネ五輪代表選手選考レース「東京国際女子マラソン」で、大方の予想を裏切って大失速(2時間27分21秒)した"Qちゃん"高橋尚子(二一)=スカイネットアジア航空=だ。
 日本女子マラソン界の第一人者と自他共に許し、2時間19分46秒の快速の持ち主('01年ベルリンで記録。'00年シドニー五輪=金)が予想外の平凡なタイムに終わってしまったあのレース。結局、アテネ出場権は、三月の名古屋国際終了後に行われる理事会まで"おあずけ"となってしまった。
 三年八カ月ぶりの国内レースとあって、周囲の期待も本人の緊張感も頂点に達し「気負いすぎ」の感があったレースだけに、師匠・小出監督にまで「管理に不手際?」の非難の声が降りそそいだのは、やむを得ないことだったのか。
 日本陸連では「決められたすべての選考レースが終わってから…」代表3選手を発表することになっているが、果たしてどんな答えを出してくれるのか。過去に、女子代表選考で疑惑を残した例が思い出され、またしても不安感がつのる。
 '92年のバルセロナ大会は、最後の切符を巡って日本歴代2位の松野明美(ニコニコドー)と、前年世界選手権4位の有森裕子(リクルート)が激しく争ったが、陸連は有森に軍配を上げた。
 '96年アトランタでは、全選考レース中最高タイムだった鈴木博美(リクルート)が落選、涙を飲んでいる。'00年シドニーは、前年世界選手権銀の市橋有里(住友VISA)が選考レースでも好記録を出しながら、なぜか大阪国際2位の弘山晴美(資生堂)が出場した。
 「五輪代表には、将来性や過去は関係ない。現時点で最高の力を出して戦えるメンバーを選ぶ」というのが陸連の考え。となると、昨秋の東京国際で高橋の出した2時間27分21秒は?印がついてしまうのだが、見渡せばキャリアも実力もナンバーワンの"Qちゃん"だ。
 東京国際での大失速は「価値ある失敗」だったとして「身体のしぼりすぎ」「水分補給の不備」など、アテネへ向けもう一度、作戦を立て直し、女子マラソン史上初の「五輪連パ」を是が非でも達成してもらいたい。
 元日、千葉・成田の宗吾霊堂初詣 で引いたおみくじが「大吉」だったそうだ。代表当選で五輪連パ、アテネの空高く日の丸を掲げ「日本女子マラソンここにあり」を示してほしいと願うのは私だけではないはずだ。Qちゃん、頑張れ!!

補統
工作船捜査活動に協力
海保長官から感謝状
 1月8日、霞ヶ関の国土交通省で海上保安庁長官(深谷憲一氏)から陸上自衛隊補給統制本部火器車両部技術第2課(北区十条)及び同弾薬部試験室(群馬県多野郡吉井町)に対して、感謝状が授与された(=写真)。
 授賞理由は、海上保安庁が平成14年度実施した九州南西海域に沈没した工作船の捜査活動において、補給統制本部の武器弾薬の鑑定等の協力が事案の全容解明に貢献をしたことに対するもので、感謝状の授賞式には、火器車両部及び弾薬部から代表者か出席した。
 この隊員の代表者は、「我々の武器弾薬等の鑑定が海上保安庁の捜査活動に貢献できて良かったと思います」と受賞の喜びを語っている。

HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
WORK FOR A LIVING(ワーク フォー ア リビング)
生活のために働くのさ
 Hi!皆さん。お元気ですか。沖縄は近年になく寒い日が続いています。ある集会に参加したところ、NHKの天気予報で「今日の沖縄の最低気温は7度でした。」と予報官が言うと同時に「おおお一」と声があがりました。実感がありますね。とは言え、ストーブや炬燵等暖房器員やコートなどの厚着の用意のない沖縄では、7度と言えどもかなり寒く感じられます。先週は、寒い中、航空自衛隊幹部候補生学校の皆さんが海兵隊の部隊研修に来られました。海兵隊員の意気を感じていただけましたでしょうか。
 さて、今回の表現は、“I work for a living”「生活のために働くのさ」です。「食うために働く」と言い換えても良いでしょう。一生懸命に働かなければ生活できないから、このように頑張ってるんだと相手に伝える表現ですが、この表現は米軍の中では特別な使い方があります。軍隊では将校に対して、Sirあるいはma"am(女性将校)をつけて呼びかけますが、下士官、兵に対しては通常つけません。Sirと呼びかけられた下土官は、私は将校ではないと言うかわりにこの表現で切り返します。そういう使い方があることを覚えていただけたら、会話の参考になると思います。
 陸上自衛隊は、米陸軍、米海兵隊と日米共同演習を朝霞駐屯地で実施しています。イラクへの陸上部隊本隊の派遣も目前です。健康に留意され、任務遂行に邁進されんことを祈念しております。
 まだまだ、厳しい寒さが続くと思います。くれぐれもご自愛下さい。See ya!(陸幕防衛部=在沖縄米海兵隊司令部キャンプ・コートニー勤務)〈スワタケル〉

雪月花
 陸自のイラク先遣隊が一月十九日、サマワに入った。この一部の隊員が現地調査をして政府に安全性を報告して本隊の派遣を決めるという段取りらしい。素人目にはなにを今更、報告に基づくのだろうとの気持ちが強い。万一の時のために責任転嫁を調査団に押しつけるのではないかという床屋談議がでてきてもしかたあるまい。調査は昨年来外務省等がいろんなルートで何回も行っているのだからー。派遣される隊員は全員志願しているようだ。イラク復興に役立ちたいというのが本心とする人が多数だと聞く。危険を承知で行く彼らには当然危険手当はつく。一日いくらでその何日分と他人のフトコロを詮索するヒマはないが、この危険手当に現地で従事した職務内容によって差が生じるという事だが、手当の性格上、極力差の生じないよう是非考慮してほしい。危険性・安全性は現地に入れば同じなのだから。大げさに言えば同じ命がけで行っているはずだ。予算が…、なんて問題ではない。それともう一つ。この手当に翌年税金が課せられるということだ。今まで、ゴラン・東ティモールなどの手当には俸給に昇累課税されてびっくりした話を聞いたことがある。外務省の在外勤務の給料は米国の給料を基準にしているから本国で支給される額より多い(本国の分は別にもらっている)。これが全部無税なのだ。外務省の仕事がイラクに行く隊員より安全だとは言わないが国から要請され、命をまとにしている俸給から税金を徴集することはいかがなものだろう。せめて外務省並みの扱いにできないものだろうか。(所谷)

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