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   2003年11月1日号
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<寄せ書き>
たけぞう
4高群318高射中隊 3陸曹  藤本学
 たけぞう(武蔵)は、私の飼っている犬の名前です。犬種はヨーキー、牡の0歳。色々なトラブルから面倒を見る事になった狂暴かつズル賢い「小さな魔獣」といったところでしょうか。飼い主の想いとは裏腹に、食う・寝る・遊ぶの規則正しい本能生活を送っており、癒やし系には程遠い存在です。だからと言って、癒やして貰う気もありませんが…。
 今でこそ元気なたけぞうですが、以前は死の淵をさまよう、危篤の状態が続いた事もありました。そのために、通常の飼いかたとは違うあらゆる手段を試行錯誤の日々。気が付けば他の仔犬よりも早く、躾やマナーを習得するに至りました。ちなみに、武蔵の前ではTV番組で放送されるようなしつけは通用しません。
 武蔵との生活は、色々な発見の日々…。特に思い知らされたのが、私がどれだけ墜落した生活を送って来たのかという事を教えられた事です。
 確かに武蔵を飼うと、今までの自由な行動から一変して、制限された生活が主となります。しかし、規則正しい日課時限に加え、経費節約・健康管理・整理整頓など、おろそかにしがちな行為に対して、改めて喝を入れてくれる点に関しては、喜ぶべき事と思います。
 犬を飼うことは、確かに大変です。もっとも注意する点は、飼い主の性格に左右さわる事です。飼う側の性格によっては手に負えない犬種もあるのが事実です。武蔵の犬種は、飼う側がキツイ性格であるのが前提とされます。
 「犬は飼い主に似る」と言うのは、気づかぬ内に自分や親族的な人柄を犬に反映させ、親近感を覚える事から始まるのでしょう。
 中隊長を筆頭に隊員に甘える武蔵ですが、今後は群長をも虜にし立派な歩哨犬になれば嬉しい限りです。
フリークライミング
第310施設中隊 3陸曹  岡村安弘
 昨年度まで、私は中隊で配車記録陸曹の職務についていました。現在は、先任営内班長をしています。
 約4年前、配車陸曹・営内班長ともに上番したての頃は、配車の要領や整備周期など何をどうすればよいのかわからないことばかりで不安な毎日でした。また、営内班長としても班員からあまり頼りにされてなかったように思います。
 フリークライミングを知ったのは、上番してちょうど1年くらいの時で、配車陸曹としても営内班長としても充実感の得られない日々を送っていたときのことでした。
 フリークライミングでは、ひとつの岩場を目標として苦戦しながらやっとクリアできるようになっていくうちに、不思議に毎日が充実するようになり、広い視野で物事を考えられるようになりました。そして、自分の中で何かが芽生えてきたような気さえしたのを覚えています。
 それからというもの、配車陸曹の職務にも充実感を覚え、営内班長としてもフリークライミングで自ら学んだことを班員の指導などにも取り入れて、相談事にも今まで以上に真剣に耳を傾けられるようになりました。
 フリークライミングを通して多くのことを学びましたが、もっと経験を積み自らを磨いてその経験を活かし、営内班長として、班員に物事にチャレンジするすばらしさと考える楽しみ、また、ひとつ上を目指す事の大切さ、そして、目標を成し遂げたときの喜びと充実感を教えていきたいと思います。
 フリークライミングの経験を通して確実に言える事は、あきらめなければ必ず目標であった岩場の頂上に立てるということです。中隊にもその精神を少しずつ反映させ邁進していこうと思います。

回想の70年代音楽 (19)
遠距離恋愛の末路
 だいき 今回は遠距離恋愛の代表曲として太田裕美「木綿のハンカチーフ」('76)とマイペース「東京」('74)を取り上げますが、太田裕美の方は以前にも扱ったので、まずマイペース「東京」からみましょう。
 ひろか 今年の正月の歌番組(テレビ東京)にマイペースの3人のメンバーが出演していて、初めて「東京」を歌う場面を見ましたが、見るからに実直そうな東北人という感じでした。事実はどうか知りませんが…
 だいき 「東京」という曲は文字通り、東京に出て行った女に対する郷里に残った男の切ない思いを歌ったものですが、"君が住む美し都"とか"花の東京"と、東京に住んでいる側としてはかゆみが走るような文句が並んでいます。でもパパだって昔は東京にあこがれていたんだ。そこで問題は、"最終電車で君にさよなら"してこの男の帰って行く先はどこでしょう。東北とか上越の新幹線のない時代ですよ。
 ひろか ここからは全く勝手な思いこみで書いちゃいますが、北の方ですね。北といっても、青森・岩手・秋田ほど遠い感じではない。
 だいき 北東北のご出身の皆さんは、気分悪くしないでくださいね。遠いというのはあくまで心理的な意味であって、物理的にはもう近いの何のって。
 ひろか 心理的な距離感があるから千昌夫の「北国の春」とか「津軽平野」というのがピクッとくると、いい方にとらえてください。というわけで東北南部に目がいくのですが、東京へ時々行って彼女と会える、その程度の近さではあるがそれだけいつも一緒にいられないもどかしさというのは…独断と偏見で言います、東北の玄関口、福島県です。
 だいき 真偽は読者の皆さんに考えていただくとして、「木綿のハンカチーフ」に出てくる男はどこから旅立ったのでしょうか。
 ひろか 行き着いた先はどう見ても東京で、そこへ"東へと向かう列車"に乗って旅立ったというのだから…独断と偏見で言います。静岡県浜松付近です。
 だいき 長野県の安曇野では?まあ、いずれにしてもでたらめですけど。それで、長距離恋愛の末路という表題ですが、「木綿のハンカチーフ」の方は明らかとして、「東京」方はいかがでしょうか。
 ひろか そういうことは聞かない、というのが正解よ。でもパパによると、学生時代、それも卒業近くになって急に盛り上がったカップルの場合、就職してお互いの共通の環境がなくなると持続するのは難しいって。
 〈短信〉10月21日のNHK「火曜コンサート」、いつもは演歌歌手中心ですが、今回はこの前話にでた夏川りみ、それに懐かしいトワ・エ・モワ(白島英美子・芥川澄夫)が出演していまいた。芥川澄夫ってかつては長髪だったのでわからなかったけど、顔が長い。

「頑張っています」 新しい職場
活躍するOB シリーズ
内田工業M上富良野工場  大村 義秋
(平成2年、第4特科群=上富良野を陸曹長で定年退職。65歳)
 世の中の季節がこんなに早く通りすぎて行くように感じるのは年のせいだろうか。10歳の子供にとっての1年はその子が生きてきた年月の10分の1、60歳の人にとっての1年はその人が生きてきた年月の60分の1であるので、60歳の人が感じる時間は10歳の子供の時間の6倍の速さで過ぎ去っていくことだろう。
 駐屯地援護センターの紹介により、内田工業上富良野工場に就職して早や12年が過ぎた。本社が東京にあり、主に電子部品を製造している会社である。高度な技術を持った若い有能な社員が仕上げる超小型の電子部品の洗浄作業を担当している。
 電子部品という超小型の部品製造であり当初は大変であった。洗浄作業において失敗すれば即会社の利益に影響し会社に迷惑を掛け、信用を失うため大変気を遣った。また仕事に慣れても、仕様書や取扱い説明書があるように基本通り作業を実施することが大切である。
 また、各職場においての人間関係が極めて大切であると思う。挨拶は生活の基本言葉で生きものである。気持ちを言葉にすることによって行動が新たな気持を生み出し、それはその人の生活そのものにつながる。挨拶とは、生活や仕事する上での基本出発点であると思う。自ら挨拶することによって良い人間関係が生まれる。「継続は力なり」「石の上にも3年」と言う諺がある。健康管理に気を付け、継続は力なりを実行し、企業会社のニーズに応えるよう一日一日を大切に過ごしていきたい。

<部外者の声>
感動!初めての総合火力演習 見学所感
広島県吉田町役場  石井 幸恵
 この度、自衛官募集事務業務の一助になればと富士総合火力演習等研修に参加させて頂きました。総火演と浜松基地に隣接する浜松広報館での研修になりましたが、普段目にする事のない自衛隊の演習、装備などに触れることができ、非常に貴重な体験となりました。
 まず、総火演では、戦車などから射撃される度に起きる轟音に大変驚かされました。誘導弾の正確さには、装備の精密化が進んでいることを感じました。様々な演習内容から任務の幅広さと各々の専門性を知ることが出来ました。
 浜松広報館では格納庫での研修となりました。歴代の戦闘機等が展示されており、その進歩の過程を知ることができました。ここでは実際にブルーインパルスの操縦席に座る機会がありましたが、沢山の計器や、スイッチ類から隊員の方の膨大な知識量と訓練の厳しさが伝わってきたように思います。
 今回の演習と施設の研修で、自衛隊の一部を垣間見る事ができたように思います。特に、隊員の方々が日々訓練を重ねて演習の水準を保たれている事をこれまで意識する機会がほとんどなかっただけに、その努力と厳しさを痛感いたしました。それにともないどこか遠い存在に感じていた自衛隊の事を今までよりも知っていこうという意識が生まれたことが、この度私が得た成果だと思います。
 今後この研修で得た事を職務の中に生かし、募集事務の推進を図りたいと思います。また、このような貴重な研修の機会を設けて頂いた広島地連の皆様方、そして長時間バスを運転して下さった第13旅団輸送隊のお2人に心より感謝申し上げます。
三重県久居市野村町  山本いつ子
 久居駐屯地訓練場の近くに住み、常日頃から皆様の訓練の様子は拝見して参りましたが、この度、1年に1度の富士総火演の見学に参加させて頂きました。会場では、すでに時折「ドーン」と身に突き刺さるような地響きがする空砲の音にびっくり、緊張が走り、気分を新たにし演習の始まるのを待ちました。
 いざ、演習が始まりますと今まで映画・テレビ等、映像の世界でしかなかった実射の迫力は感動、感激の連続でした。周りの皆様からも「おー」と驚きの声が上がり、次々と繰り広げられる訓練は、一時も目を離す事が出来ません、最近のハイテク兵器のすばらしさは遠方の目標物に正確に命中し、驚きの連続でした。
 また、空挺部隊による降下や陸、空、連携による演習はいかに厳しい訓練をされているか改めて感心致しました。
 そして、この様な訓練なくして備えは出来ない事を痛感致しました。驚きと、興奮の1日を誠に有り難うございました。願わくば、争い事のない、武器使用の必要のない世界を祈っております。
滋賀県防衛協会青年部  服部 一則
 すごい迫力、すごい轟音、想像以上の機動力。これが今日の日本の防衛を一手に担う自衛隊の姿だ。
 戦後生まれで、朝鮮動乱が鎮火した昭和30年前半に生まれた私は、自衛隊とは警察・消防の予備隊、自然災害の救護のためにだけあるような印象が強くあった。他国の侵略から国土・国民を防衛する十分な能力があるのか。また十分な国民の理解が得られず、日米安全保障条約下で米軍傘下の安全が強く誇張されてきたため、真の防衛力があまりにも議論されず、十分な演習実態が国民に公開されていなかったのではないか、との思いが強くあった。本日の演習は僅かな時間でごく一部のものだが、日本の防衛は日本国民が自ら行っているということを自分の目で確認できた一日だった。本当に有難うございました。

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