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   2002年11月1日号
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スポーツよもやま話 根岸直樹
松井(巨人)、カブレラ(西武)
ふくらむ三冠王への夢
 巨人・西武の日本シリーズを頂点にして、長かったプロ野球のシーズンが終わりを告げた。今季、最も盛り上がった話題の一つに巨人・松井秀喜(二八)西武・A・カブレラ(三一)両選手の三冠王奪取への期待があった。その期待に対するファンの声援は、異常なまでのものだったと思う。

 六十余年におよぶ長い日本のプロ野球の歴史の中で過去、三冠王に輝いた打者は6人(延べ10回)しかいない。1938年秋の巨人・中島治康、65年の南海・野村克也、73、74年の巨人・王貞治、82、85、86年のロッテ・落合博満、84年の阪急・ブーマー、85、86年の阪神・バース。86年の落合、バース以来16年ぶりに誕生が期待された三冠王だっただけに、最後の最後までファンに夢を満喫させてくれた両雄には、改めて感謝したい。

 松井は3度目の二冠王(98、00、02年=いずれも本塁打、打点)だけに、打率でも中日・福留に9厘負けた(福留・343、松井・334)のが何とも悔やまれる。カブレラも王と近鉄・ローズの持つシーズン最多の55本塁打に並びながら、記録更新できなかったのが惜しかった。

 しかし、両雄にはまだまだ夢の続きがある。「進化を止めない男」は来年、再来年、必ず三冠王を取ってくれると確信したい。ただ気になるのは、松井のメジャー思考。すでにFA権を得ており、本人の考え次第では来季、海を渡ることが可能だからだ。

 巨人では契約年数4年以上、総額40億円以上の破格待遇(年俸10億円?)を用意して引き止めにかかるという。「金銭の問題じゃない」と松井は言うが、メジャー関係者は「獲得には8千万ドル(約9億6千万円)以上は必要」と計算しているそうだ。もろもろの問題をテンビンにかけてどちらの道を選ぶことになるのか。

 一方のカブレラは、すでに来季も「西武でプレーする」意向を示している。「息子のラモン(一二)と"来年は60本に挑戦する"と約束した。日本は素晴らしい国。西武は大好きなチーム。何ら問題はない。二年問でやり残したことを来年、全部やる」と。

 松井、カブレラ両雄が今後、どの道を選ぶか知る由もないが、プロ野球ファンの夢をさらにふくらませてほしいと願うのは私だけではあるまい。それにしても打撃三部門のトップを同時に極めることがいかに難事であるかを、改めて痛感させられた両雄、今季の闘いではあった。

雪月花
 壮麗な建築物で形成される都市も、地下は多量な汚物が流れる下水溝で支えられている。もし、これを汚い存在として取り除けば、都市自身が、汚泥と化してしまうだろう(アナトール・フランス=仏文学者)。

 国家も、同様に2面外交の上に成り立つ。国旗のもとに、堂々と取り交わされる表外交と、"情報"という名で密かに処理される裏外交である。

 日本も、戦前までは、両面に強い通常の国だったが、戦後は、マッカーサー司令部の意向により、"表街道"一筋の道を歩まざるを得なかった。

 現在、情報を調査したり、別名をつけたりして、それらしいものはあっても、"機関"と呼ぶには程遠い。

 「情報機関」は、"国家機密"という法外の機力と、自儘に使える潤沢な国家予算があって、はじめてその力を発揮する。わが国の現状から、そのような機関が生れる余地はない。

 問題は、今回の拉致事件のように、相手国が、みずから裏側の所業と認めた場合である。これを表外交一本槍で、解決をはかろうとしても限界がある。とくに、死亡とされるものに対して、生死の真実を追及しようとすれば、正面からの折衝だけでなく、北朝鮮とよしみを持つ国の、側面協力を得ることが、唯一の鍵を握ることになろう。(小町)

HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
プリーズ、リッスン トゥ マイ ストーリー
PLEASE,LISTEN TO MY STORY
落ち着いて、話をきいてください
 Hi!皆さん。お久しぶりです。沖縄もようやく秋めいて来ましたが、日中は29度まで気温があがり、車での移動にはエアコンを入れずにはおられません。那覇祭りで世界一の大綱引きが終わると沖縄も秋の到来といわれますが、本土からの観光客には夏にしか感じられない様子で、沖縄のエメラルドグリーンの海と青い空を楽しんでいるようです。

 今回の表現は、"Please, listen to my story"「落ち着いて話をきいてください。」です。なかなか英語にならない表現だと思いますが、英語ではこんなにすっきりと表現できるんですね。Pleaseは、何かをお願いする時の表現ですから、「〜してください」と言うことになります。冒頭に持ってくることによって、相手にものを頼んだり、お願いしたりすることが強調されます。ということは、相手に気持ちが直に伝わると言うことです。次に、listen toですが、「耳を貸す、注意深く聞く」ということですから、「落ち着いて聞く」という意味が含まれます。最後に、「私の言うこと」でなく、my storyでさらに「なにか特別な話し」という意味を階示し、非常に英語らしい表現になります。

 これを慎重な面持ちでいえば、効果覿面(てきめん)です。しっかりと耳を傾けてくれるでしょう。言葉はいきものですから、相手をおこらせることも、喜ばせることも一寸したニュアンスで随分と違った結果を生むことになります。自分の気持ちは焦らず、確実に伝えたいものです。そんな時に役立つ表現の一つですね。

 今日は、満月がすっきりと空に浮かんでいます。明日もきっと晴れるでしょう。皆さんの心もこの月のように美しく静かであることを祈念しています。

 それでは皆さん。See ya!<陸幕防衛部スワタケル>(イラストも)

航空中央業務隊 創設40周年祝う
 航空中央業務隊(司令・渡邊寛人1佐)は10月9日、創設40周年記念式典と表彰式を防衛庁A棟2階講堂で行なった。

 午後2時、全隊員が整列する中、渡邊司令が臨場。次いで、歴代の司令やOBら来賓多数が入場した。開式の辞に続いて、渡邊司令が登壇、航空中央業務隊の歴史・沿革や国内外の情勢について触れながら「厳正な規律の下、部隊としての実力を蓄積し、組織を上げて精強な航空自衛隊の維持、躍進のため、その実力を発揮することが我々に与えられた責務である」ことを強調、「先達の遺業を追想し、新しい時代の要請に創意工夫をもって取り組む。また、後方支援のプロとして志を新たにし『うって一丸』をスローガンに一致団結、任務の完遂に努めるよう」式辞を述べた。次いで、遠竹郁夫空幕長をはじめ高級幹部の祝電が披露され、式典を終了。引き続き、表彰式が行われた。なお、午後6時から場所をグランドヒル市ヶ谷に移して祝賀会が催され、関係者多数が出席して盛大に創設40周年を祝った。

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