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   2003年5月15日号
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遠航部隊 2万2千マイル、138日間の航海へ
800名の派遣隊員が出港行事を終え次々に乗艦(4月24日)
 海自遠洋練習航海部隊が4月24日、東京・晴海港から出発した。指揮官は練習艦隊司合官・杉本正彦海将補、派遣艦艇は練習艦「かしま」、護衛艦「はまゆき」「さわぎり」、派遣人員は第53期一般幹部候補生課程修了者約180名(うち女性9)を含む約800名。
 この日午前9時すぎから出港行事が始まり、栄誉礼、巡閲のあと、小島敏男防衛庁政務官が隊員を前に訓辞に立ち「我が国を外から見つめ直し、国家とは何であるか、国益とは何であるか、そして自衛隊とは何であるか、改めて考えてみるよう」要望した。次いで、来賓を代表して外務大臣代理・北島官房長が祝辞を述べたあと、古庄幸一海幕長が壮行の辞の中で海上自衛隊の現況、歴史について触れながら「一人ひとりが総員教官として艦はマストの先からビスの一本一本まで挙艦教材であるとの気概を持ち、杉本司令官の下、一致団結し、任務を全うするよう」要望した。
 来賓紹介、花束贈呈のあと、杉本司令官が力強く挨拶、全乗組員が乗艦を開始した。晴海埠頭K岸壁には、隊員家族が多数訪れ、離岸していく3隻の姿が見えなくなるまで手を振って別れを惜しんでいた。
 海上自衛隊は昭和32年以降、毎年遠洋練習航海を実施しており、今回で47回目。概要は次のとおり。
 <期間>4/24〜9/8<総航程>約2万2千マイル<日数>138日間<訪問国>10カ国=13寄港地▽晴海(4/24)▽米国=パールハーバー(5/7〜12)▽仏領ポリネシア=パペーテ(5/25〜28)▽フィジー共和国=スバ(6/6〜9)▽ニュージーランド=ウェリントン、オークランド(6/16〜20)▽オーストラリア=メルボルン、シドニー(6/27〜7/1)▽パプアニューギニア=ポートモレスビー(7/11〜14)▽インドネシア共和国=メナド、ジャカルタ(7/20〜29)▽タイ王国=バンコク(8/4〜9)▽シンガポール共和国=シンガポール(8/13〜18)▽フィリピン共和国=マニラ(8/26〜30)▽晴海(9/4)

創隊44周年を祝う 陸自偵察教導隊
伝統の富士山1周駅伝も復活
 偵察教導隊(隊長・益井良勝2佐)は4月19日、創隊44周年を記念して所属全隊員による富士山1周駅伝を実施した。この駅伝は偵察教導隊が創隊間もない時期に早期に団結の強化と士気の高揚を目的として行われていたもので、今回は40年振りに実施された。
 隊長から「44年間にわたり多くの先輩達が築いた偵察教導隊の伝統と想い、しっかり継ぐように」との訓示を受け、渡された襷を肩に第1走者が午前6時に富士学校正門を発走、須走口登山道を登り、ますみ峠を越え北富士演習場・鳴沢村・朝霧高原を経て富士市より表富士周遊道を、そして束富士演習場を経て富士学校に至る総走行距離百余キロを一本の襷を全隊員でつないだ。そして13時すぎ、最終ランナーの隊長が隊旗と共に走り終えた全隊員の出迎える中、ゴールの富士学校に到着、7時間7分55秒で完走した。
 当日は幸いにも天候に恵まれ、日本一の富士山に終始見守られ、また、ちょうど見頃になった桜の木の下で記念会食(バーベキュー)を行い、偵察教導隊の精強化を誓うとともに記念行事を無事終了した。

雪月花
 アメリカにとって、こんどのイラク戦争とは、一体何だったのか−−。
 ふと、そんなことを考える。石油の利権とか、圧制からの解放は、従前からのもので、いま開戦の必然はない。よく言われる、大統領選を睨む−−は、あまりにも常識的。平素弱者の味方で、人道主義を説くアメリカ国民が、今回は70パーセントまでが賛同したのも、うなずけない。
 むしろ、単純にとらえて、“テロに対する憎しみと怯え”と割り切ったほうが納得がいく。9・11事件以後のアメリカは、心理的にみて、超過敏になっているが、この“怯え"こそ、テロを仕掛ける側にとって、最大の成果になることも、忘れてはならない。
 ほかに、“怯え”を共有するのが、北朝鮮の金正日総書記。伝え聞くところでは、イラク戦争の間、終日テレビにかじり付いていたそうだ。彼が注視していたのは、都市破壊で傷ついた、数多い国民の姿ではなく、必死に逃げ惑う、フセイン大統領だったかもしれない。北朝鮮が、イラクと異なるのは、弾道ミサイルを持つことだが、不幸にして、日本はその射程内にある。米軍に頼るほかに、対抗手段を持たない−−となると、金総書記の“怯え”に怯えるほかに、道はないのだろうか−−。(大町)

市ヶ谷3司令が感謝状贈呈
防衛基盤の確立に尽力
 市ヶ谷駐屯地・基地(陸司令・藤井信二1佐、海司令・小林幹夫1佐、空司令・渡邊寛人1佐)は4月16日、感謝状贈呈式を行った。(=写真)
 受賞者は、永年防衛基盤の確立に尽力してきた港区防衛親交会会長・渡邉三郎氏、市ヶ谷自衛隊友の会班長・金谷忠次氏、中山元次氏、谷ヶ崎健二氏の4人。
 3司令と受賞者は、贈呈式終了後の会食で、駐屯地・基地を取り巻く状況などについて意見交換し、和気あいあいのうちに終了した。

HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
EUREKA!(ユリッカ)
わかったぞ
 Hi!皆さん。お元気ですか。北海道も花見のシーズンが到来しましたね。沖縄は連日夏日が続いています。真っ青な空とエメラルドグリーンの海、ゴールデンウィークの観光客の人ごみ、雰囲気も夏めいてきました。恒例の那覇ハーレーも終わり、短期間の梅雨のあとは、ぎらぎらの夏が到来します。夏休みに沖縄への旅行はどうでしょうか?
 さて、今回の表現は、ちょっと変わった表現です。“Eureka"「わかったぞ」です。これは、アルキメデスが王冠の金の純度をどうやってはかるかを考えている時に、はたと思い付いて「わかったぞ」と叫んだという故事から来ています。もともと、ギリシャ語の、beureka、“I have found"「見つけた、発見した」から来ています。私の記憶が正しければ、アルキメデスは、入浴しながら金属の比重の計り方を考えており、ふろからこぼれ出る水をみて、比重の計り方を思いついたと思います。その時に、叫んだ言葉が今回の表現です。米国でもよく使われていますので、教養のひとつとして覚えてみて下さい。
 気温と温度が上昇し、日一日と夏めいて行きますが、体調に留意され、お仕事にお励み下さい。仕事の中にも、今回の表現のように、問題が雲散霧消して、ユリッカ!と叫ぶこともあるのではないでしょうか。
 それでは皆さん、See ya!
<陸幕防衛部=在沖縄米海兵隊司令部キャンプ・コートニー勤務><スワタケル>

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