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   2002年11月15日号
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秋の叙勲・褒章受章者決まる
 平成14年秋の「叙勲」「藍綬褒章」受章者が11月3日発令された。
 防衛庁関係の勲章受章者は、勲三等以下211人(うち女性8)で、また、自衛隊協力功績により自衛官募集相談員の14人(うち女性1)が藍綬褒章を受章した。
 勲三等以下の受章者と藍綬褒章受章者は11月11、13日にそれぞれ防衛庁講堂で石破長官から伝達されたあと、宮中で拝謁した。

12個人、9団体に
遠竹空幕長が感謝状を贈呈
 航空自衛隊は11月2日、平成14年度航空幕僚長感謝状贈呈式を行い、長年にわたり空自の発展に貢献してきた12個人・9団体に、遠竹郁夫空幕長が感謝状と記念品を贈呈した。
 贈呈式は防衛庁A棟講堂で行われ、遠竹空幕長は殉職隊員の遺族援護や部隊運営の支援などを行なってきた個人や団体の代表者一人ひとりの間を回り、その功績をたたえながら感謝状を手渡していった。贈呈に引き続き遠竹空幕長はあいさつに立ち、受賞者の各活動における協カや力強い援護の内容を紹介しながら、「隊員が生き生きと様々な分野で多様な任務を行なえるのは皆さんの温かいご理解とご支援があってのこと」「今後ともご支援ご協力を」と語った。
 式後、受賞者は記念撮影、グランドヒル市ヶ谷での懇親会、市ヶ谷記念館の見学等を行なった。
 今年度の感謝状受賞者は次のとおり。(50音順、敬称略)
 <個人>▽伊敷幸男=前糸満市与座岳自衛隊協力会副会長▽加藤義孝=前男鹿市航空自衛隊協力会会長▽清水敦=前輸島自衛隊友の会会長▽鈴木加代子=浜松基地所女性協力会会長▽知念公男=那覇基地協力会「レキオ・ウイング」副会長▽寺谷弘壬=青山学院大学教授▽中司実=防府地区自衛隊協力会副会長▽廣本慶男=元あいば野自衛隊協力会会長▽南康博=小松基地友の会事務局長▽山田博之=小牧基地協力会副会長▽山本利子=ともしび会監事▽山本倫子=ともしび会会長
 <団体>▽医療法人聖心会三沢聖心会病院▽学校法人無憂樹学園▽(株)エアロテクノサービス▽(株)ジュピターコーポレーション▽華厳宗大本山東大寺▽合銀ビジネスサービス(株)▽佐賀県神埼郡脊振村▽東京海上リスクコンサルティング(株)▽三菱プレシジョン(株)

<防衛庁発令>
第7護衛隊司令(システム通信隊群司令部幕僚)
 一海佐 井手 剛一
システム通信隊群司令部幕僚(システム通信隊群司令部)
 一海佐 小野山典文
 (10月28日)
あさかぜ艦長(佐監防衛部3室長)
 二海佐 松浦 正幸
 (10月30日)
第1護衛隊群司令(護艦隊幕僚長)
 海将補 高嶋 博視
護衛艦隊司令部幕僚長事務取扱(護艦隊司令官)
 海将 道家 一成
 (11月8日)
 ◇ ◇
定年退職(第4師団司令部付)
 一陸佐 松本 純三
 (11月1日)
一空佐に特別昇任、定年退職(空自第3術科学校付)
 二空佐 伊豆丸敏和
同(航空開発実験集団司令部付)
 二空佐 内田 守敏
 (11月3日)
一陸佐に特別昇任、定年退職(第3特科連隊付)
 二陸佐 白井 弘昭
同(東部方面調査隊付)
 二陸佐 影山 昭三
 (11月4日)
一空佐に特別昇任、定年退職(西部航空方面隊司令部付)
 二空佐 森本 元
 (11月5日)
定年退職(海自東京業務隊付)
 一海佐 寺本 洋一
 (11月6日)
定年退職(陸自少年工科学校付)
 一陸佐 大西 規雄
 (11月7日)
定年退職(東部方面総監部付)
 一陸佐 佐藤 和夫
一陸佐に特別昇任、定年退職(福岡駐屯地業務隊付)
 二陸佐 福 衛一郎
一海佐に特別昇任、定年退職(鹿屋航空基地隊付)
 二海佐 平野 郁太
同(海自東京業務隊付)
 二海佐 福谷二二夫
 (11月9日)
定年退職(北部方面総監部付)
 一陸佐 帯川 吉雄
一陸佐に特別昇任、定年退職(仙台駐屯地業務隊付)
 二陸佐 越智 楢男
 (11月10日)
一陸佐に特別昇任、定年退職(防衛大学校付)
 二陸佐 武市銀治郎
同(第17普通科連隊付)
 二陸佐 木本 隆文
 (11月12日)
定年退職(陸自高射学校付)
 一陸佐 青木 吉則
同(第22航空群司令部付)
 一海佐 甲斐 敏春
 (11月15日)
定年退職(中部方面総監部付)
 一陸佐 伊藤 秀二
一陸佐に特別昇任、定年退職(陸自関東補給処付)
 二陸佐 新地 静馬
 (11月18日)
一陸佐に特別昇任、定年退職(陸自航空学校霞ヶ浦校付)
 二陸佐 松永 敏光
 (11月19日)

<訂正>11月1日号2面の板妻業務隊の記事で隊長の名前は田中和男一佐でした。訂正するとともにお詫び致します。

オータムコンサート開催
陸自中央音楽隊 防衛庁儀仗広場で
 市ヶ谷駐屯地(司令・藤井信二1佐)は、11月6日の昼休み、防衛序東儀仗広場で、陸上自衛隊中央音楽隊を招き恒例のオータムコンサートを開催した。
 晩秋の空の下、オープニングは隊長・野中図洋和1佐の指揮で「凱旋」を力強く演奏し、続いて原口和子3曹の流暢な司会と樋口孝博3佐の指揮で、行進曲「秋空に」とまさしく季節にぴったりの曲が流れ、「トランペット吹きの休日」を藤田泰宏2曹・蓑毛勝熊2曹・河本尚久2曹ら3人のトランペットが奏で、そのハーモニーが会場に集まった観衆を魅了した。
 同音楽隊は、10月23日から28日まで韓国・江原道原州市で催された国際軍楽祭に出演し帰国したばかりで、韓国会場で喝采を浴びた代表的な朝鮮民謡「トラジ」を小林正雄1曹が踊りと見事な韓国語で熱唱し、また、ラテン・ファンタジーを阿部安誌雄1曹がチューバーで軽快に演奏すると会場から大拍手がおくられた。また、「上を向いて歩こう」など坂本九メドレーが演奏されると会場の雰囲気は最高潮になった。
 フィナーレは、再び野中隊長の指揮で隊歌「この国は」を斉唱と演奏で締めくくった(=写真)。最後に中央業務支援隊総務科の松本事務官が感謝の花束を野中隊長に手渡すと、会場から盛大な拍手がわき同コンサートを終了した。

最良の住宅取得支援!
コンサルタント酒井氏
ジャパンホームショーで展示
 日本最大級の住宅展示イベント『ジャパンホームショー2002』が11月19日(火)から22日(金)までの4日間、東京有明の東京ビッグサイトで開催される。住宅設備からリフォーム、エコロジーなど住まいに関するあらゆる最新情報をチェックできる絶好の機会となる。
 毎年、国内外から多数の人が訪れる恒例のジャパンホームショーには、今年も10万人の来場者数が足を運ぶと予想されている。展示出展を行う企業や団体などの数も約500社800ブースと大規模。
 この一大イベントに、経営コンサルタントの酒丼清次氏も展示参加を行う。酒井氏は、アイ・ダイナミックス?(東京都中野区中野5-32-11シティプラザ中野403)社長。これまで?都市開発研究所代表取締役、東京日本ホームズ販売取締役、神奈川日本ホームズ販売取締役などを歴任。コンサルタントとしては丸紅、伊藤忠商事、トーメン、セコムなど大企業をはじめ多数の企業と契約してきた実力派。
 住宅関係では建材・部材から建築方法まで幅広い見識をもつ酒井氏は、ジャパンホームショーでは米国ワシントン州政府が行うD-1102ブースにて、断熱パネルを使用した理想の低コスト住宅などを提案展示する。「これまで住宅メーカーなど生産者主導だった住宅取得だが、消費者主体とするために『購買代理人』として理想の住まいを安く取得できる方法がある」(酒井氏)という。昨年は防衛ホーム新聞で「自衛官の住まいづくりを応援します!」と題した紙面展開を行い多数の反響を得ている。自衛官のライフスタイルに深い見識をもつコンサルタントとして、一度は相談してみたいものだ。失敗しない住まいづくりへの強い味方だ。
問い合わせはEメール(a-sakai@ah.wakwak.com)でも受け付けている。

論陣
世界を敵に回すつもりか
=北朝鮮・拉致、核、ミサイル=
 北朝鮮はみずから"孤立の道"を選ぼうとしているとしか見えない。日本との拉致交渉では「日本がいま以上に話し合いを混乱するなら、凍結中のミサイル実験中止の約束を破り、ミサイルを飛ぼす」と脅し、核開発では日米韓ばかりか頼りにしているはずの友好国ロシア、中国、そしてEUも敵に回そうとしている。なんとかの遠ぼえかも知れないが、いまの姿勢を改めない限り"世界の孤児"になってしまうのは必至である。
 さきの日朝首脳会談で北朝鮮は二十四年前の拉致の事実を率直に認め、「申し訳ないことをした」と謝罪した。それも北朝鮮最高指導者である金正日氏が言明。さらにミサイル実験の凍結を約束した。これに対して日本側は、両国が抱えている諸問題が解決すれば、経済協力する約束をした。経済協力の金額はまだきまっていないが、恐らく一千億円近い高額とみていい。
 とにかく北朝鮮の国家経済は、まさに破たん寸前である。食糧不足も相当ひどい。国として食っていけない状態である。この最悪事態を打開するためには、なんとしても"お金"がノドから手がでるほどほしい。それも日本の統治時代の謝罪に加えて謝罪金をもらいたいのである。
 外貨を稼ぐために北朝鮮北部に一国二制度の経済特別区を作ろうとしたが、これも実質的にひと足も出ていない。当てに出来るのは日本からの金が欲しくてならないのである。
 その金のために謝ったり、脅したり複雑な態度を見せている。原則論を繰り返し叫んでいる。「まず、朝鮮半島の統治時代の謝罪と経済協力問題を解決しなければ、拉致もミサイルも話題にする訳にはいかない」。話は逆である。現に拉致の事実は存在し、五人の被害者は日本に帰国しているし、八人の死亡者の死亡当時の状況も分かっていない。これが解決することが先決である。
 核開発問題も行き詰まってしまっている。
 原子爆弾が製造できる重水型原子炉のかわりに軽水炉を提供すると日米韓はそれぞれ予算を出してきている。このKEDO(朝鮮半島エネルギー開発計画)には、日米韓三国に加えEU(欧州連合)も二〇〇三年分として二千万ユーロ(約二四億円)を拠出することを約束した。ところが、秋になって、北朝鮮が約束の裏側で、こっそり濃縮ウラン――原爆の製造に直結する遠心分離機を購入したことが明らかになった。"約束違反"だと怒ったEUは、資金協カを留保したことが明らかになった。新エネルギー施設が動き出すまで毎年五十万トンの石油を北朝鮮に供与している米国も「陰で核開発をしていることは関係国に対する裏切り行為だ」としてKEDOの見直しを検討しはじめている。「イラクの次は北朝鮮を攻撃する」と明言している米国は、このところ、さらに"声"を強めている。米朝の話し合いは事実上、中断されたままである。
 日本も拉致、核、ミサイル問題の解決に水面下で工作しているとはいうものの、そう簡単に解決への近道がひらけているとはいえない。
 「米国がこわい。本気になったら攻撃してくるかも知れない」。北朝鮮は表面は米国と手を切っているように見えるが、実は「核」を通して米国と友好関係にある日本をパイプ役にして、米国の武カ行使をやらせない作戦なのである。
 一九九八年八月、北朝鮮は実際に弾道ミサイル「テポドン」を発射、日本上空を通りへ三陸沖に着弾させている。そのとき、確かに日本は驚いた。ミサイル実験の凍結放棄は、日本を脅かす最高のカードだと北朝鮮は判断しているのである。拉致、核、ミサイルの解決には「まず日本をびびらせる」ことに直結する。ミサイルは、最初のカードのつもりである――北朝鮮は強気一辺倒の姿勢を見せているが、本当は「いま、自国がどんな状況にあるか」を分析するべきであろう。拉致問題の早期解決は遠のいている。核開発では米国、日本、EU、さらにロシア、中国からも"即時中止"を求められている。まさに"孤立"そのものである。それでも強引に"悪魔の計画"を進めれば、北朝鮮は国際社会からはじき出されるのは明らかである。もう"脅し"が通用する時代ではなくなっていることを"北"は認識すべきである。

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