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   2003年4月15日号
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これぞ、職人技!!
伝統的手仕事に人気高まる
日本の工芸品を展示即売
 全国の工芸品が一堂に集まり展示即売される「全国伝統的工芸品まつり」が、このほど東京ドーム(プリズムホール)で行われ、6〜7万人もの入場者があった。日本人ばかりでなく、今年は特に外国人の姿も目につき、東京の春のイベントとして定着してきた。
外国人にも人気
 今年で9回目の同まつりは、今年も北海道から沖縄まで全県が参加。陶磁器、織物、漆器、竹細工、木彫、梁織など、経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」198品目のほとんど全てが出品した。
 中でも樺(かば)細工、南部鉄器、甲州水晶貴石細工、江戸和竿(わざお)、小千谷紬、阿波和紙、加賀ぬい縫(ぬい)、名古屋友禅、播州毛鉤(ばんしゅうけばり)、若狭塗、大阪欄間(らんま)、奈良筆など職人の実演や、入場者が体験できるコーナーには多くの人が詰めかけた。
 特に外国人が目立ったのが特徴だった。その一人、オーストラリア人で日本在住のハリソンさんは「妻と毎年来ている。日本の文化を知るにはここが一番」と語る。
職人の手仕事
 「伝統的工芸品」とは、主として日常生活に用いられ、製造工程のほとんどが手工業的であり、その技法や原材料が100年以上の歴史があること、しかも一定の地域で産地を形成していることなどが指定される条件になっている。
 まさに日本の職人(伝統工芸士)の手仕事を集大成したものといえる。最近はじっくりと時間をかけて仕上げた手作りで質の高いものを求める人も増えており、同まつりでも織物や漆器など高額な製品が売れている。
 主催する(財)伝統的工芸品産業振興協会では「年々、入場者が増えている。日本各地の伝統的工芸品を多くの人に知ってもらうことが、各産地の励みにもなり、現代の生活にマッチした新しいデザインを生み出す力にもなる」と期待している。

現代風に
形見や古い背広など
服のリメイク
 不況の中、着なくなった洋服を全く新しいデザインに作り変えるリメイクの専門店が増え始め、親の形見などを現代風に作り直すケースが増えている。
男性が多い
 「ファッション工房メイプルハウス」(神奈川県大和市)を経営する小宮仁悠美さん(32歳)は「二次加工したことがわからないように、全体のバランスの取れた格好いいデザインに仕上げるのがモットー」と話す。客が持参した洋服を着てもらい、どのように直したいかを聞き、一緒にアイデアを出しながらデザインを決めていく。20代〜40代が多いが、その4割は男性だ。昔、購入した高級ブランドのスーツを最新のデザインに直したいという注文が多い。
 その一人、岡本尚之さんは「父は私に比べて1.5倍ほど体が大きかったので、そのままではとても着られない」と形見のスーツを持参した。
形見を生かす
 相談の結果、ジャケット丈を10センチほど短くすることになったが、すそから20センチほど上で詰め、すそラインは元のまま残す、二つボタンは流行の三つボタンに、左右に大きく開いた襟は細い打ち合わせにすることに決めた。「昔のものは品質が良いので大事に一生着ていきたい。父の形見が生き返って母も喜んでいる」と笑う。料金はジャケットで2万〜3万5千円、ズボンは1万円前後。
 店を訪問できない顧客に対してはインターネットを使った注文にも応じている。小宮さんは「次から次へと新しい洋服を買うのではなく、良質な服は多少、コストはかかってもリメイクしながら着るといったバランス感覚が大切」と提案する。

家庭ひろば
情報社会の弱点
ITビジネスが解決
 紙を大量に必要とするファックスやビデオテープの収納場所に困るといった悩みを、インターネットビジネスが解決してくれそうだ。
 図面やメモを手軽に送れるファックスは電話や電子メールにはない便利さがありさまざまな場面で多用されているが、紙の無駄遣いや、紙の排出口が詰まるなどのトラブル、区分けや整理の煩雑さがネックだ。
 そこでファックスをパソコンや携帯電話に受信し、送られてきた情報をそのまま画面でみられるサービスが登場した。
 仕組みは、受信者の契約するサービス業者指定の簡単な番号をファックス番号に加えてダイヤルすると、電話回線を経てファックス画面をインターネットで送るアクセスポイントに接続して受信者のパソコンに電子メールとして送られてくる。
 出先でも携帯電話やノートパソコンで受信でき、通信料は国内最短の市内のアクセスポイントまでで海外に送信しても国際料金はかからないのが長所と同サービスをするYOUZAN(東京)。すでに採用している放送局では、視聴者参加のファックスが「話し中」で送れないことがなくなった。
 予備校では受講者のためのビデオテープを用意しているが、ストック場所に困るケースが増えている。
 そこで登場したのがビデオテープをインターネットのサイトに記録してテレビから気軽に呼び出したり巻き戻して聞き直すサービス。利用者は専用小型プレイヤーのコードをテレビの差し込み口に入れるだけでインターネットのサイトに通じてテレビ画面から学習できる。
 「テープのストックは1本ですみ、パソコンは不得手でもテレビ操作ならできる人などにも活用できる」とサービスを開始した内田洋行。情報社会の無駄が少し解決できそうだ。

家庭メモ
【紙コップを二重に】
 旅行やパーティーなどで熱い飲み物のときは、2個重ねて二重にして使うと、間のすき間の空気が熱を遮断するので持ちやすく、冷めにくくて重宝する。
 【アク抜きのコツ】
 ワラビ、ゼンマイは重曹を入れてゆでると繊維が柔らかくなり、アクが出やすい。ウド、ゴボウ、レンコンは、酢水に漬けることで、酸化酵素の働きを抑え、変色を防ぐ。
 【フックの位置】
 身の回りのものを整とんしておくしつけは、まずしやすい条件を作ることが先決。例えば、帽子、コートなどをかけるフックの高さを、新一年生の背丈に合う位置に直しておくこと。
 【プラグを抜くとき】
 コンセントからプラグを抜くとき、コードを持って引っ張ると、何度もやっている間にプラグの中のネジがゆるみ、断線やショートを起こす危険が大きい。
 【お湯の沸かし方】
 効率よく、早くお湯を沸かしたいときは、底が大きいやかんやなべを利用すると、底の大きさに合わせてガスコンロの炎を調節でき、スピードアップできる。

電磁波はできるだけ防ぐ
家庭での防衛策
家電、ケータイなど
 ケータイや電子レンジなどからの電磁波が、発ガンや脳腫瘍の原因になるなど不安が高まっている。電磁波の問題に取り組んでいる市民団体、「電磁波問題市民研究会」(千葉)の事務局長大久保貞利さんは家庭での防御策を次のように挙げている。
 ▽家電やケータイから
 電気があるところ必ず発生するのが「電磁波」だ。電磁波は光と同じで1秒間に30万キロ走る。1秒間にいくつ波がくるかを周波数と呼ぶ。電磁波(放射線とも呼ぶ)は周波数の多少によって性質が変わるが、周波数が少なく波長の長いのが電波だ。
 最近、問題視されているのがこの中の二つで、一つが商用周波数(50ヘルツ、60ヘルツ)の「極低周波」で家庭電化製品、パソコンなどで使われている。もう一つが無線波、マイクロ波などの「高周波」でケータイ、PHS、テレビ、ラジオや電子レンジで使用されている。この中の極低周波は、「4ミリガウスで小児白血病発症リスクが2倍以上」という科学技術庁(現文部科学省)の疫学調査がある。
 ▽家庭での防御策
 そこで家庭での被曝量を減らすための対策を。
 【電気配線】常時、配線には電気が通っているので、配線をシンプルにし、基本アンペアを下げる。コードの被覆を強化し、寝室や子ども部屋に配線が集中しないようにする。
 【蛍光灯】長時間、使用するので微量でも被曝する。子どもの学習机のものは電磁波の発生量の少ない白熱灯に変える。
 【冷蔵庫】前面から10センチで4ミリガウス、後面は20ミリガウスで後面からの発生が多い。冷蔵庫の後ろに子どものベッドがあれば移動させる。また大型になればなるほど発生量が増える。
 【電気毛布】直接身につけるものなので影響が大きい。妊産婦や子どもは使用しない。高齢者は「電磁波防護対策」のものを選ぶ。ホットカーペットも同様の基準で選ぶ。
 【電子レンジ】被曝量の大きさに要注意。使用中は10センチで150ミリガウス出る。使用中は3メートル以上離れる。劣化するとレンジの扉の隙間からマイクロ波が漏出することもある。
 【パソコン】パソコンの前と横には30センチの距離で2ミリガウス以下の基準があるが、後部にはないので後ろからは垂れ流しの状態だ。電磁波対策の進んでいない中古パソコンには要注意。
 【携帯電話】着信時にテレビに近づけると画面が歪むほど強力な電磁波が発生する。16歳未満の子どもには使わせない方が望ましい。妊産婦は腹部に近づけない。どうしても使用する場合はイヤホンを使い頭部からできるだけ離す。

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